CC-LINKケーブルとは
CC-Linkケーブルとは、FAネットワークであるCC-Link (Control & Communication Link) に対応したケーブルです。
CC-Linkとは三菱電機株式会社が開発したFAネットワークで、最高10Mbpsの高速伝送と最長1,200m (伝送速度156kbps) の長距離通信が可能です。CC-Linkに対応したPLCと各入出力機器をCC-Linkケーブルで接続することでCC-Linkネットワークを構築することができます。
一般的にはシールド付3芯ツイストペアケーブルが使用され、ケーブルによって対応するCC-Linkのバージョンが異なります (下位互換性有り) 。固定部用・可動部用などの使用用途や外被色ごとに型番が設定されています。
CC-LINKケーブルの使用用途
CC-LINKケーブルは主に産業用途で使用されます。
ハードワイヤーによる通信は数十芯の多芯ケーブルを機器間で敷設する必要があったのに対し、CC-Linkではマスタ局を介して3芯シールドケーブルを直列に接続するだけでよいので低コストかつ省スペース化です。そのため、多くの機器を使用する生産ラインなどで使用されます。リピータや光リピータユニットを使用することですることが伝送距離を延長できます。
開発元の三菱電機株式会社にパートナー申請することによりCC-Link対応製品が開発可能なため、各メーカーからCC-Linkに対応したケーブルや計測機器やコントローラなどが販売されています。さらに製品タイプ毎にメモリマップドプロファイルが設定されているため、用途が同じ機能であれば他社製品でもほとんど同じプログラムで対応することが可能です。
CC-LINKケーブルの原理
CC-LINKケーブルは、多くの場合シールド付3芯ツイストペアケーブルが使用されます。
シースにはビニルなどの柔らかい材質が使用されることが多いです。また、屋外用のCC-LINKケーブルは対候性を高めるため、黒色のポリエチレンが使用されます。通信用ケーブルで大きな電力を電送しないため0.5mm2程度の細い導体が使用されます。
CC-LINKケーブルのその他情報
1. CC-LINKケーブルの配線方法
CCLINKケーブルの加工・配線は次のステップで行います。
シースの除去
ケーブルの被覆を剥きます。シールドの網を傷つけないように注意が必要です。
シールドの加工
シールド網を丁寧にほぐします。信号線以外にむき出しのドレイン線が1本あるので絶縁します。
信号線被覆の除去
被覆を除去した部分はしっかりより合わせます。
圧着端子の装着
圧着ペンチを利用して圧着端子を接続します。
端子台への接続
ネットワークの両端に終端抵抗の取り付けます。この時使用する抵抗は110Ωです。
シールド線の接地
シールド線の両端を各ユニットのSLDに接地します。
2. CCLINK IE Field ケーブルについて (LAN)
CCLINK IE Field (英:Control & Communication Link-Industrial Ethernet Field) とは、CCLINK協会によって2007年に開発されたオープンネットワークです。CCLINKがマスタ・スレーブ方式のシリアル通信をしているのに対し、CCLINK IE Fieldはギガビットイーサネットを基準として構築される通信システムです。
イーサネットの技術を活用しているため、LANケーブルでネットワークが構築されます。ただし、ケーブルにはSTPケーブルが用いられます。STPケーブルはケーブル内部にシールド加工が施されておりノイズに強いのが特徴です。
参考文献
https://www.melsc.co.jp/business/cc-link/spec.html
https://www.cc-link.org/ja/cclink/cclink/index.html
https://nasueidensha.com/cc-link-concept/
https://www.m-system.co.jp/mstoday/plan/mame/b_network/0002/index.html
https://www.keyence.co.jp/ss/products/controls/network/fieldnetwork/cc_link_ie.jsp
https://www.cc-link.org/ja/material/documents/cc1511_01_c.pdf
https://www.sanwa.co.jp/product/network/lancable/stp.html
https://www.cc-link.org/ja/material/documents/cc081105g.pdf