監修: コムネット株式会社
レーザーカッターとは
レーザーカッターは、レーザー光線を照射することで材料の切断、カット、彫刻などさまざまな加工ができるデジタル工作機械です。
レーザー加工機、レーザー彫刻機、レーザー刻印機と呼ばれることもあります。
レーザーカッター=カット専用機というわけではなく、彫刻加工もできるものが多いです。レーザー加工がカットの用途で使われることが多いことから、「レーザーカッター」という呼び方が定着したと考えられます。
基本的にはレーザー加工機と変わりません。
レーザーカッターの使用用途
レーザーカッターは様々な材料に対応していることから、使用用途も多岐に渡ります。
レーザー加工の種類は、大きく「切る」加工(レーザーカット)と「彫る」加工(レーザー彫刻)の2つに分けられます。
1. レーザーカットの使用用途
- 材料の切断・切り出し
- 穴あけ
- ハーフカット(キスカット)
- ミシン目カット
2. レーザー彫刻・レーザー刻印の使用用途
- 名入れ加工
- ロゴ入れ加工
- マーキング
- ナンバリング
- デザイン彫刻
- 写真彫刻
レーザーカッターの原理
レーザーカッターは、手軽な操作感とランニングコストの低さが特徴として挙げられます。ランニングコストとしては、動力に必要な電気代のみが必ず必要です。そのほかには、機器に応じてアシストガスや消耗部品が必要になります。
基本的な操作に関しては、以下で解説します。
レーザーカッターの作業プロセスは、まず、モデリングツールなどのソフトウェアを使用して図面を作成することからはじめます。
そして、図面を加工面積に対して原寸で合わせます。このときに加工面積と図面情報のあいだに差異が生じると、加工した際に想定と違う製品が完成してしまうため、注意が必要です。
次に、レーザーカッターにデータを移行して図面情報を加工機が読み込めるデータに変換します。ここで加工する素材に合わせてレーザーのパワーと加工のスピードを調整します。加工素材の厚みなどを考慮することが大切です。
最後に、加工開始ボタンを押して加工を開始します。
ただし、加工を開始する前に作業エリアを設置して切削テストを行うことを推奨します。
また、そのほかの手順として排煙および脱臭装置を開放したり、安全装置または安全蓋の設定が必要な場合もあるため、メーカーの取り扱い説明書をよく確認するようにしましょう。
レーザーカッターの種類
1. 小型レーザーカッター
図1. 小型レーザーカッター
小型レーザーカッターは、デスクにのせて使えるコンパクトなレーザーカッターです。デスクトップ型とも呼ばれます。パワー (出力) が低いものが多いため、量産タイプではありません。
1点物のオリジナルグッズ、試作やサンプル制作、家庭用で活用されることが多いです。
2. 中型レーザーカッター
図2. 中型レーザーカッター
中型レーザーカッターは、業務用でもっとも多く普及しているタイプのレーザーカッターです。据え置き型とも呼ばれます。パワーも加工エリアも汎用性が高く、幅広い用途で活用できるのが特徴です。
3. 大型レーザーカッター
図3. 大型レーザーカッター
大型レーザーカッターは、2mを超えるような材料の加工や業界に特化したタイプのレーザーカッターです。看板業界や木工・家具製造など、大きな材料を加工する業界に導入されています。
4. ファイバーレーザーカッター
図4. ファイバーレーザーカッター
ファイバーレーザーカッターは、金属加工を得意とするレーザーカッターです。レーザーカッターとして普及しているのは、「CO2レーザー」を使用しているものが多く、アクリル・木材といった材料の加工を得意としています。
金属加工をしたい方は、ファイバーレーザーがおすすめです。
5. ガルバノレーザーカッター
図5. ガルバノレーザーカッター
ガルバノレーザーカッターは、固定されたレーザーヘッドから、ミラー制御でレーザーを照射するタイプのレーザーカッターです。
広く普及されているのは、フラットベッドタイプ (XYタイプ) で、レーザーヘッドがプリンターのようにXY軸方向に動きます。
ガルバノレーザーは、フラットベッドタイプに比べると加工エリア、カットできる材料の厚みが限られますが、高速に加工できるのが特徴です。
レーザーカッターのその他情報
レーザーカッターで加工できる材料・素材
レーザーカッターは幅広い材料に対応できるのが特徴です。
代表的なものでは、下記のような材料に加工できます。
- アクリル樹脂
- 木材・木製品
- 紙・ペーパー
- 布地・繊維・テキスタイル
- 革・皮革・レザー
- 金属
- プラスチック・樹脂
- 石材
本記事はレーザーカッターを製造・販売するコムネット株式会社様に監修を頂きました。
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