ダイオードアレイ

ダイオードアレイとは

ダイオードアレイは、光検出器の一つであるフォトダイオードをアレイ上にならべて同時に複数の位置での光量を検出できる光検出器です。

使用される材料によって検出できる光の波長が変わり、可視域でもっともよく使われているのはシリコンをつかったダイオードアレイで190nm~1100nmまで検出できます。ゲルマニウムインジウムガリウム・ヒ素をつかったものもあり、硫化鉛を材料とするダイオードは赤外域(~3500nm)まで検出することができます。

波長軸方向にアレイを並べることで同時に多波長測定をすることができます。

ダイオードアレイの使用用途

光の位置検出、CCDカメラのようなイメージング、分光光度計や液体クロマトグラフィーの検出器部などで用いられています。

ストライプディテクタと呼ばれ、基板上に数μmから数十μmのストライプ状に受講部をもったダイオードアレイを使うことで、ミクロン単位で位置検出が可能になります。

1つのフォトダイオードを検出器としてもち、1つの波長データが出力される分光器をモノクロメータ、ダイオードアレイにより複数の波長データを同時に出力できる分光器をポリクロメータとよびます。

ダイオードアレイの原理

CCDカメラやCMOSカメラのように、1次元もしくは2次元のイメージング検出を行うことができるダイオードアレイを使った検出器は同時に複数の波長で吸収を測定することができるので、どの波長で吸収が起こるかわからないサンプルや同時に複数の波長で反応が起こるサンプルなどの変異を同時に測定することができます。

ダイオードが1つの場合は、変異する波長を特定する作業を行ってから変異をみる必要がありますが、ダイオードアレイを使うと、変異する波長の特定と実際の変異工程を同時に検出することができます。

ダイオードアレイを構成するダイオードは光電子増倍管などにくらべて受光感度はおとりますが、検出器としてとても安定しており、検出可能な波長範囲が広いといった特徴をもっています。また、高感度化可能なアバランシェフォトダイオードアレイを使うことで高感度化を実現することができるため、さまざまな計測器に搭載されています。

参考文献
https://www.hamamatsu.com/jp/ja/product/optical-sensors/photodiodes/si-photodiode-array/index.html

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