塩化ベリリウム

塩化ベリリウムとは

塩化ベリリウムとは、ベリリウムの塩化物で、化学式がBeCl2である無機化合物のことをいいます。甘未を有する物質であるが猛毒です。塩化ベリリウムは、酸化ベリリウムまたは水酸化ベリリウムを塩酸に溶かして濃縮すると四水和和物ができ、89℃以上では二水和物が得られます。

塩化ベリリウムの水溶液は、加水分解すると酸性を呈します。なお、四水和和物は、五酸化二リンでは脱水ができず、加熱により100℃以上で分解して塩基性塩となります。

ベリリウムおよびその化合物は、安衛法で特定化学物質第1類物質に指定されています。PRTR法では特定第1種指定化学物質となっています。

塩化ベリリウムの使用用途

塩化ベリリウムは、ベリリウムを電気分解で製造する際の原料に使われます。また、フリーデルクラフツ反応の触媒に使用されてカルボカチオンを生じさせます。乾燥した空気中では安定しています。塩化ベリリウムは、ルイス酸であり、触媒として有機反応を促進するのに使われています。

硫酸ベリリウムと炭素を混合したものを高温で反応させると、塩化ベリリウムの無水物ができます。無水物は、無色の結晶体で、水に良く溶け、激しく発熱します。また、吸湿性が大きく、エタノールやエーテルなどの有機溶媒に溶けて錯体BeCl2·2Aが得られます。

参考文献
https://www.nite.go.jp/chem/chrip/chrip_search/cmpInfDsp?cid=C006-941-37A&slIdxNm=6&slScNm=RJ_04_021&slScCtNm=0&slScRgNm=-&bcPtn=4
http://www.st.rim.or.jp/~shw/MSDS/70403736.pdf

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