ペーパーレスソリューション

ペーパーレスソリューションとは

ペーパーレスソリューション (英: Paperless solution) とは、紙の使用を最小限に抑え、電子的な方法で情報を管理するシステムのことです。

このシステムの導入により、企業は紙の使用によるコストや環境負荷を減らせるうえ、効率的な業務運営が可能となります。ペーパーレスソリューションには、クラウドストレージやデジタル文書管理ソフトウェア、電子サインなどが含まれます。

また、ペーパーレスソリューションは、リモートワークに適したシステムです。従来の紙媒体では、紙の書類を持ち運ぶ必要があり、場所や時間が限られていました。しかし、ペーパーレスソリューションの導入により、書類を電子化が可能で、リモートワークをスムーズに行えます。

環境負荷の軽減や業務効率化、リモートワークの促進などさまざまなメリットがあるため、企業にとって今後ますます重要なシステムとなります。

ペーパーレスソリューションの使用用途

ペーパーレスソリューションは従来、紙でのやり取りや保管をしていた注文書や請求書、契約書などを電子的なファイルで置き換えるものです。

1. 文書管理

企業や組織では、多くの書類が発生し、保管や管理に手間やコストがかかります。ペーパーレスソリューションの導入により、電子化された書類を中心に管理ができ、スムーズな業務運営が可能になります。

2. 契約書

ペーパーレスソリューションの利用で、契約書を電子的に管理できます。書類の履歴管理や電子サインを利用した署名が可能になり、業務の迅速化と効率化が期待できます。

3. 電子帳簿保存法とe-文書法

1998年の電子帳簿保存法の施行とその後の改正や2005年のe-文書法の施行によって、商法や税法などの法律により紙媒体で保管が義務付けられていた文書や帳票を、電子データで保管が可能になりました。法定要件を満たせば、財務、税金、決算に関する書類や、医療、保険に関する書類など、ほとんどの書類を電子化できます。

これらの法律の後押しもあり、各企業でペーパーレスに向けた動きが進んでいます。

ペーパーレスソリューションの原理

ペーパーレスソリューションは、文書や帳票を電子ファイルでの作成を前提としたシステムです。このシステムでは、作成した電子ファイルにタイトルや作成者、ファイルパスなどの属性情報を付加し、別にデータベースで管理しています。また、アクセス権もデータベースの管理により、機密情報の漏洩や不正アクセスの防止が可能です。

また、過去に紙で作成した文書や帳票、取引先から受領したFaxなどはスキャナーなどを利用して電子化し同様に管理ができます。

ペーパーレスソリューションの特徴

ペーパーレスによって、あらゆる文書や帳票を電子データで取り扱うことで、情報の管理が容易になります。ペーパーソリューションを導入するメリットは、以下のとおりです。

  • データベースの構築により検索性を高めることで必要な情報を探す手間を省けます。
  • 多人数との情報共有やテレワークなど遠隔地との情報共有も容易になり、オンラインストレージやweb会議などのツールも整ってきています。
  • 業務管理や在庫管理など他のシステムとの連携が可能で、自動化処理の仕組みを構築しやすいため、業務効率を向上させることができます。
  • 従来の紙媒体では、印刷に伴う紙やインク、遠隔地とのやり取りに伴う郵送やファックス、人手や保管場所などが必要になりますが、このようなコストを削減できます。
  • 書類の紛失や盗難のリスクを下げ、暗号化技術や電子署名技術によってセキュリティを高められます。

なお、ペーパーレスソリューションを導入し普及させるためには、過去の紙媒体の書類の電子データ化、ファックスなど既存の紙媒体のシステムとの連携、決裁に関する押印や署名への対応などが重要になります。

参考文献
https://swri.jp/article/682
https://www.hitachi-solutions.co.jp/katsubun/sp/column/article1909_1.html
https://www.magicsoftware.com/ja/integration-solutions/paperless/

プラットフォーム

プラットフォームとは

プラットフォームとは、コンピューター内の標準環境のことです。

システムやソフトウェアを提供・カスタマイズ・運営するために必要なもので、コンピューターのソフトウェアを動かすために搭載されている主なプラットフォームで有名なものを挙げるとするならば、WindowsやMac OSのようなものがあります。

そんな中で最近より多くのデータを扱え、複雑なプログラムを簡単に処理できるプラットフォームとして有名になってきたものが「クラウド」です。

プラットフォームの使用用途

ネットワークを活用して様々なことができるようになった現代では、知らず知らずのうちにプラットフォームを活用したものを使用している場合が多いです。

例えば、「楽天」や「Amazon」のようなネットショッピングの媒体に使用されており、これは企業が商品を出店し売買を行う場としてプラットフォームを活用しています。この中で得られた顧客情報などもデータとしてプラットフォーム内で扱えるため便利です。

プラットフォームの原理

プラットフォームはそもそもソフトウェアを動かす基盤ですので、すべてそれぞれに応じた機器のプラットフォームを介してデータの取り扱いやプログラムの運用を行います。コンピューターでいえば、Windowsなどですが、ゲームであればゲーム機器そのものがプラットフォームという扱いになります。それぞれプラットフォームを整備することにより複雑なプログラムの運用が可能になります。

また、プラットフォームについては、インターネット上で情報処理を行うための「クラウド」においても重要となり、このプラットフォームのスペックによって処理能力も大きく変わります。

クラウドはインターネットを経由したプラットフォームになるため、簡単に共有ができる点がメリットとして挙げられ、企業にとっては一元管理がしやすく導入が進んでいます。

参考文献
https://www.keyence.co.jp/ss/general/iot-glossary/platform.jsp
https://www.pi-pe.co.jp/solution/article/xrad/294/#modal-close

ファイルサーバー管理

ファイルサーバー管理とは

ファイルサーバー管理とは、企業や組織でファイルサーバーの適切な管理により、情報管理の効率化やセキュリティの強化を図ることです。

ファイルサーバーは、企業内で共有する重要な情報を保管するサーバーであり、情報漏洩やデータ破損などのリスクを最小限にするために管理が不可欠となります。

ファイルサーバー管理の使用用途

ファイルサーバー管理は、企業や組織がデータを集中的に管理・共有するために使われています。各業界における具体的な用途は、以下の通りです。

1. IT業界

IT業界におけるファイルサーバー管理は、データの保管や共有に使用されます。プログラムやアプリケーションの開発に必要なデータを保管し、チーム間や外部の協力会社で共有ができます。また、バックアップやセキュリティ管理にも使用されます。

2. 出版業界

出版業界におけるファイルサーバー管理は、原稿や画像、レイアウトなどのデータの共有に使用されます。

3. 建設業界

建設業界におけるファイルサーバー管理は、設計図や施工計画、工程表などのデータの共有に使用されます。

4. 法律事務所

法律事務所におけるファイルサーバー管理は、契約書や法律文書、証拠資料などのデータの保管に使用されます。また、複数の弁護士が関わる場合、ファイルサーバーの使用により、データの効率的な共有が可能です。セキュリティ管理にも重要な役割を果たしています。

ファイルサーバー管理の原理

ファイルサーバー管理は、以下の仕組みでファイルを管理しています。

1. データの一元管理

ファイルサーバーは、組織内のデータを一か所に集めることで、情報の整理や管理を容易にします。これにより、データの重複やバージョンの違いによる混乱を防ぎ、適切な情報に素早くアクセスできるようになります。

2. データの共有と協業

ネットワーク経由でファイルサーバーにアクセスできることで、異なる部署やプロジェクトチーム間でのファイル共有が容易になります。これにより、リアルタイムで情報を共有し、効率的な協業が可能になります。

3. 権限管理とセキュリティ

ファイルサーバー管理では、アクセス権限を細かく設定できます。これにより、ユーザーごとやグループごとにアクセスできるファイルやフォルダを制限し、情報漏洩のリスクを軽減できます。

ファイルサーバーでは、セキュリティ対策が一元的に行われるため、データ保護も強化されます。また、アクセスログなどで不正アクセスや不審な動きを検知し、早期に対応できます。

4. バックアップとリカバリ

ファイルサーバーでは、定期的なバックアップが実施されるため、データの喪失リスクが低減されます。万が一、データが破損した場合でも、バックアップから容易にリカバリできるようになります。

5. 組織の拡張性

ファイルサーバー管理は、組織の成長に伴って容易にスケールアップできる利点があります。新しいメンバーやプロジェクトが追加された際も、必要なリソースを迅速に割り当てができます。

ファイルサーバー管理のその他情報

1. ファイルサーバー管理の機能

ファイルサーバー管理には、以下のようなポイントがあります。

フォルダ構成の整理
ファイルの種類や共有する部署別など、整理されたフォルダ構成の作成により、情報が探しやすなります。

アクセス権限の設定
必要な部署や社員のみがアクセスできるよう、適切なアクセス権限の設定により、情報漏洩のリスクを減らせます。

バックアップの実施
定期的にファイルサーバーのバックアップの実施により、データ破損時の復旧がスムーズに行えます。

これらのポイントを踏まえて、ファイルサーバー管理を適切に行うことで、企業内での情報管理の効率化やセキュリティの強化が期待できます。

2. ファイルサーバー管理の注意点

ファイルサーバー管理を行う際は、以下のポイントに注意する必要があります。

フォルダやファイル名に規則性を持たせる
フォルダやファイルの名前を規則性のあるものに変えることです。一定の規則で命名されていると、新人や他部署の人でも容易に目的とするファイルを探し出すことができます。

ファイルのライフサイクルを定義する
ファイルサーバーのストレージ肥大化と検索性の悪化を防ぐために、保存期限や外部へアーカイブとしての移動時期を決めます。

アクセス権の設定する
セキュリティを確保するために部署や役職、社内・社外でアクセスできる範囲と参照/編集/作成のどこまでの権限を付与するかを決めます。

参考文献
https://www.itscom.co.jp/forbiz/column/cloud/3169/

ピッキング仕分け

ピッキング仕分けとは

ピッキング仕分け

ピッキング仕分けとは、商品や部品などを倉庫内で取り出し、注文や生産に必要な対象物を仕分ける作業のことです。

主に商品や部品などを集めたり取り出したりする作業を「ピッキング」といい、納品された商品や部品を必要な場所に適切に分けたり、出荷するために配送先別に分けたりする作業を「仕分け」といいます。

ピッキング仕分けは、物流の倉庫において欠かせない作業の1つで、仕分けでミスをするとピッキング担当者が発見できない限り、誤発送に繋がる恐れがあります。そのため、確実に商品をピックアップする正確性と高いスピード感が求められる作業です。

従来は人手による作業がほとんどでしたが、近年の在宅業務の増加に伴う配送件数の増加により、機械やシステムを導入する企業が増えています。

ピッキング仕分けの使用用途

ピッキングは、工場における生産業務における用途と、商品を顧客に発送する配送業務で多少異なります。生産業務の場合は、製品を生産するために必要な部品リスト(ピッキングリスト)に基づいて、部品置き場から取り出すことをピッキングといいます。配送業務の場合は、インターネット通販 (ECサイト) や電話などから注文された商品を倉庫から取り出すことがピッキングです。

仕分けは、ピッキングした部品や商品を、適切な生産場所や梱包・検品担当者へ分け、引き渡す必要があります。ピッキングの間違いは生産停止や誤発送に繋がるケースもありますが、仕分け作業も同じく後工程にとって重要な工程です。ピッキング仕分け作業は総じて、正確性、精密性、速度性などが求められます。

ピッキング仕分けの原理

ピッキングには主に2つの種類があり、それぞれ倉庫の規模により使い分けられます。

1. シングルピッキング (摘み取り方式)

1つの受注ごとに商品をピックアップしていく方法で、梱包される商品がまとまっているため、梱包をスムーズに進めることができます。また、突発のオーダーが発生した場合でも速やかに対応できるのが特徴です。

出荷数が比較的少ない品物に適した方法ですが、出荷数が多くなるとオーダーごとにピックアップするため、移動時間が長くなったり、品物を探す手間がかかったりするデメリットがあります。

2. トータルピッキング (種まき方式) 

受注された複数の品物をまとめてピッキングして荷捌き場に集めた後、そこから発送先を振り分けて運んでいく方式です。シングルピッキングと比べて移動時間を短縮することが可能ですが、別で荷捌き場を設けるためのスペースが必要なため、主に面積が大きい大規模な倉庫において採用されています。

ピッキング仕分けシステムの選び方

ピッキング仕分けシステムを導入する場合は、下記について注意して選ぶことが大切です。

1. 正確性と柔軟性

ピッキングの正確性は、迅速な出荷や在庫管理に必須です。システムが高精度で正確なデータを提供することが求められます。通常のピッキング機能だけでなく、手戻りやエラー発生などのイレギュラー時にも対応できる柔軟性も重要です。

2. 扱いやすさ

高性能であればいいという訳ではなく、誰もが使いやすく設計されている必要があります。直感的にどんな作業者でも理解し、操作できる扱いやすさがあるかの確認は重要です。

3. カスタマイズ性・拡張性

倉庫のサイズや商品の種類、作業者の人数に応じてカスタマイズが求められることがあります。注文数が増えることにより、例えば同じ部品や商品を、違う製品や異なる配送先に仕分ける際にシステムが誤った判断をしてしまうケースがあります。事業規模の変化に伴い、機能や性能が拡張できるか確認することが大切です。

4. 技術サポート

システムに問題が発生した場合に、適切な技術サポートが受けられることが重要です。セットアップやトラブルシューティングなどの技術サポートが提供されていることが求められます。企業によっては夜間作業も発生するケースもあるため、サポートも24時間体制となっているか確認することが重要です。

ジョブ管理

監修:株式会社ヴィンクス

ジョブ管理とは

ジョブ管理とは、サーバなどの「ジョブ」の実行開始から終了までを制御し、監視することです。

ジョブとは、コンピューター内のプログラムやバッチ (予約済のプログラム) を業務上のある目的を達成するためにまとめたものを指します。1つの業務システムで数百から数万あると言われています。

ジョブ管理では、膨大な数のジョブの実行開始のスケジューリングを行います。また、ジョブの実行状態の監視と記録により、障害発生時の特定や予防保全を行うことが可能です。

さらに、膨大なジョブを見える化し、プログラムをスケジューリングする際の抜け漏れもなくなります。

ジョブ管理の使用用途

ジョブ管理は、業務システム内に存在する多数のジョブのスケジューリングを効率的にかつミスをなくすために使用されます。ジョブ管理を使用するメリットは大きく分けて3つあり、1つ目はプログラムを管理する人の工数を減らせることです。2つ目は特殊なスキルを持っていなくてもジョブを管理できること、3つ目に人為的ミスを防げることが挙げられます。

例えば、給与計算を行う場合には月末で全社従業員の勤怠を取りまとめて、支給額の計算と控除額の計算後に振込支給額を計算します。そして、最終的に計算した振込支給額を各従業員の口座へ送金します。これら一連のジョブ実行を決められたタイミングで毎月間違い無く実行させるためには、ジョブ管理システムが必要です。また、基幹システムなど大きなシステムは複数のサーバから構成されることが多くあります。

サーバ間にまたがったジョブのスケジューリングを行うには、各サーバを統合的に制御できるジョブ管理システムが必要不可欠となります。

ジョブ管理の原理

ジョブ管理は、ジョブ毎にあらかじめ定義された実行スケジュールに応じてジョブを起動・監視するプログラムにより実現しています。一般的なジョブ管理システムは、ジョブの定義情報や実行スケジュールを管理しているマネージャとマネージャからの指示を受けてジョブの起動や実行状況を報告するエージェントの組合せでジョブ管理を行っています。

マネージャとエージェントの組合せで単なる時間による起動だけではなく、先行ジョブが完了後に起動させたり、異常終了となった場合に自動的に再実行したりする制御を行うことが可能です。

ジョブ管理の選び方

ジョブ管理システムには、OSに標準で提供されているものから大規模な勘定系システムに使われるものまで多様なモデルがリリースされています。そのため、選定する際は以下のポイントに注意が必要です。

1. 機能は過不足無く提供されているか

機能としてチェックする観点として、可能なスケジューリング方法、監視と異常時の通知、ジョブ登録の操作方法があります。

単純に日次や週次、月次の決まった日時で起動すれば良いだけでしたらOS標準機能で問題ありませんが、先行ジョブやジョブの実行結果により条件分岐させるなど複雑なスケジューリングが必要な場合は、別途提供されているジョブ管理システムを選定します。

2. 費用は適切か

初回の購入時に発生するライセンス費用と継続的に発生する保守費用の両方を確認して、予算内に収まるかを判断します。

また、クラウド上(AWSやAzure等)での運用は、オンプレでの運用時と比べ、運用コストが跳ね上がってしまうケースがあります。こういった点の考慮も必要です。

3. 自社で運用可能か

自社内に対応できるエンジニアを用意できるのか、もしくは適切なコストで委託できるのかを見極めます。

機能やパッケージに関わる費用が適していても、あまり知られていないジョブ管理システムの場合は、運用コストがかかる恐れがあります。

ジョブ管理のその他情報

1. ジョブ管理の機能

ジョブ管理の主要な機能には以下のものがあります。

スケジューリング
前提となる運用日や休業日などのカレンダー情報を登録します。ジョブが起動される日時と定期的に実行する場合の処理サイクルの設定や、実行される条件としての先行ジョブなどを定義可能です。

システムによってはスケジュール設定された論理矛盾をチェックするものもあります。

監視と通知
ジョブの動作状況を監視して正常もしくは異常通知を行います。システムによっては異常終了した場合に自動で再実行する機能を提供されています。

ジョブ登録
ジョブの実行順序や先行条件としての設定などをビジュアルで操作できるインターフェースを持ったシステムもあります。

2. ジョブ管理のクラウド化

ジョブ管理システムをクラウド (AWSやAzure等) へ導入し、スケジュールを移行するケースが増えてきています。以下に注意してください。

クラウドへの移行と費用
一番重要なのは、オンプレ上で稼働しているスケジュールを、クラウド上で稼働するジョブ管理ツールへ問題なく移行することです。

その際に、オンプレで使用中のジョブ管理ツールのクラウド版をなら、移行はスムーズに行えますが、費用面でオンプレ版より非常にコストが高くなる場合が多いです。

この点を考慮して、以下を検討することが大切です。

  1. オンプレ版でもクラウド版でも、導入・運用コストが変わらないジョブ管理ツール。
  2. 既存のスケジュールの移行が、クラウド上のジョブ管理ツールに比較的容易に行えるジョブ管理ツール。
  3. 画面表示・操作感も、運用の観点から合格点を得られるジョブ管理ツール。

上記を満たすツールはかなり絞られますが、ニーズによって条件も変化します。

クラウド制御の機能に惑わされないこと
クラウド対応版と言われるジョブ管理ツールの高機能・多機能には、目が移りがちです。クラウド基盤を操作可能な機能も実装されているでしょう。

しかし、ここでも費用の問題が出てきます。オンプレ環境でのジョブ管理ツールでも、クラウド基盤を操作するジョブを作成するなど工夫すれば、実現可能なことも多いです。

このようなことも踏まえ、機能面を検討することが大切です。

参考文献
https://it-trend.jp/job_management/article/meaning
https://www.itreview.jp/products/hinemos/profile#tutorial

本記事はジョブ管理を提供する株式会社ヴィンクス様に監修を頂きました。

株式会社ヴィンクスの会社概要はこちら

コンセプトデザイン

コンセプトデザインとは

コンセプトデザインとは、名前の通りデザインを作成する際の元となる世界観のようなもののことです。

ものを売ったり、ものを表現したりする際には、最も伝えたい「コンセプト」をたたせることが重要です。現代の社会ではグラフィック技術が進化しており、言葉で伝えるよりも絵や動画のようなデザインで世界感を表現することの方が人の目に留まりやすいため、まず「もの」を表現する際にコンセプトデザインの立案を行ってから詳細なデザインに落とし込むことが多いです。

コンセプトデザインの使用用途

コンセプトデザインは、世界観を作り出す上に必要なものであり機械のような「もの」ではないため使用用途は多岐にわたります。

例えば、身近なものでは商品のコマーシャルやWEBサイトなどがあります。宣伝したい商品やブランドにはそれに合ったターゲット層の方などが明確にいるため、世代や特徴にあわせて響きそうな世界観を作り出しそれをデザインにすることがコンセプトデザインの始まりです。

コンセプトデザインの原理

コンセプトとは「全体を貫くための基本的な骨格」という意味です。

コマーシャルやWEBサイトなどはコンセプトが明確になっていないと、子ども向けの商品を宣伝したいのにシックで落ち着いた印象のものができあがったり、逆に大人向けの商品を宣伝したいのにカラフルで元気な印象のものが出来上がったりとターゲットの方に響かないちぐはぐなイメージを割り当ててしまうことになります。

伝えたいメッセージや伝えたいターゲットを洗い出し、ターゲットにどのようなイメージを与えたいかを決定します。そのうえで、そのイメージにあうポイント (色味・絵のタッチなど) を探し、デザインに盛り込んでいきす。そうして完成したものがコンセプトデザインです。

また、近年話題になっている「アニメ」においても、世界観を映し出すコンセプトデザインは重要になってきます。

参考文献
https://giginc.co.jp/blog/giglab/design_concept
https://ppc-master.jp/labo/2018/05/design_concept.html

クラウド

クラウドとは

クラウド

クラウドとは、インターネット上で提供されるコンピューティングサービスのことです。

これにより、ユーザーは自分のデータやアプリケーションをインターネット上のサーバーに保存し、必要なときにアクセスできるようになります。クラウドには、パブリッククラウド、プライベートクラウド、ハイブリッドクラウドの3つのタイプがあります。

パブリッククラウドは、一般的に多くのユーザーが共有するサービスです。コストが低く、スケーラビリティが高い利点があります。プライベートクラウドは、特定の組織が所有するサービスです。セキュリティが高く、カスタマイズ性が高い特長があります。

ハイブリッドクラウドは、パブリッククラウドとプライベートクラウドを組み合わせたものであり、柔軟性が高いシステムです。クラウドは、ビジネスや個人の両方にとって重要な役割を果たしており、今後ますます普及が予想されています。

クラウドの使用用途

ビジネスや個人において、クラウドは様々な用途で使われています。具体的な使用用途は、以下のとおりです。

1. コミュニケーションツール

クラウド上にあるコミュニケーションツールを使うことで、メールやチャット、ビデオ会議などのコミュニケーションが簡単に行えます。例えば、Google WorkspaceやMicrosoft 365などのクラウドサービスを利用して、社内コミュニケーションを円滑にできます。

2. データ共有

クラウド上にあるデータストレージを使うことで、社内でのデータ共有が容易になります。例えば、DropboxやOneDriveなどのクラウドストレージサービスを利用して、社員間でのファイル共有がスムーズに行えます。

3. 基幹システム

クラウドを利用して、企業の基幹システムをクラウド上に移行ができます。これにより、システムの運用・保守コストを削減ができます。また、クラウド上にあるシステムは、スケーラビリティが高く、必要に応じて柔軟に拡張できます。

4. マーケティング・営業活動

クラウド上にあるマーケティングツールや営業支援ツールを使うことで、マーケティングや営業活動の効率化が可能です。例えば、SalesforceやHubSpotなどのクラウドサービスを利用して、顧客管理や営業プロセスの最適化を行うことができます。

5. 業務効率化

クラウドを利用して、業務プロセスの効率化が可能です。例えば、クラウド上にあるワークフローツールを使うことで、業務プロセスの自動化が行えます。また、クラウド上にあるビジネスアプリケーションを利用して、業務の効率化が図れます。

クラウドの原理

クラウドに必要な項目として以下の5項目があります。

  • オンデマンド・セルフサービス
  • ネットワーク越しに利用
  • リソースの共用
  • スピーディな拡張
  • サービスが計測可能であること

上記の項目を実現するのに必要な仕組みとして、仮想化技術とオートスケーリングがあります。

1. 仮想化技術

クラウドサービスを提供するために、仮想化技術が使われています。仮想化技術とは、1つの物理的なサーバーを複数の仮想サーバーに分割する技術です。これにより、物理的なサーバーの利用効率を高めることができます。

2. オートスケーリング

クラウドでは、オートスケーリング機能があります。オートスケーリングとは、負荷が増えた場合に、自動的にサーバーの数を増やすことで対応する機能です。これにより、負荷が高い時期にも安定したサービス提供が可能となります。

クラウドの種類

クラウドのサービスは、SaaS、PaaS、IaaSの3つに大別できます。

1. SaaS (英: Software as a Service)

インターネット上で提供されるソフトウェアのことです。例えば、GmailやSalesforceなどがSaaSにあたります。SaaSを利用すると、自分の端末にソフトウェアをインストールする必要がなく、ブラウザからアクセス可能です。

また、複数人でデータを共有したり、最新のバージョンに自動的に更新されたりするメリットがあります。

2. PaaS (英: Platform as a Service)

インターネット上で提供されるプラットフォームのことです。例えば、Google App EngineやAWS LambdaなどがPaaSにあたります。

PaaSを利用すると、自分でサーバーやOSなどの基盤を用意する必要がなく、アプリケーション開発に集中できます。また、スケールアップやスケールダウンが容易に行える点がメリットです。

3. IaaS (英: Infrastructure as a Service)

インターネット上で提供されるインフラのことです。例えば、AWS EC2やGCP Compute EngineなどがIaaSにあたります。

IaaSを利用すると、自分でサーバーやストレージなどのリソースを調整可能です。また、コストパフォーマンスやセキュリティが高いメリットがあります。

参考文献
https://www.itmanage.co.jp/column/saas-paas-iaas/
https://altus.gmocloud.com/suggest/cloud/

IoT

IoTとは

IoT

IoTとは、人間が使うデバイスだけでなく、さまざまなモノがインターネットに接続され、相互に情報をやり取りができるようになる技術です。

「Internet of Things」の略称で、さまざまなデバイスがインターネットに接続されることで、従来は不可能だった多様なサービスやビジネスが生まれるようになります。例えば、自動車や家電製品などのデバイスがインターネットに接続されることで、遠隔から操作ができたり、自動的に情報を収集したり、分析ができるようになります。

IoTの使用用途

IoTは、医療、物流、製造業、農業、交通など多くの分野で活用されています。

1. 医療

医療現場では、患者の健康状態をリアルタイムにモニタリングができます。例えば、心臓発作や脳卒中の発生を予測し、早期治療を行えます。

2. 物流

物流現場では在庫管理や配送管理を効率化ができます。例えば、倉庫内の商品の位置を把握し、効率的な在庫管理を行えます。

3. 製造業

製造業では、生産ラインの監視や品質管理を効率化ができます。例えば、生産ライン上の機器の故障を予測し、予防保守を行えます。

4. 交通

交通分野では、渋滞緩和や安全運転の促進ができます。例えば、自動運転技術により、ドライバーの負担を軽減し、安全運転に寄与ができます。

5. 家庭

家庭での活用例として、スマートフォンから家電製品を操作ができるスマートホームシステムなどが挙げられます。

IoTの原理

IoTに必要な要素は、「モノ」「センサー」「通信手段」「アプリケーション」の4つです。これらの要素が組み合わさることで、IoTシステムが構築されます。

1. モノ

モノとは、IoTシステムでは制御対象となる物理的な対象物のことです。例えば、自動車や家電製品、自動販売機、産業用機器などが該当します。

2. センサー

センサーとは、温度や湿度、照度などモノ周辺の物理量を計測するセンサーのことです。モノにセンサーを備えることによって、さまざまな情報を取得できるようになります。

4. 通信手段

通信手段とは、IoTデバイス同士やIoTデバイスとクラウドサービス間でデータをやり取りするための通信手段です。モノをインターネットに接続するには、従来のWi-Fiや4G、5G通信では消費電力が大きいため、バッテリー駆動で長期間動作させるモノには不向きです。

一方で、データ量や転送速度は一部を除きそれほど大量かつ高速性は求められていません。そのようなIoT向きの通信方式として、LPWA (英: Low Power Wide Area) などが提唱されていて、発展途上にあります。

4. アプリケーション

アプリケーションとは、IoTシステムを制御や分析、表示するためのアプリケーションのことです。例えば、スマートフォンアプリやWebアプリケーションが該当します。

IoTの特徴

今までインターネットにつながれていない機器 (モノ) をつなぐこの技術によって、いろいろなことが実現できるようになります。IoT技術で実現できることは、「IoTでモノを操作する」「IoTでモノの状態を把握する」「IoTでモノ同士が通信する」の3つに大きく分けられます。

1. モノを制御する

IoT技術を活用すれば、インターネットを通じて離れた場所にあるモノの操作ができます。例えば、スマートフォンから家電製品を操作したり、パソコンなどで複数の農業機械を遠隔操作したりすることが可能です。

2. モノの状態を知る

IoT技術を活用すれば、センサーなどを使って、モノの状態や周囲の様子をリアルタイムに把握ができます。例えば、自動車のタイヤの空気圧や温度などをリアルタイムに把握し、適切なタイミングでメンテナンスが可能です。

3. モノ同士の連携

IoT技術を活用すれば、複数のモノ同士が通信し合い、連携して動作ができます。例えば、自動車と交通管制装置や家庭内にある複数の家電製品が互いに情報をやり取りし、より快適な生活や効率的な運転が実現されます。

参考文献
https://mono-wireless.com/jp/tech/Internet_of_Things.html
https://www.sato.co.jp/rfid/word/14.html

NC装置

NC装置とは

NC装置

NC装置とは、数値制御が備わっている工作機械のことです。

NCとは 「Numerical Control」 の頭文字を取った略称で、工作物に対して工具を動かす経路や工作機械の動きを数値情報でコントロールしながら加工を行う装置を指します。この技術は1950年代にアメリカで開発され、その後日本に導入されました。

従来の作業員の勘や経験による手動操作を自動化するだけではなく、短時間で高精度な加工を実現します。

NC装置の使用用途

NC装置は、切削加工を必要とするほぼすべての精密部品製造に使われています。具体的には、シャッターや遮光板を始めとするエレクトロニクス関連の部品、アクセサリーパーツやキッチンツール等のインテリア関連の製品加工などです。

その他、カテーテル用パイプを始めとする医療機器関連や半導体関連の部品加工にも使用されます。

NC装置の原理

NC装置は、工具を動かす経路や作業順を「NCプログラム」と呼ばれる制御プログラムにより動きを指定します。つまり、多数の工具の使う順番や加工毎の必要な切削作業をこのプログラムによりコントロールしているということです。

NC装置の動作は、NCプログラムにより工具の経路、主軸の回転数、加工条件等を設定後、機械全体の動きを制御するサーボ機構にその命令が送られます。その後、サーボ機構が必要な工具を選びワーク固定のテーブルを動かしながら所定の形状を削りだしていきます。

NC装置のその他情報

1. NCプログラム

NCプログラムは、機械を動かす作業員が入力する場合とパソコンのアプリケーション (CAM) で作成したものを使用する場合があります。具体的には、ドリルなどの工具刃先の動きを座標軸上で設定し、その情報を元にサーボ・モーターと呼ばれる装置が工具を動かして指定の形状に仕上げる手法です。

この方法は別名CNC (Computerized NC) とも呼ばれる手法で、現在主流となっています。以前NCはトランジスタや演算回路のハードウェアのみを使用して工作機械を制御する手法のことを指していました。しかし、近年では制御機構にコンピュータを使用する制御装置も含めてNC装置と呼ばれています。NC装置では座標系、使用するエンドミルの種類、加工段階と加工条件を事前に決定します。

2. 座標系

NCで使用する座標系はX軸、Y軸、Z軸の3軸直交座標系です。NC座標は機械座標とワーク座標、相対座標の3つがあります。機械座標は設備が持つ固有の座標です。右奥を機械原点としたり、テーブル中心を機械原点とします。Z軸は主軸が一番上に上がった点が機械原点です。

ワーク座標は設定したワーク座標系を原点とする方式です。加工原点と呼ばれます。ワーク座標使用時は加工前に予めワーク座標系に機械座標系を入力する必要があります。設定したワーク座標系に入力されている機械座標がワーク座標の原点です。相対座標はオペレータが任意に変更できる座標で、確認時に使用します。

3. 使用するエンドミル

エンドミルとは工具外周と先端に切れ刃を持ったフライス工具です。エンドミルを使用することで溝加工や側面加工等様々な加工が可能です。NC加工計画時にはエンドミルの種類と大きさ、突き出し量の計画を行います。

4. 加工段階と加工条件

加工段階は粗加工なのか、仕上げ加工なのかNC工作で加工をどのように進めるかの計画が必要です。加工条件では回転速度と送り速度を決定します。回転速度はエンドミルの回転速度で、主軸が1分間に回転する回数です。

送り速度はエンドミルが1分間に動く速度です。これらの値を切削速度やエンドミル直径、ワークの材質や切削方法を基にしながら計算します。計算はこれまでの経験値や実績を使用して行います。

参考文献
https://jp.meviy.misumi-ec.com/info/ja/archives/19256/
https://www.agency-assist.co.jp/column/646/
https://www.keyence.co.jp/ss/products/measure-sys/machining/cutting/nc-lathe.jsp
https://www.kousakukikai.tech/cnc-machine-tools/
https://www.fuji-mold.co.jp/media/kakougijyutu/a5
https://hilltop21.co.jp/mfg/

PBO繊維

PBO繊維とは

PBO繊維とは、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾールという素材を使用して作られた繊維のことです。

強度や弾性率、耐熱性、耐炎性が高い繊維のことを指します。一般的な繊維は、高温環境下において分解されるのに対し、PBO繊維は、650℃という超高温環境下においても分解されにくいのが特徴です。

また、500℃の環境下においては耐久性についても高いままを維持します。この耐久性や耐熱性や弾性率は、かなり強力な繊維であり、現在商品として販売されている有機繊維品の中では最も高いと言えます。

PBO繊維の使用用途

繊維は高分子であるほど多くの分子が結合しているため、固く強い製品を作ることができます。PBO繊維は高分子繊維であることから、耐熱性と耐久性が高いです。この特徴を利用して、主に高温環境下にさらされる場面で使用されます。

1960年代に誕生し、同じく性能に優れた繊維としてアラミド繊維が挙げられますが、2つを比較してもPBO繊維の方がさらに優れていることから、近年需要が高まってきています。

PBO繊維の具体的な使用用途は、以下のとおりです。

1. 機械の保護剤

機械などでいえば、金属を溶接する際にはかなり高温になります。通常のロボットなどは金属や樹脂で作られることが多いため、そのままの状態では溶接の際の熱で溶けてしまうことも珍しくありません。

そこでPBO繊維で作られた生地を保護剤としてまとうことで、耐久性にすぐれたロボットになります。

2. 消防服

PBO繊維の持つ難燃性を活かして作られた消防服は、火災現場に飛び込んでいってもやけどに臆することなく救助を行うために役立っています。

3. 安全手袋

高い強度と弾性、耐熱性を持つことから、安全手袋の原料としても使用されています。皮製品や合成繊維、綿などと比べると圧倒的な切創予防効果を得られること以外にも、軽量であることや、経時変化による劣化もしづらいことが特徴です。

4. 補強

高い強度と弾性率を持つことから、ゴムや樹脂製品の補強を目的として使用されることも多いです。単体としては用途を満たさない場合、他の繊維と複合させて製品化することもできます。

高い衝撃吸収性を持つザイロンと複合することによって劣化を遅らせたり、衝撃を吸収したりできるという利点から、スーターなどにも適用されています。

PBO繊維の特徴

PBO繊維は、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール、略してPBOという素材を使用して作られた繊維です。PBOには構造によってシス体とトランス体がありますが、現在流通している商品の原料として使用されているのはシス体です。

PBO繊維が通常被覆などに使用されるポリエステルなどに比べて、かなり高い耐久性や耐熱性を持っているのは、他の素材とは分子配列が大きく異なっていることが要因として挙げられます。合成繊維においては、繊維軸などに関わらず、分子が分散した状態で存在しています。

対してPBO繊維の構造を観察してみると、繊維軸方向に対しほぼ平行に分子が配列しています。通常繊維中の分子は、繊維軸に対して並行であればあるほど耐久性は高いです。これによって、PBO繊維は他とは比べられないくらいの高い耐久性を実現しています。

PBO繊維の構造

PBO繊維は、「液晶紡糸」と呼ばれる方法で繊維化されています。高分子であるPBO分子は通常液体でありながら、分子配列が規則的になっており、物理的な性質は結晶のようであることから、液晶状態と呼ばれます。この現象は固体から液体、液体から気体へと変化する間の物質の状態に近いものであり、PBO分子の場合は液晶状態で安定しています。

この安定した状態を利用して、分子鎖をうまく配合させながら紡糸することで繊維にしているのがPBO繊維です。この液晶紡糸で生成される繊維は耐久性の高いものが多く、PBO繊維の他、アラミド繊維などでも同じ方法で生成されています。