アルミパネル

アルミパネルとは

アルミパネル

アルミパネルとは、不燃性の合成樹脂板をシート状のアルミで挟み、両面の外側に表面処理を施してつくられた複合板を指します。

アルミパネルに使用されているアルミは、シート状といえるほど、ごく薄いもので外側には外気に対する耐食効果を高めるため、各種処理(たとえば特殊焼付塗装)を施したものが使用されています。

また、アルミパネルのアルミで挟まれた芯材としては、ポリプロピレンや発泡ポリエチレンといった、不燃性で強度もあり、加工もしやすいものが製造メーカーで工夫され、使用されています。

アルミパネルの使用用途

アルミパネルは、ビルの外壁や内装材として主に使用されています。

また、アルミパネルは、軽量かつ強度のある建材として住宅の浴室や洗面所といった水回りをはじめ、工場や研究所の室内に設けられたクリーンルームの内装パネルなどにも使用されています。

さらに、アルミパネルは、マンションのバルコニーに使用される目隠し板から、店舗の外装材やオフィスビル内のディスプレイ・パーテーション、店舗の看板や屋外の案内板と多方面に活用されています。

アルキング網戸

アルキング網戸とは

アルキング網戸とは、建具メーカーの登録商標「アルキング」という名称がつけられた網戸のことです。

これまで主に窓に使用されていた網戸を、玄関ドアのような場所にも使えるよう工夫された網戸で、各種のドアタイプに対応できるようオプションも合わせて製品化されています。

なお、アルキングという商標は「ALUKING」でも登録され、カタカナ同様、現在も更新登録がされており、建材関連での同名および類似名称の使用には注意が必要です。

アルキング網戸の使用用途

アルキング網戸は、玄関ドアの外側に取付け、夏など玄関ドアが開放されていても、風通しを確保しながら虫などの侵入を防ぐことができます。

玄関ドアの内側にカセット上のアルミ枠を取り付け、アコーディオン状の網戸とすることで、取り扱いも簡便となるよう工夫されています。ランマ付きドアや袖付ドア、また親子ドアと呼ばれるドアなど、いろいろなドアタイプに対応できるようオプション部品も製作されています。

防蟻

防蟻とは

防蟻 (ぼうぎ) とは、建物の土台などに使用している木材がシロアリなどの虫から被害を防ぐために行う処理のことです。

通常の木材はシロアリなどの害虫によって侵食され、建物の構造や木材製品の寿命を短くしてしまうことがあります。そこで、特殊な薬剤を含ませて、これらの害虫から木材を守ります。

建築物や家具など、長期的に使用される木製品には防蟻処理された木材が利用されることが多く、特に住宅建築においては、防蟻処理が必須となる場合も多いです。

防蟻の使用用途

防蟻は、建物や家屋などにおいて、アリやシロアリなどの害虫を防止するために使用されます。具体的には、以下のような用途があります。

1. 建物の防蟻処理

木材や土台、壁など、建物の構造部分に防蟻剤を塗布することで、シロアリなどの害虫が侵入するのを防止します。

2. 家庭でのアリ駆除

家庭内でよく見られるアリの駆除にも使用されます。キッチンやリビングなど、アリが出現しやすい場所に散布することで、アリの発生を防止することができます

防蟻の特徴

防蟻は、シロアリやその他の害虫から木材を守るために必要な処理です。しかし、長所だけでなく、短所も存在します。

長所

防蟻の長所は、木材をシロアリやその他の害虫から守るために長期にわたって保護できることです。そのため、新しい家や建物の建設、家具の製造、庭のデッキやフェンスなど、木材を使用するあらゆるプロジェクトに最適です。

防蟻処理をした木材は、同時に防腐処理を施しているため、風化や腐敗を防ぎ、木材の質を維持することができます。 また、あらかじめ防蟻処理された木材を使用することで、現場での作業効率も向上します。

短所

薬剤による防蟻は、効果が長期間持続されないため、定期的なメンテナンスが必要です。 シロアリを寄せ付けない環境を維持しなければなりません。床下の湿度管理など気を付ける必要があります。

一般的に 防蟻処理された木材は、防蟻防腐の薬品成分とは別に、着色されている場合があります。防腐処理がされていない木材とと見分けを付けるためです。そのため色によっては、 見た目の風合いが限定されてしまうことがあります。

防蟻の種類

シロアリの予防策として、建築物の土台部分に防蟻処理された木材を使用する方法挙げられます。防蟻処理された木材は、シロアリを寄せ付けない成分が含まれているため、シロアリが侵入する前に予防することが可能です。また、建築物の木部にも防シロアリ剤を塗布することで、シロアリ被害の防止にもつながります。

その他、より自然な方法として、シロアリが嫌うにおいの強い木材を使う方法もあります。シロアリ駆除をする場合は、薬剤散布やバリアフリーシステムが効果的です。

薬剤散布は、建築物内にシロアリが侵入している箇所に薬剤を散布することで、シロアリを駆除します。一方、バリアフリーシステムは、シロアリが侵入しにくい構造にすることで、シロアリの侵入を防ぐ方法です。具体的には、建築物の周囲にシロアリが侵入しにくい障壁を設けることで、シロアリの侵入を防止します。

防蟻の選び方

適切な防蟻対策を選ぶ際には、材質や種類、価格、施工方法などを踏まえて選ぶ必要があります。

1. 材種

材質は木材の種類によって防蟻効果が異なるため、使用目的に応じて選ぶ必要があります。具体的には、檜やツガ、ヒバ、米松、カラマツなどがあります。

防蟻木材の価格は種類や材質、施工方法などによって異なります。一般的に、高価な材質や施工方法を採用したものほど、価格も高くなります。そのため、予算に合わせた適切な選択が必要です。

2. 業者

家などの建築物にシロアリの被害が発生した場合、早急な対応が必要です。シロアリによる被害は深刻で、建物の柱や梁、床下などの木材部分を食い荒らしてしまい、重大な安全問題を引き起こすことがあります。

しかし、シロアリの被害を見極めるのは、一般の人には難しいケースも多いです。そのため、専門業者に依頼してシロアリ駆除や予防対策を行うことが重要となります。

シロアリ駆除業者は、専門知識を持っているため、被害を的確に見極め、最適な駆除方法を提案してくれます。また、駆除後には予防対策も行い、再発防止に努めてくれます。 ただし、シロアリ駆除業者の中には悪質な業者も存在します。

そのため、業者選びには注意が必要です。十分な実績や明朗な料金体系、褒章制度等を見比べて、満足のいく業者に依頼することが必要になります。

防カビ材

防カビ材とは

防カビ材には色々な種類があります。非塩素化フェノール系の防カビ材は、製材品や木質材料に用いられ、広範囲のカビに効果があり、引火性がなく、無色で毒性のない防カビ材です。臭気や刺激が少ない利点があります。

乳化安定性に優れた汎用性の防カビ材は、引火性や着色の恐れがなく、毒性が少ない水溶性のものです。臭気が少なく、刺激が少ない特長があります。また、変色菌に優れた効果がある万能タイプの防カビ材は、数多くのカビに効果があり、マツ、ツガ、スギ、ブナなどの製材品に使われ、乳化安定性にすぐれ、着色の心配がなく、低毒性の水溶性の防カビ材です。

防カビ材を塗料に混入して、住宅や工場の塗装に使用するタイプと公園の砂場や集合住宅の地下ピット、住宅の縁の下などに噴霧する水性エマルジョン系のタイプがあります。

防カビ材の使用用途

原木を製材して木材に加工したものは、放置するとすぐカビに汚染されるので、木材用防カビ材により、これを防止します。木材用下塗り防カビ材は、屋外・屋内の木部を塗装する前に塗布します。ホルムアルデヒド発散量が小さいFフォースターの防カビ材を選ぶのが大切です。

コンクリート・モルタル用下塗り防カビ材は、カビ対策として内・外壁の新設や塗り替え時に下塗りとして使用されます。この場合もホルムアルデヒド発散量が少ない防カビ材を選定する必要があります。この他、カビ対策ばかりでなく、撥水性も備えた水性の防カビ・撥水材も木部やコンクリート面に塗布されます。

塩素系の漂白剤は、カビや木材のヤケを防止するために、広範囲の樹種に使用されています。防カビ材を混入したシリコーン系の建築用シーラントは、作業性が良く、耐候性や耐水性が優れており、建物の隙間処理に使われます。

燃料油用の防カビ材もあります。A重油や軽油のタンク内にカビが繁殖してスラッジになる場合、防カビ材を燃料油に添加します。

造園資材

造園資材とは

造園資材

造園資材とは、石材をはじめ竹材や木材、肥料などの緑化資材・道具・工具・メンテナンス用品など、造園に関係した資材すべてを指します。

造園資材のうち石材は、庭園内の足もとに敷く板石や玉石・砂利・グラウンドカバー・笠石・レンガ・ブロック・タイル・瓦のほか、擬石 (ぎせき) やコンクリート製品があります。

竹材は、庭園内に飾る竹や竹製品、垣根部材や支柱材料にも使われ、付随して縄・紐・わら製品があります。木材には、擬木・まくら木といったものがあります。また、緑化資材には庭園の維持管理に必要となる人工芝・防草シートから農薬・肥料・堆肥ほか、活力剤や各種土壌 (軽量土壌など) が含まれます。

造園資材の使用用途

造園資材は、庭園内に使用するものがほとんどですが、庭園を囲む垣根・各種支柱 (横木・杭木など) にも使われています。また、造園作業の事前工事ともなる土壌の入れ替えや防草 (防竹) シートといった土壌の手入れにも使用されています。

防草 (防竹) シートとは、庭園等植栽エリアに竹のような雑草類の根が侵入・繁殖していくのを防止するために使用するもので、主に合成繊維を使用して作られたシートを指します。造園に使われる土壌には、有機質を混ぜた土壌改良材や培養土というものから、屋上庭園で使用されるような軽量土壌があります。

造作材

「造作材」とは?

造作材とは、建築物や家具、インテリアなどの製作に用いられる、加工済みの木材のことを指し、建築内部の仕上げ材・取り付け材の総称です。

一般に造作材は、建築の骨組みが完成してから用いられます。また、建築の構造には直接関係しませんが、使い勝手や環境に大きく影響を与えます。

人の目に触れる場所で使われることから、造作材は見た目の印象が重要です。木材の質感や、木目や色によって室内の環境を大きく帰ることができます。

使途や費用に応じて単一造作材、集成造作材、化粧シート貼り造作材など様々な造作材が使用されます。

造作材の使用用途

造作材は、建築物や家具、インテリア、造園など様々な分野で使用されます。

家具の場合、テーブルや椅子、収納家具など様々な形状の製品を製作することができ、建築物では壁や床、天井、扉や窓などの建材に利用されます。

一般的に和室における鴨居・敷居・長押・框は節のない木材が選ばれることが多い傾向です。

加工方法は原木を削り出した材料を加工し、製品に仕上げるまで、彫刻や曲げ、積層などの加工を行います。

造作材の特徴

造作材は、美しくて丈夫な建築物や家具を作るために欠かせない素材の一つであり、その利点を活かして、さまざまな場面で使用されています。

かつては、現場で加工するのことが多かったのですが、現在は、すでに加工してある製品も多く流通しています。現場では取付作業や微調整などの作業をするだけになっており、作業時間の短縮が進んでおります。

造作材のメリット

造作材のメリットとしては、デザイン性が高く、自由な設計が可能であること、寸法や形状を柔軟にカスタマイズできること、木材は環境に優しい素材で、環境への負荷を減らすことがメリットとして挙げられます。

主に使われる材料である木材は、自然素材であるため、その表情や質感によって、温かみや優しさを感じさせる効果があります。

造作材のデメリット

一方、デメリットとしては、加工が手間がかかり、製品によっては高価になることがあります。

造作材の種類

天井・床・棚・階段のほか、和室における鴨居・敷居・長押・框や、洋室におけるドア枠・沓擦り・ケーシング、笠木などが、造作材にあたります。

使用される主な材料には、檜、桧、杉、欅、オークなどがあります。それぞれの木材には、独自の特徴や特性があります。

近年では使途や費用に応じて単一造作材、集成造作材、化粧シート貼り造作材など様々な造作材が使用されています。

単一造作材

単一造作材は、天然木材を加工したものであり、使用される主な材料には、欅、檜、杉などがあります。それぞれの木材には、独自の特徴や特性があります。天然木材は2つとして同じものがないため、個体差が生じます。

集成造作材

集成造作材は、複数の木材を接着剤で強固につなぎ合わせた建材です。

集成材は木目や色合いを自由に調整できるため、デザイン性に優れています。内装材として使用する場合は、自然な木目やカラーを生かしたデザインが人気ですが、集成材を使用することで、そのような自然な風合いを演出することができます。

さらに、集成材は天然木材と比較して歪みや反りが少ないため、環境変化による変形が少なく、安定した状態を保ち、メンテナンスが比較的簡単です。加工もしやすく、既製品としても市販されているため、施工の手間が少なく、効率的に内装工事を進めることができます。

化粧シート貼り造作材

化粧シート貼り造作材は、集成造作材の上に木目をプリントしたシートや、木材を薄くしライスした単板を張ったものです。集成造作材同様な特性を持ち、既製品として販売されており、効率的に作業ができるメリットがあります。

造作材の選び方

造作材を選ぶ際には、使用用途やデザイン性、木材の特性に合わせて選ぶことが重要です。

一般的に造作材の表面にシミや節がないものが良質な材料とされており、集成材よりも、天然木材のほうが高級なものとして認識されています。

天然木材のなかでも、その特性に応じて価格が異なります。一番高級とされているのは欅です。次に檜、杉の順番になります。そのため高級感を出したい和室の造作材は、檜や欅が好まれます。

また、必要な硬さや耐久性によって、造作材の材質を選ぶことができます。玄関框や敷居にような頻繁に負荷がかかる部材には、欅や檜のような硬い木材が好まれます。負荷のかからない天井付近の材料や鴨居や長押には杉を使います。

自動閉鎖装置

自動閉鎖装置とは

自動閉鎖装置とは、通常は防火設備として火災時の延焼防止のために、自動的に防火戸 (防火扉) や防火シャッターを閉鎖させる装置のことです。

自動閉鎖装置は、防災設備として正確な動作が求められ、異常時でも確実に安全な方へ向かう構造が必要です。例えば防火シャッターの自動閉鎖装置は、平常時シャッター降下をブレーキで止めておき、火災感知でそのブレーキが解除されて自重で降下します。

自動閉鎖装置は、防火設備の一つとして建築基準法施行令に規定されているほか、防火シャッターによる事故を受け「防火シャッター等の危害防止機構」設置の義務付けなどの国内法規上厳格な対応が求められる装置です。

自動閉鎖装置の使用用途

主に自動閉鎖装置は、防火戸や防火シャッターなどの防火設備の閉鎖を行う装置として使用可能です。火災報知機や煙感知機などのセンサー機構で異常を確認したときに働くように、複数の条件が集約されています。

また、自動閉鎖装置の動作対象となる防火戸等の設置場所は、同一フロア内での延焼を防止する「面積区画」と、非常階段のような吹き抜けとして働く「たて穴区画」の両面から定められてます。

自動閉鎖装置の原理

防火戸用の自動閉鎖装置は、常時ドアを通電させてホールドします。平常時には火災感知器、センサー、電源と連動し、常時通電して電磁マグネットが吸着しています。そのため防火戸をホールドでき、常時開放した状態を維持可能です。通電した状態でも人の力で引き剥がせる程度のホールド力であり、一時的に閉められます。

火災時に自動閉鎖装置は、電源がOFFになります。電源がOFFになると通電が切れて、電磁マグネットは吸着しません。火災センサーと電源が連動しているため、火災発生時に電源がOFFになります。他の装置と連動して、防火戸が開けっ放しになっています。

火災が発生した場合には、防火戸用の自動閉鎖装置の通電は切れて、ドアのホールドを解除可能です。電磁マグネットの吸着が切れて、自動でドアのクローザーの力によって防火戸が閉じます。

自動閉鎖装置の種類

一般防火用や防煙シャッター用の自動閉鎖装置は、直付け型、別置き型、内蔵型などに分類可能です。直付け型は直接開閉機に本体が付いており、ブレーキ開放を行います。別置き型は開閉機と本体が別です。直付けできない場合には別置き型を使用し、開閉機はワイヤーで繋がっていて、近くに設置します。内蔵型は開閉機に自動閉鎖装置が内蔵されたタイプです。

危害防止装置用の自動閉鎖装置には、直付け型と別置き型の2種類があります。危害防止装置用の自動閉鎖装置の内部には、歯車やモーターが付いています。

自動閉鎖装置の選び方

床面取付型の自動閉鎖装置はドアを開けた方向に、壁面がない場合にも設置可能です。壁面付型は壁内や壁面を補強して設置できます。床面取付型と壁面付型の自動閉鎖装置は、一般的な防火戸に用いられます。

壁埋込型の自動閉鎖装置は壁の中に埋め込めて、省スペースで設置可能です。ただし壁内に埋め込むために、専用のバックボックスが必要です。引き戸用に作られた防火戸用自動閉鎖装置や保持力が大きい大型防火戸用自動閉鎖装置などもあります。

壁にドアがぶつかったり、壁にドアノブが干渉する場合には、エクステンションロッドが効果的です。エクステンションロッドは、マグネット・ドアホルダーに付属されたアーマチュアプレートに取り付けます。エクステンションロッドはドアと壁の距離を保持する際に利用でき、ドアの角度によって電磁マグネット同士が付かないときにも役立ちます。

自動閉鎖装置の構造

起動後に自動閉鎖装置は、開閉機のブレーキを開放して、シャッターを自重降下させます。自動閉鎖装置の起動には2種類あり、感知器連動と手動起動です。感知器連動では煙を感知器が感知して、信号を送って作動させています。手動起動では閉鎖ボックスを手動で操作して作動します。

モータグレーダ

モータグレーダとは

モータグレーダ (英: motor grader) とは、道路工事などで使用する地面を平らにする産業用車両です。

一般的な道路工事用のほか、雪国で使われる雪道仕様もあり、車体の下に設けられた「ブレード」と呼ばれる金属板で路面を削るようにして進み、整地します。ブレードを進行方向に対し傾けて走行するので、抵抗で片方向に曲がりやすいです。そのため、前輪を適度に傾けられる構造になっています。

そのほか、未整地を走行していくことから、車体自体が必要に応じて折れ曲がるなど、数々の構造的な工夫が施されています。

モータグレーダの使用用途

モータグレーダは、道路構築から開通後の維持管理、拡幅などの拡張工事などで使用されます。具体的には、工事現場や荒れた土地の整地、道路工事で路盤・路床の整地、路面・広場の高精度整地、除雪作業などです。また、法面の切取り・仕上げ、L形溝の掘削・整形作業なども可能です。

積雪地では、先頭部や後部側面にブレードを追加して、除雪します。また、スリップ事故対策として、雪面を粗くする用途もあります。

モータグレーダの原理

ブレードは、進行方向に対し斜めに装着されます。この角度を推進角と言い、通常45~60°です。また、ブレードエッジと地面とのなす角は、接触角です。推進角と接触角を設定して、モータグレーダを走行させながら、ブレードで地面を削り、ならします。

モータグレーダの走行は、油圧駆動や減速ギア駆動が使われます。操舵は丸ハンドルで行い、レバーでブレードの高さや接触角を調節して、整地作業を行います。モータグレーダの特別な特徴は、揺動機構とリーニング機構を有する前輪、左右2輪がタンデムになった後輪、軸間距離が長い車体、及び車両のほぼ中央に装着したブレードです。 

前輪は、車軸中央を中心に左右に揺動し、後輪もタンデムケースが前後に揺動します。これらの機構と全体の配置により、不整地の場合もブレードの高さ変化を最小限に抑制できます。したがって、平坦性の精度向上が可能です。前輪にリーニング機構を設けて、車両の直進性を確保します。リーニングは、前輪を左右に傾斜させる機構です。

整地作業では車体を横方向に押す力が働き、この力を前輪に受け持たすことにより、直進性が得られます。後輪のデフロック機構と共に、牽引力と直進性を確保します。モータグレーダの車体は、アーティキュレート式と呼ばれる構造が一般的です。この構造は車両の前部と後部とが屈折でき、旋回半径を小さくできます。また、不整地での車輪の浮きが防止できます。

モータグレーダの構造

荒れ地をブレードと呼ばれる土工板を吊って引きずることで、整地する機械がグレーダです。グレーダを自走式にして、前車軸と後車軸の間にブレードを吊り下げたのが、モータグレーダです。モータグレーダは、駆動装置を備えた本体部、前方に突き出したブーム、先端に操舵兼用の前輪、及びブームから吊り下げたブレードなどで構成されます。一般に3車軸の車両です。

本体部には、エンジン、駆動装置、走行タイヤ、及び運転室などがあり、多くは2車軸4輪の構成です。整地を行うブレードは、ブームから吊り下げられ、走行方向に対し斜めに取り付けられます。ブームの先端に前車軸が装着され、操舵が可能です。

モータグレーダのその他情報

1. 作業に必要な免許

モータグレーダは、一般には大型特殊自動車であり、公道で運転するには、大型特殊自動車運転免許が必要です。工事作業の現場で作業する場合は、労働安全衛生法に基づき車両系建設機械運転者 (整地・運搬・積込・掘削用) の資格が要ります。

2. モータグレーダのアタッチメント

ブレード以外のアタッチメントは、スノープラウ、リッパ、スカリファイアなどです。スノープラウは前部に、他はいずれも車体中央又は後部に装着できます。リッパは熊手状の爪で、スカリファイアーは破砕機です。

コンクリート壁

コンクリート壁とは

コンクリート壁

コンクリート壁とは、コンクリートで作られた壁に外装や内装をせずに、そのまま外壁や内壁として使用するものです。

一般的に、コンクリート打ちっぱなしと呼ばれています。コンクリートの素材の良さを生かし、都会的なイメージを演出することが可能です。

コンクリート壁の使用用途

コンクリート壁は、RC (鉄筋コンクリート造) やSRC (鉄骨鉄筋コンクリート造) の建物に対して、仕上げ方法の1つとして用いられています。

また、強度や耐火性能を必要とする危険物保管倉庫や立体駐車場のような、内装を必要としない場所でも見ることができます。スタイリッシュな印象を与えるだけでなく、機能性も高いため、最近ではコンクリート壁を好む人が多くいます。

コンクリート壁の特徴

長所

1. 仕上げコストがかからない
コンクリート壁で仕上げられているので、壁下地やクロスなどの内装材の工事費がかからない分、コストが抑えられます。モルタルなどで壁の表面を整える場合もありますが、それでも費用は安く収まります。

2. 空間を広く使える
壁や天井裏の高さがない分、部屋を有効に使える空間が広くなります。例えば、通常は壁であれば10cm程、天井であれば50cmほど壁・天井下地として利用されています。その分が無くなるため、背の高い家具や大きめのペンダントライトなどの配置が可能です。

3. 防音、耐火など性能がよい
コンクリートは防音・耐火性能に優れています。そのため、上の階や横の部屋の音はほとんど聞こえません。意図的に音を出せば振動で伝わりますが、話し声レベルでは聞こえることはないです。また、耐火性能が高いので、隣家で火事があった場合、コンクリート建物に延焼する可能性は低いため、建物が密集した都会向けとも言えます。

短所

1. 外気の影響を受ける
内装でコンクリート打ちっぱなしにすると、断熱材が使用されないため、外気の影響を受け夏は暑く、冬は寒いという室内環境になります。これは、コンクリートの性質として熱がこもりやすいためです。外気の影響を受けるため、空調にかかる電気代・ガス代がかかってしまいます。

2. 汚れがつきやすい、目立つ
外壁をコンクリート壁にすると、コンクリートの細かい目に汚れが入り込みやすいため、だんだん黒ずんできます。特に、幹線道路沿いは排気ガスの影響を受けたり、日当たりの悪い北側などではコケやカビなどが生えたりすることもあります。

3. 施工業者に技術力が求められる
コンクリート壁は打ちっぱなしと呼ばれるだけあって、型枠を外してしまうと修正ややり直しができません。そのため、施工業者によってはできないと言われたり、施工はできても寸法精度が悪かったりなど、コンクリート壁の出来栄えは施工業者の腕の差が非常に大きいです。

コンクリート壁のその他情報

1. コンクリート壁のメンテナンス方法

コンクリート壁は、シンプルさや都会的なデザイン性の高さで人気があります。しかし、外壁にコンクリート壁を採用する場合、塗装やタイルなど雨風や紫外線から守ってくれる仕上げ材がないため、10年ごとに定期的なメンテナンスが必要です。

メンテナンス方法としては、撥水材の塗布やコンクリートの質感をそのまま保護する無色透明な塗装材を使用したり、思い切って色付きの塗料を保護材代わりに塗ったりする方法があります。

2. コンクリート壁の仕上げ線

新築時の設計の仕様以外にも、リノベーションやリフォームの際にコンクリート打ちっぱなしを選ぶ場合もあります。その際、コンクリート壁には墨出しと呼ばれる作業でできた墨の線が書かれています。これは、施工会社が大工さんなどに作業の指示するために必要なものですが、あえてそのまま残す人もいます。

3. コンクリート壁の配管・配線

通常、壁や天井があれば電気や設備の配管・配線は、壁の中に隠れていますが、コンクリート壁の場合、構造上隠す所がないので配線・配管が露出になってしまいます。店舗などでは、取り回しにも気を配らないと、乱雑な印象になるため注意が必要です。

塩化ベリリウム

塩化ベリリウムとは

塩化ベリリウムとは、ベリリウムの塩化物で、化学式がBeCl2である無機化合物のことをいいます。甘未を有する物質であるが猛毒です。塩化ベリリウムは、酸化ベリリウムまたは水酸化ベリリウムを塩酸に溶かして濃縮すると四水和和物ができ、89℃以上では二水和物が得られます。

塩化ベリリウムの水溶液は、加水分解すると酸性を呈します。なお、四水和和物は、五酸化二リンでは脱水ができず、加熱により100℃以上で分解して塩基性塩となります。

ベリリウムおよびその化合物は、安衛法で特定化学物質第1類物質に指定されています。PRTR法では特定第1種指定化学物質となっています。

塩化ベリリウムの使用用途

塩化ベリリウムは、ベリリウムを電気分解で製造する際の原料に使われます。また、フリーデルクラフツ反応の触媒に使用されてカルボカチオンを生じさせます。乾燥した空気中では安定しています。塩化ベリリウムは、ルイス酸であり、触媒として有機反応を促進するのに使われています。

硫酸ベリリウムと炭素を混合したものを高温で反応させると、塩化ベリリウムの無水物ができます。無水物は、無色の結晶体で、水に良く溶け、激しく発熱します。また、吸湿性が大きく、エタノールやエーテルなどの有機溶媒に溶けて錯体BeCl2·2Aが得られます。

参考文献
https://www.nite.go.jp/chem/chrip/chrip_search/cmpInfDsp?cid=C006-941-37A&slIdxNm=6&slScNm=RJ_04_021&slScCtNm=0&slScRgNm=-&bcPtn=4
http://www.st.rim.or.jp/~shw/MSDS/70403736.pdf