交流電流計とは
交流電流計とは、主に家庭用コンセントなどに使われている交流電気の電流を測定する際に使用する測定機器です。
電流計の中でも指針で目視するアナログ式は主に「整流形計器」を使用しており、ダイオードなどを内蔵した整流器を用いて交流を直流に変換し、コイルを動かしてトルクを発生させ、電流の大きさを測定します。
感度が高く、且つ消費電力が少ないため交流電流計の中でも広く採用されており、電圧計にも使われている方式です。
交流電流計の使用用途
主に家庭用のコンセントからの電気や照明など、電流の向きが交互に変わり、電圧が周期的に変わる交流の電流を測定するために用いられています。
電流計を使用するとき、直流電流計と要領は同じで回路に対して必ず直列に接続します。
交流を測定するときに大切なのが、周波数の特性で、家庭用の電源は50Hzと60Hzですが、オーディオなどで可聴帯域を超える10Hz、1MHzを測定するには、一般的な電流計では測定できません。
交流電流計の特徴
交流電流計には主に「整流形計器」「誘導形計器」「可動鉄片形計器」の3種類があります。
整流形計器は、交流電流計に幅広く使われており、感度が高く、且つ消費電力が小さい特徴があります。デメリットは、正弦波交流でないと正確な測定ができないため、誤差が生じることが挙げられます。
誘導形計器は、交流電流によって生じた磁界と、金属製の円盤内部で発生した誘導電流との境目に発生したトルクで電流を測定する計器の種類で、交流のみを測ることができ、可動する部分の構造が単純なのがメリットです。デメリットは、感度が高くないことが挙げられます。
可動鉄片形計器は、コイルの内部に鉄片を入れて、反対側のバネが付いた可動鉄片が設置されており、電流が流れると可動鉄片と固定鉄片が磁化することで電磁石となり、可動量を読み込んで測定する計器です。交流と直流の両方を測ることができますが、精度はあまり良くないといったデメリットが存在します。