sf440aとは
sf440aとは、炭素鋼鍛鋼品で強度に優れている素材です。鍛造または圧延、もしくはその両方によって作られます。
sf440aの構成成分は、炭素が0.6%以下、シリコンが0.15~0.50%、マンガンが0.30~1.20%、リンが0.030%以下、硫黄が0.035%以下とされています。
sf440aは、昭和66年に規格が新しくなっており、旧規格のsf45aに相当する素材です。しかし、旧規格のものと新しいものとで、規格値そのものが異なっています。そのため、新旧番号は厳密に対応していません。
先頭についているsfは、sは鋼(Steel)、fは鍛造(Forging)の頭文字に由来します。また、数字は引張強さ、語尾のaは熱処理を意味しています。
鍛鋼品は、型に鉄鋼を流し込んで形を作るのとは違い、刃物の鍛冶のように鍛錬して作られる材料です。
よく混同される鍛造品とは、異なるものなので注意が必要です。鍛造品は、火造成形品とも呼ばれており、鍛造比(もしくは鍛錬成形比)の関係から、鍛鋼品とはなりません。
sf440aの使用用途
sf440aは、非常に強靭な素材のため、主に厚みのある建物の骨組みを構成する材料に使用されます。厚みのある厚肉材の、鋼板の厚み方向の強度が、一般の圧延品よりも高いという特徴を持ちます。
鍛鋼品であるsf440aを研磨して使用する場合は、機械構造用炭素鋼に比べて、鍛鋼品のほうが素のままでは硬度が高くなっています。なので、ダイアモンドに近い硬度を持つCBN砥材を使用した、CBNホイールを使用して研磨することがあります。
CBNホイールは、鉄金属系の加工に適しているとされています。一般の砥石に比べ砥粒が硬く、すり減りが少ないので、高能率の加工が実現することができます。また、工具寿命が長く、超高速研削盤や無人化されたラインにも対応することができます。
また、研削砥石を使用する場合は、アルミナ系砥粒である切れ味の良いWA砥石が適しています。WA砥石は、炭素鋼、合金鋼、工具鋼、ステンレス鋼などの鉄鋼材料に良く馴染みます。