ソーラー発電機とは
ソーラー発電機(英語:Solar Generator)とは、ソーラーパネルで発電した電力を供給する装置です。一般的には、ポータブル蓄電器、ソーラーパネル、パワーコンディショナを組み合わせた製品を指します。非常用電源として、昨今では需要が向上しています。
ソーラー発電機の使用用途
ソーラー発電機はキャンプや災害時に利用されます。日中にソーラーパネルで発電しつつ、夜間は蓄電した電力を利用するのが特徴です。送電線網を必要としないため、緊急時は特に重宝されます。
ソーラー発電機は「固定式」と「可搬式」の2つのタイプに大別でき、使用用途に合ったソーラー発電機を選定します。使用例を下記します。
- 自然災害発生時のの非常用電源
- オフグリッド発電としての独立電源
- 車中泊、キャンプ時の電力確保
ソーラー発電機の原理
ソーラー発電機は、ソーラーパネル、蓄電器、パワーコンディショナなどから構成されます。ソーラーパネルで太陽光を電力へ変換し、変換した電力を蓄電器で蓄え、パワーコンディショナで利用しやすい電圧へ変換します。
ソーラーパネルはシリコン系と化合物系の2種類に分類されます。ソーラー発電機向けには、シリコン系の「アモルファスシリコン」と「多結晶シリコン」のソーラーパネルが使用されます。
1. アモルファスシリコン
ガラスなどの基板の上に薄いアモルファスを乗せて製造します。変換効率が低い反面、軽量で生産性と汎用性が高いのが特徴です。単結晶シリコンや多結晶シリコンと比べると、高温時にも発電変換効率が低下しません。
2. 多結晶シリコン
単結晶シリコンを作る際に発生した端材のシリコンなどで作られた廉価版のソーラーパネルです。単結晶シリコンと比較して発電量低い反面、安価で製造可能です。
ソーラー発電機用の蓄電池
太陽光発電に限らず、電力エネルギーは貯めておくことができません。電力会社からの送電電力も必要量だけその瞬間に発電されます。電力会社は需要を予測しながら発電計画を立案しています。
ソーラー発電機では、蓄電池によって化学エネルギーとして電力を保存しています。そのため、地震・台風などの自然災害による停電時も電力を使用可能です。
ただし、蓄電池は高価なためソーラー発電機の蓄電池も大きな価格割合を占めています。また、温度によって寿命が左右されるため、温度管理も必要です。ソーラー発電機には鉛蓄電池やリチウムイオン電池などが用いられます。それぞれの特徴を下記します。
1. 鉛蓄電池
電解液である希硫酸の中に鉛の電極板を挿入します。正極(陽極)に二酸化鉛、負極(陰極)に鉛を使用し、希硫酸と鉛の化学反応によって電力を発生させます。ソーラー発電機の他に自動車用バッテリーや無停電電源装置にも使用されます。
鉛蓄電池は安価に製造が可能ですが、重量があるというデメリットもあります。また、充・放電を繰り返すことができますが、過放電すると性能が低下します。
2. リチウムイオン電池
正極にコバルト酸リチウムなどのリチウム遷移金属酸化物、負極にグラファイトや黒鉛などの炭素材料、そして電解液に有機溶媒を使用した蓄電池です。プラスとマイナスの電極の間をリチウムイオンが動くことで充・放電します。
ソーラー発電機の他にもスマートフォン用バッテリーなどに使用されます。リチウムイオン電池は小型軽量で劣化しにくい反面、温度変化に弱く高価です。その他に、ニッケル水素電池やNAS蓄電池などがあります。
参考文献
https://www.jackery.jp/products/jackery-solarsaga-100
https://www.ankerjapan.com/item/A1601.html
https://www.shouene.com/battery/battery-knowledge/pros-and-cons.html
https://www.eco-hatsu.com/battery/pv_battery_merit_demerit/