sm400aとは
sm400aは、JIS G3106に属する、溶接構造用圧延鋼材です。特にsm400aは、溶接性に優れた鋼材に設計されることが多く、A、B、C のクラスの中でも最も溶接性に優れています。主に材料として橋梁、船舶、車両、タンクなど汎用性の高い鋼種として使用され、溶接部の重要性、使用される環境の温度等によってクラスの使い分けがなされます。
SM材は、「エス・エム材」と呼ばれ、SはSteel(鋼)、MはMarine(船舶)を意味します。「Steel Marine」として昭和27年に溶接船体用の鋼種として誕生しました。SM材の中でも成分規定としては、C(炭素)、Mn(マンガン)と不純物の規定がないシンプルな設計です。
一般的に安価で手に入れやすく使いやすい鋼材として広まっているSS材ですが、化学成分の規定がなく溶接性の保証もありません。そのため、重要な溶接を必要とする箇所、部品などでは、化学成分の規定があり、溶接性向きのSM材が使用します。
sm400aの使用用途
sm400は、溶接構造用圧延鋼材という名称で、溶接用鋼材として最も多く使われていますが、クラスによって性能も若干異なります。sm400は、末尾にAがつくものをA種と呼び、B種、C種とクラスが分かれています。
それぞれクラスによって、衝撃試験時の保証値が異なります。A種は、耐候性が強い鋼材として扱われ、最も溶接性が高いです。P、Sの不純物以外では、C量の上限規定と、2.5 倍以上のMn量を規定していることが特徴で、熱や紫外線、雨水など屋外の影響も受けにくく劣悪な環境下で使用されます。一方、B種は、A種と比べて、C量を少なく規定した設計です。C種は、B種よりもC量を更に少なくする設計でできています。
同じ鋼材のss400は溶接に不向きのため、剛接合など溶接が必要とされる箇所においては、sm400が使われます。SM材は、軟鋼であり、マンガンやシリコン、リン、硫黄などで構成され作られる鋼材です。同じSS材と比べると、SM材は、含まれるリンと硫黄の比率が少ないことが溶接性能の高さに繋がっています。