ホモジナイザ

ホモジナイザとは

ホモジナイザ

ホモジナイザーとは液中の物質を均質化するために分散・解砕を行うための機器であり、「均質化する」を意味するhomogenizeが由来である。

広義にはプロペラ等で粉体を撹拌することも含まれます。粒子の破砕方法には磨り潰す(高圧式)、高周波破砕(超音波式)、切り刻む(攪拌式)に分類することができます。

高圧式のものは、圧力をかけて一度に大量の試料をホモジナイズできるので、工場などでよく使用されます。

超音波式は、コンパクトサイズで少量の試料をホモジナイズするのに向いているため、主に科学実験に使用されていましたが、最近では大型化が進み、製造分野でも使用されています。

攪拌ホモジナイザーは、高速で試料を粉砕するため、硬いものでも短時間で均一化できます。

ホモジナイザーは、製造、研究、医療など、様々な分野において使われています。

ホモジナイザーの使用用途

ホモジナイザーは微粒子の破砕・分散・混合や水と油分の乳化を行う際に使用され、様々な分野で活用されています。

1. 食品製造

生クリーム、牛乳、バターなどの乳製品、コーヒー、果汁飲料などの飲料品、トマトケチャップ、ソース、ドレッシング、調味料等、様々な食品の製造に使用されています。

2. 研究分野

細胞や組織からのタンパク質、DNA、RNA、抗体、オルガネラ、ウイルス等の抽出などに用いられています。
また、磁性体の分散や、新素材の研究等にも使われています。

3. 医療

ソフトカプセル、軟膏、クリームなど、医薬品の製造に生かされています。

更に、染料や化粧品等の製造、汚泥の均一化等にも使われています。

ホモジナイザーの原理

ホモジナイザーの原理

図1. ホモジナイザーの原理

1. 圧力式

圧力式は圧力をかけて微細化を行う装置です。具体的にはポンプにより流体を加圧しホモバルブに通過させることにより、微細な隙間からの噴出により粒子同士やインパクトリング等への衝突、圧力差によるせん断力により均質化が行われます。ほかの方式と比べて処理量も多く、微細化が可能です。使用時に摩擦熱が発生するので、氷水等で外筒を冷却する必要があります。

石臼や乳鉢・乳棒も高圧式ホモジナイザーの一種といえます。

2. 超音波式

液体中に超音波を与えることにより均質化を行う方法です。液体に高周波振動を与えるとキャビテーションにより微細な気泡が発生し、その気泡のはじける衝撃波により微粒子や細胞を破砕します。物理的な衝撃ではなく粒子同士の衝突を起こさせるため、最終粒形は比較的球形に近くなります。このため、分散の最終工程や粒度分布の前処理などに使用されます。また、乳化能力が高いことも特徴ですが、処理量は少ないです。

3. 攪拌式

金属製の固定された外刃と回転式の内刃をジェネレーターで回転させることで遠心力によりジェネレーター内から液が入り込み、外刃の窓に放射状に放出される流れが発生します。この際、内刃と外刃に粒子が接触することで破砕が行われます。加えて、内刃の高速回転により生じる超音波などにより微細化、均質化が行われます。

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