てことは
てことは「支点」「力点」「作用点」からなる、てこの原理を用いた工具全般のことをいいます。支点ひとつと、棒が1本あれば、てことして使えます。
てこの原理を利用した工具は、世の中に数多く存在します。その代表例には、釘抜きがあります。また、重いものを持ち上げたり、ずらしたりするのに使うバールなども、てこの一種になります。
ハサミやペンチ、プライヤーなどもてこの原理を使っているため、てこの一種と捉えることができます。
てこの使用用途
てこは、加えた力を増幅して利用するために使われます。たとえば、釘抜きの例でいうと、木材に打ち付けられた釘を指の力だけで抜くことは、非常に困難です。しかし、釘抜きを使えば、てこの原理によって、一瞬で釘が抜けてきます。
また、重たいものを運ぶためにも使われます。古代エジプトでピラミッドを建造するときにも、木の棒がてことして使われています。他にも、ハサミやニッパ―などのように切断用として用いられることもあります。
てこの選び方
てこの使い方は、数多くあります。ここでは用途別に、形状と名称を紹介するので、工具選びの参考にしてください。
- 引き抜く
もっともシンプルなてこで、棒状のものが多くあります。支点を間に、両側に力点と作用点があります。
・釘抜き
・バール - 持ち上げ、運搬
引き抜くと同様に、シンプルな形状が多くあります。支点を間に、両側に力点と作用点があります。
・バール
・ドラムリフター
・キャリア― - 掴む
2本のアームを使って対象物を掴む、保持するのに使います。支点を交点として2本のアームが交差し、持ち手を力点、掴む部分を作用点とします。また、ピンセットのように、片方の端に支点があり、もう片方の端に作用点、間に力点があるタイプもあります。
・ペンチ
・プライヤー
・ピンセット
・トング - 切断
掴む工具と原理は同じですが、作用点が刃になっています。支点を交点として2本のアームが交差し、持ち手を力点、切断部分を作用点とします。また、糸切りのように、片方の端に支点があり、もう片方の端に作用点、間に力点があるタイプもあります。
・ニッパー
・ハサミ
・糸切り