サーボプレス機とは
サーボプレス機(英語: Servo Press Machine)は、サーボモータで「ラム」を直接スライドさせるプレス機です。
サーボモータでスライドを駆動することで、油圧では成立しなかった精密な動作が可能です。
上記により、スライドをNC制御することでアルミニウムやマグネシウム、カーボンファイバーなどの難加工材や、複雑な形状のプレスが出来るようになるというメリットを提供します。
但し、電動化に伴う設備本体のコストが油圧式に比べて上がってしまうという点がデメリットです。
近年はIoTによる上位システムとの連携で大規模な自動化が進んでいます。
サーボプレス機の使用用途
サーボプレス機は輸送機器・電子機器などの製造過程に置いて、主に外形側の部品を金型を用いて成型することを目的に利用されます。
サーボプレス機を用いることによる最大のメリットは加工用途ごとに最適なモーション・ストロークの条件変更がNC制御を用いて実装できる点です。
サーボ制御によってプレスの加圧位置、加圧速度、加圧力を自在に変更できます。
主な仕様用途としては以下があります。
- 自動車の車体成型
- USBケーブルのコネクタ成型
サーボプレス機の原理
ここではサーボプレス機の原理について説明します。
サーボプレス機は、従来のプレス機では困難とされてきた加圧部の速度や加圧回数を制御するために、サーボコントローラ、サーボアンプ、サーボモータの3つを組み込み加圧部の動きをデジタル制御できるようにしました。
サーボプレス機を使用することでプレス成型途中まで高速で駆動し、下死点(加圧時の最下点)に近いところで速度を落とすなどのデジタル制御ができるようになったことで総じて歩留まりと生産性の向上が図れるようになることがメリットです。
サーボプレス機の主な制御系統は以下のようになっています。
- コントロールパネルより、加圧速度、加圧力、加圧位置などを入力。
- サーボコントローラからサーボアンプを通じ、サーボモータへ入力内容を指令。
- サーボモータ側で作動信号をサーボアンプを通じ、サーボコントローラへフィードバック。
- 加圧部における成型動作
参考文献
https://sanki.komatsu/tanatsu/H1F-2.html
https://www.aida.co.jp/products/list02.html