Oリング検査装置

Oリング検査装置とは

Oリング検査装置とは、Oリングや各種ゴムシールの外観・寸法・表面の欠陥を自動で検査するための装置です。

カメラによる画像検査やレーザー測定を組み合わせ、キズ・カケ・変形・バリ・寸法不良などを高速に判定します。人手検査では見落としが発生しやすい微細な欠陥も、画像処理アルゴリズムやAI解析を用いて安定的に検出できる点が特徴です。大量生産されるOリングの品質の保証に欠かせない設備であり、自動車・油圧機器・半導体装置など幅広い産業で導入されています。

検査方式には、複数カメラによる全周撮像・透過光・反射光を使った表面の欠陥検出、レーザーによる寸法計測などがあり、対象サイズや材質に合わせて構成を選択できます。合否判定は基準値に基づいて自動で行われ、良品・不良品の自動仕分けにも対応します。

Oリング検査装置の使用用途

Oリング検査装置は、主に以下のような用途で使用されています。

1. Oリングの外観不良の検査

表面のキズ・打痕・裂け・異物付着・ピンホールなどを自動で判別します。複数の方向から撮影することで、凹凸や微細欠陥を安定して検出できます。人による目視よりも精度・再現性が高く、大量ロットの品質の保証に向いています。

2. 寸法・形状の自動測定

内径・外径・断面径などを高速で測定し、規格値との一致を判定します。レーザー測定や高解像度カメラを使用することで、わずかな変形や寸法ばらつきも数値で管理できます。検査データはトレーサビリティ管理にも利用できます。

3. バリやカケの検出

成形の工程で発生しやすいバリやカケを検出し、シール性に影響する不良品を排除します。切削・成形バリの大小や位置を自動で分類でき、品質の均一化に貢献します。

4. 材質・色差の検査

カラーカメラによる色差判定や、材質違いの混入の防止にも対応が可能です。色ムラや混入品の検出により、製造ラインの管理の精度が向上します。

5. 生産ラインへの組み込みによる全数検査

自動供給装置や仕分け装置と連動することで、製造ラインに組み込み全数検査が可能です。検査結果のデータ化により、不良傾向の分析や工程の改善にも活用できます。