温度校正器

温度校正器とは

温度校正器

温度校正器は熱電対やサーミスタなどを校正する装置

温度校正器とは熱電対やサーミスタなど温度を測定する装置を校正するための機器です。熱電対などの温度を測定する装置も経年劣化やセンサーの汚れなどによって表示される温度と実際の温度が異なってしまうことがあります。このような誤った値を示さないために温度校正器による校正が行われます。

温度計の種類で用いる温度校正器は異なる

校正したい温度計の種類によって用いる温度校正器は異なります。熱電対やサーミスタの校正を行うときはドライウェル式の温度校正器を用いて、サーマルカメラなどの非接触型の温度計を用いるときは黒体炉を用います。

温度校正器の使用用途

現場で用いる温度計の点検で利用

温度計はものづくりの現場で日常的に使用される装置であるため、温度校正器も様々な業界で使用されます。温度の管理は製造プロセスにおいて非常に重要です。温度計の値が実際の温度と異なっていた場合、製品の品質やプロセスの安全性に悪影響を与える可能性があります。そのため、現場で用いる温度計は定期的に点検、校正されています。

セラミック、無機材料の製造で用いられる高温の温度計の校正でも利用

室温から100℃程度までの有機物の製造における温度計の校正から、1000℃を超えることもあるセラミックや無機物の製造、加工などの現場における温度の校正まで、様々な場面で温度領域に対応した温度校正器は使用されています。

温度校正器の特徴

温度校正器には熱源が備え付けられている

温度校正器には熱源と温度を表示する画面が取り付けられています。一定の温度に保たれた熱源に熱電対などの校正したい温度計を取り付け、温度校正器で表示される温度と温度計の温度を比較することによって温度校正を行います。温度計の種類によって温度校正器は異なっており、熱電対、サーミスタなどの接触式温度計ではドライウェル式の温度校正器を用い、サーマルカメラ、パイロメータなどの非接触型の温度計では赤外線黒体炉を用います。

小型の温度校正器もあるが設置環境には要注意

温度校正器は小型で持ち運ぶことができるものもあるため、現場で温度校正を行うこともあります。温度校正の際は熱源が一定の温度に保たれることが必須であるため、設置環境には注意が必要です。なお校正は複数回行い、どの程度の大きさの誤差が含まれているかを把握した上で温度校正を行うことが望ましいです。また、測定対象の温度や環境によって温度計の校正を行う頻度は異なるので、プロセスに応じて適切な頻度で温度校正を行うことが重要です。

参考文献
https://www.wika.co.jp/ctd9100_1100_ja_jp.WIKA?ProductGroup=85334
https://jp.flukecal.com/products/temperature-calibration
https://www.jp.omega.com/technical-learning/calibrating-temperature-measurement-devices.html

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