スクリューフィーダ

スクリューフィーダとは

スクリューフィーダ

スクリューフィーダとは、スクリュー状の羽根を使用して、物資を一定の速度で供給するための機械です。

螺旋状のフライトと呼ばれる部分で構成されており、フライトが回転することで物資を送り出します。対象となる物体は粉体が多く、家畜用餌などのさまざまな物資を送り出すために使用されます。

液体ではバルブの開閉によって流量を制御できますが、粉体の場合は運搬速度を変更する必要があります。また、コンベアなどの速度を1カ所だけ変更すると、棚釣りや噴出が起きる場合があります。そのような不具合を起こしにくく、供給量を制御する装置がフィーダです。

フィーダにはスクリューフィーダの他、電磁フィーダ・テーブルフィーダなど様々な方式があります。供給する粉粒体の粒径・強度や処理量、定量供給性など要求性能によって使い分けられています。スクリューフィーダは比較的定量供給性の高いフィーダです。

スクリューフィーダの使用用途

スクリューフィーダは粉体輸送を目的に様々な用途で使用されます。

代表的な用途は畜産業における飼料供給で、養鶏場などで家畜や鳥類の餌を自動で供給するために使われます。家畜のコンディションや時間帯などに応じて、適切量の餌を供給することが可能です。餌を自動で供給することで、飼育員の負担を軽減し、飼育管理の効率化に貢献します。

また、建築現場などでも使用されます。コンクリートやセメントなどの建材を自動で供給するために使用されます。スクリューフィーダは、建材を一定の速度で供給することができ、作業効率の向上に貢献します。

工場における原料供給にも使用されます。特に、粉状の原料を自動で供給するために有効です。原料の供給を一定の速度で行うことができ、生産ラインの安定した動作を支援します。

スクリューフィーダの原理

スクリューフィーダは螺旋状のフライトと呼ばれる部分で構成されており、フライトが回転することで物資を送り出します。

スクリューフィーダは物資の供給を制御できます。回転速度やフライトの形状、コンテナの傾斜角度などを調整することで供給制御します。回転速度の制御はインバータの採用などで対応します。

また、物資の流れを制御するために、バッフルと呼ばれる板をフライト間に配置する場合があります。バッフルは物資の流れを制御し、均一な供給を実現するために使われます。

スクリューフィーダの構造

円筒形の容器に取り付けられたスクリューと呼ばれる螺旋状のフライトで構成されています。フライトは、円筒形の容器の内側に取り付けられ、フライトが回転することで、物資をコンテナから送り出すことができます。フライトは、左巻きの製品と右巻きの製品があり、物資を送り出す方向に応じて選択されます。

スクリューの形状は羽根式だけでなく軸自体がらせん状であるリボン式などがあります。軸の数も1軸・2軸などさまざまです。これらは輸送する粉粒体の特性に合わせて設計されることが一般的です。

スクリューフィーダの選び方

スクリューフィーダはスクリューと粉粒体の摩擦が輸送の駆動力です。したがって、粉粒体の摩耗や形状破壊が起きる恐れがあり、これを避けるためにはスクリューの耐摩耗処理や羽根形状の適切な選択が必要です。破砕が起きやすい粗大粒子の輸送には適していません。

また、物質の性状に応じて選定する必要があります。使用する物質の性質に応じて、適切な材質のスクリューフィーダを選択する必要があります。腐食性のある物質を扱う場合などは耐腐食性の高いステンレスなどのスクリューフィーダを選択する必要があります。

上記を検討した上で、出力能力を選定します。スクリューフィーダの出力は物質の供給速度に影響します。出力は1時間あたりに供給できる物質の量を表し、単位はL/hやkg/hなどで表されます。

スクリューフィーダのその他情報

スクリューフィーダの設置場所

スクリューフィーダはホッパーと呼ばれる逆円錐型の粉体貯留容器の下部に設置されることが一般的で、スクリューの回転によって粉体を押し出して排出します。スクリューで押していくためある程度上方に傾斜している場合でも輸送することが可能です。

またスクリュー内および前段のホッパーが粉粒体によってシールされるため、大気圧と真空など圧力差のある工程間輸送ができる点も特徴です。配管内の気流に乗せて粉体を運ぶ空気輸送においては、シール性の高いスクリューフィーダが用いられます。

参考文献
https://www.screwfeeder.jp/about/86

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