リターンローラー

リターンローラーとは

リターンローラーとは、コンベヤの帰り側でベルトを支えるために用いられている機械部品の一種です。

コンベヤのベルト部分には、運搬側と帰り側があります。荷物を運搬する方はキャリア側とも呼ばれ、こちらにはキャリアローラが使用されます。帰りの方は、リターン側とも呼ばれ、リターンローラが使用されます。

コンベヤのベルト幅に合わせて、様々なサイズのリターンローラーがあるため、使用しているベルトの幅に適したものを選択できます。

リターンローラーの使用用途

ベルトコンベヤには、搬送側から送られてきたベルトが戻ってくる戻り側と呼ばれる部分があります。リターンローラーは、戻り側に取り付けて使用します。

リターンローラーには、いくつかの種類があり、最も一般的に使用されているのがJIS規格のタイプです。落鋼防止用や、スパイラル形状、吊り下げ式など様々な形状があり、用途に特化したローラーを選択できます。

リターンローラーの原理

ベルトコンベアは、ベルトコンベアを形作る部分があり、これをフレーム部分といいます。フレーム部分にローラーを取り付けることで、コンベヤベルトを巻き付けています。

ローラーには、最も先端に取り付けられるヘッドローラーと、一番後ろに取り付けられるテールローラーがあります。巻き付ける角度を調節するスナップローラーが、ヘッドローラーの近くに付けられています。

これらのローラーを回転させることでコンベヤベルトを送り出し、ベルトを進行させます。ベルトがスリップせず滞りなく循環するためには、送り出したベルトを受ける必要があります。この際に必要となるのがリターンローラーです。

送り出したベルトが帰ってくる側をリターン側と言い、ここにリターンローラーを取り付けることで、帰ってきたベルトを支えます。

参考文献
https://www.monotaro.com/k/store/%E3%83%AA%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%A9%E3%83%BC/
https://www.jrcnet.co.jp/products/roller/1434
https://kenki-corporation.jp/2018/02/04/what-is-the-return-roller-belt-conveyor/
https://jp.misumi-ec.com/vona2/detail/221006268007/
https://kenki-corporation.jp/2018/01/29/carrier-roller-belt-conveyor/

ボンディングワイヤ

ボンディングワイヤとは

ボンディングワイヤは、ICやLSIなどの半導体デバイスの製造工程の一つ「ワイヤボンディング」工程で使われる細い金属線で、半導体素子とパッケージ外部との間で電力や電気信号をやり取りするための接続素材です。

半導体製造の前工程で作られたICチップは、後工程でウエハーから切り離され、1個ずつパッケージ内のリードフレームと呼ばれる金属板に固定されます。その後、チップの電極とリードフレーム間を接続するのがボンディングワイヤです。

ボンディングワイヤの使用用途

ボンディングワイヤは、半導体デバイス製造の後工程で、半導体素子の電極パットとリードフレームとを接続する材料として使用されます。

ワイヤボンディング工程は、電極へワイヤを接続し、ワイヤを変形させてループを形成し、外部端子へワイヤを接続した後、ワイヤを切断するという過程を高速で繰り返します。これは、ディスクリート半導体や汎用ICのようなピン数の少ない半導体デバイスでも、LSIのような100ピン以上もある半導体でも変わりありません。

ボンディングワイヤの原理

ボンディングワイヤの材質には、金、銀、アルミニウムがあります。

金ボンディングワイヤは、最も一般的に使用されている高性能なワイヤです。導電性、耐食性、加工性、化学的安定性に優れていて、チップ電極とリードフレーム間の距離が長いロングスパン、リード間の間隔が非常に狭いファインピッチのボンディングに威力を発揮します。純度99%以上の金でできているため、高価であるというデメリットもあります。

銀ボンディングワイヤと銅ボンディングワイヤは、高価な金ボンディングワイヤに変わって大幅なコストダウンと目指して開発されたものです。

アルミ・ボンディングワイヤは、過酷な環境下で大電流を流すことが要求されるパワーデバイスで使用されます。ボンディング性や耐湿性に優れ、径の太いワイヤやリボン状のワイヤとして使用されています。

ボンディングワイヤの接続方法には、ボールボンディング方式とウェッジボンディング方式があります。

ボールボンディングは、最も一般的なワイヤボンディング方式です。ボンディングワイヤは、ボンディング装置のキャピラリと呼ばれる管を通っていて、放電によってキャピラリ下部のワイヤが溶融し先端に金属のボールを形成します。キャピラリは接続箇所の真上から下へ降りていき、ボールが金属パッドに当たったところで超音波や熱、荷重をかけてワイヤを変形させパッドに接合させます。

ボールボンディングでは、金・銀・銅ワイヤを使用しますが、アルミニウムワイヤは放電によって表面が酸化するためボールボンディングには適していません。

ウェッジボンディングは、ワイヤを通したウェッジと呼ばれるツールでワイヤに超音波と荷重をかけてワイヤをパッドに接合させます。ボールボンディングのように放電を起こしてワイヤを溶かすことがないので、アルミニウムワイヤのボンディングによく使われますが、金・銀・銅ワイヤも使用できます。

参考文献
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jiep1998/5/4/5_4_412/_pdf
https://tanaka-preciousmetals.com/jp/products/detail/bonding-wires/
http://www.smallprecisiontools.com/file/products/bonding/allcatalogues/Bonding%20Capillaries%20-%20Catalogue%20-%20Japan.pdf

ボックスパレット

ボックスパレットとは

ボックスパレットとは、物流や輸送に使用する容器です。

主にコンテナ積み込みを想定し、運搬や保管の用途を目的としてつくられた長方形をした箱型の製品です。バラ積みや不定形の積み荷の場合でも、一度で大量に輸送したり保管することができます。

コンテナサイズに対して積み込める量も異なるので、用途に合ったボックスパレットを選択することが可能です。

ボックスパレットの使用用途

各製品の規格によって、コンテナサイズに対して詰め込める最大数が決まっています。ボックスパレットを用いることで、コンテナのスペースを無駄にすることなく最大量まで積み込むことができます。

段積み等の際には、優れた安定性を発揮するため、バラ積みや不定形の積み荷の場合にも安心して積み込むことが可能です。

1. 製造業

製造業においては、ボックスパレットは原材料や製品の輸送・保管に欠かせません。製造現場では、様々な部品や製品をボックスパレットに積み重ねて輸送することで、効率的な生産ラインを実現します。

また、輸送時の荷崩れや物品の損傷を防ぐため、ボックスパレットは大切な役割を果たしています。

2. 倉庫

倉庫内では大量の商品や資材を保管する必要がありますが、ボックスパレットを使用することで、スペースの効率的な活用が可能です。さらに、ボックスパレットはフォークリフトやパレットジャックと組み合わせることで、素早い荷物の取り扱いができるため、倉庫業務の効率化に大きく寄与します。

3. 小売

小売の業界でも、ボックスパレットは重要な製品の一つです。店舗への商品の補充やディスプレイに使用されるほか、商品の移動や配送にも利用されます。特に大型の小売店や物流センターでは、多くの商品をまとめて運搬する必要があるため、ボックスパレットは不可欠なアイテムとなっています。

4. 農業

農業においても、ボックスパレットは便利な道具として活用されています。収穫した農産物をボックスパレットに積み込むことで、トラックや輸送コンテナに効率的に積載することが可能です。また、農産物の出荷や保管時にも、ボックスパレットは重宝されています。

ボックスパレットの原理

ボックスパレットは、物流の現場で運搬や保管の目的で使用される容器です。積み重ねや輸送時の効率を高めるために、形状に大きな工夫がされています。

コンテナやトラックなどの運搬手段とも連携して運搬作業を行うため、安定して段積みが行えるよう、標準化された寸法や形状に基づいて設計されています。各製品において様々なサイズのラインナップがありますが、どの製品もコンテナサイズに対して隙間なく積み込めるように、過不足が出ない大きさで作られています。

また、ボックスパレットは、物品をしっかりと収容するための仕切りやクッション材が内部に配置されています。これにより、物品の損傷を防ぎ、安全に輸送することが可能です。

ボックスパレットの種類

一般的に木材やプラスチック、金属などで製造されており、強度や耐久性に優れています。材質に金属を用いたり、表面をクロムで加工することで、耐久性を向上させる工夫が施されています。また、作業性に重点を置いて開発されたキャスターを後付けすることで運搬車として使用できるものもボックスパレットの1つです。

ボックスパレットの選び方

使用する荷物の重さを考慮し、適切な荷重耐性を持つボックスパレットを選ぶことが重要です。また、パレットの最大積載重量が荷物の重さを超えないようにすることで、安全な輸送と保管が実現します。パレットジャックやフォークリフトを使用する場合、適切なサイズと形状を選ぶことで、スムーズな荷物の移動が可能です。

積み重ねる際に安定性を保つためには、パレットの形状やデザインを考慮することも重要です。適切な形状のパレットを選ぶことが、積み重ね時にズレや倒れが起きて転倒や事故につながることを防ぎます。

さらに、サイズの考慮も必要です。輸送コンテナや倉庫のスペースに合わせて、適切なサイズのボックスパレットを選ぶことでスペース効率的に使用することができ、より多くの荷物をスムーズに収容します。

ホールプラグ

ホールプラグとは

ホールプラグ_図0

ホールプラグ (英: Hole Plugs) とは、鋳物の加工穴やパネル穴をふさぐための、栓やふたなどの部品です。

名前のとおり穴を封じるための部品で、さまざまな用途で幅広く利用されています。工業や製造プロセスにおいて、機械や装置の加工穴などを一時的に封止するために使用します。特に、加工穴から気体や液体の漏れを防ぐとともに、異物などの侵入を防止する必要がある場合などです。

シンプルな構造ですが、製造過程や完成後の製品品質において、その役割は非常に重要で欠かせない部品の1つです。

ホールプラグの使用用途

ホールプラグ_図1

図1. ホールプラグの使用例

ホールプラグは、一時的に製造過程中やメンテナンス中の製品の加工穴などから、液体や気体の漏れを防ぐために使用します。また、機械部品や電気機器において、サービスホールのように拡張性を考慮し複数の穴あけがされていて、使用しない穴をふさぎ保護し、異物などの侵入を防止します。

実例としては、コントロールボックス (制御機器やスイッチ、ランプなどを収納する金属製や樹脂製のボックス) ケーブル取り出し用穴やドレン排出用穴などで、一次的もしくは現状では使用しない場合の封止です。また、自動車でもオプション部品取り付け用のサービスホールに、ホールプラグが使用されていることがあります。

ホールプラグの原理

ホールプラグ_図2

図2. ホールプラグの取り付け

ホールプラグの原理は非常にシンプルで、封止したい穴 (貫通・非貫通穴、ねじ穴など) に、パッキンやワッシャ・Oリングなどのシール材を挟み込み、プラグをはめ込む、またはねじ込み密封します。

1. はめ込み式

はめ込み式の場合は、ホールプラグの円筒部分には爪状の出っ張りがあり、穴に引っ掛かり抜けないような構造や出っ張りと穴の摩擦力で抜けにくくなっている構造です。はめ込む時には、爪の部分がスプリングのように引っ込み、または潰れて、穴にはまり込みます。

2. ねじ込み式

ねじ込み式は、取り付け相手側が薄板などで製作されたコントロールボックスで貫通穴の場合は、ゴムワッシャやOリングを挟んで、ホールプラグを穴に差し込み、裏側からナットで締め付けて取り付けます。取り付け相手側が鋳物などで、めすねじ加工されたものであれば、ゴムワッシャやOリングを挟んで、ホールプラグを穴にねじ込んで取り付けます。

ホールプラグの種類

ホールプラグ_図3

図3. ホールプラグの種類

ホールプラグは、材料や形状に応じてさまざまな種類が存在し、用途に合わせて選択します。

1. 形状による分類

ホールプラグの代表的な頭部の形状は、円盤状と六角形です。

円形
はめ込み式の多くは円盤状のもので、ねじ込み式の場合は、円盤頭頂部にスリットが加工されていて、マイナスドライバーなどで締め付けることができます。

六角形
頭部が六角形の場合は、主にねじ込み式です。六角ボルトと同様に、六角部をレンチなどでつかみ締め付けます。

2. 材質による分類

ホールプラグの材質は、主に樹脂製と金属製です。

樹脂製
樹脂製の場合は、ナイロンなどが使用されています。通常はナットもホールプラグと同じ材質です。また、コントロールボックスなどの電気製品に使用する場合は、米国UL規格 (Underwrites Laboratories Inc.) に適合した難燃性樹脂が使用されています。

金属製
金属製の場合は、一般名称では真鍮などが使用され、ニッケルめっきなどの表面処理が施されています。主に、ねじ込み式のホールプラグに使用されています。

ゴム製
ゴム製の場合は、シリコンゴムなどで、主にはめ込み式の場合に使用されています。

3. 寸法による分類

はめ込み式の場合は、穴部分の板厚と穴径に対して、適切なサイズを選択することが重要です。特に爪で引っ掛かる樹脂製の場合は、板厚に対して適切な寸法であることが、締め付け力に対して重要になります。

寸法の選定では、はめ込み式の円筒部分の外径、ねじ込み式のねじサイズと、穴径との適合は必須です。

参考文献
https://www.tkk-nets.jp/products/1803/
https://download.siliconexpert.com/

ホイールコンベア

ホイールコンベアとは

ホイールコンベア (英: wheel conveyor) とは、小さな車輪やホイールを連結し、物品を搬送する運搬用機器です。

製品や材料を効率的に移動させるための機械装置であり、さまざまな産業分野で利用されています。ホイールコンベアは、さまざまな形状やサイズの製品に適用できる柔軟性を持っています。異なる種類の製品を効率的に運搬することが可能です。

また、ローラーコンベアと比べ、搬送物の条件や作業環境などの制約が多い反面、取り扱いが容易で軽量かつ安価な点がメリットです。ただし、ホイールコンベアは部品が多いため、定期的な保守と清掃が欠かせません。車輪やレールなどのパーツが汚れや障害物によって妨げられないようにする必要があります。

ホイールコンベアの使用用途

ホイールコンベアは、その柔軟性と適応性により、さまざまな産業や用途で利用されています。以下はホイールコンベアの使用用途です。

1. 製造業

製造業界では、ホイールコンベアは製品のアセンブリや加工ラインでの運搬に利用されます。部品や半製品を一つの工程から次の工程に効率的に運ぶ際に有利です。製造ライン全体を連結することで、効率的な製造フローの確保が可能です。

2. 物流

倉庫内ではホイールコンベアが大量の荷物や製品を効率的に運搬し、仕分けや保管作業をスムーズに行うために使用されます。仕分け作業台やパッケージングエリアから適切な場所への輸送に利用されるほか、倉庫内でのトラックからの荷降ろしやピッキング作業の支援にも活用可能です。

3. 検品

ホイールコンベア上で製品が検査や検出装置を通過することで、品質管理や異常検知が可能です。金属検出器やX線検査機を用いて、製品の異常を検知するプロセスに組み込まれることがあります。

4. 食品加工

食品加工業界では、衛生基準を満たすためにホイールコンベアがステンレス製などの材料で作られます。このコンベアを用いて、食品や包装材料の運搬に使用することが多いです。食品の清潔かつ迅速な処理をサポートします。

ホイールコンベアの原理

ホイールコンベアは、縦一列にホイールが並んでいるのが基本で、ホイールの材質や特性が搬送能力に大きく影響します。搬送物の幅に対して、常に4個以上のホイールが割り当てられるようにすることで、十分な強度で支えることが可能です。

1個のホイールが受ける荷重の許容範囲に配慮する必要があります。搬送物や使用環境などを考慮して設計することで、コストや仕様の最適化につながります。水平に設置するだけでなく、運搬力を補助するために勾配を付けることが可能です。

ホイールコンベアに使用する軸受は、ボールベアリング、ニードルベアリング、樹脂すべり軸受などです。ボールベアリングは規格の種類が多い上に耐久性に優れており、広く使用されます。

ホイールコンベアの選び方

ホイールコンベアを選定する場合、以下の点を考慮する必要があります。

1. 搬送物の仕様

具体的に明確にする内容は、搬送物の材質や重量、間隔などです。搬送場所の熱や水気などの環境も設定します。

2. 幅

搬送物に対し、負荷重量のバランスが取れるようにすることが重要です。搬送物の制約は、底面がフラットで荷重が底面に近いことです。

3. 形式

搬送の条件やホイール1個当たりの荷重などから、適した形式を選定することが必要です。また、複列でホイールコンベアを使用する場合は、常に4個以上のホイールに均等に荷重がかかるようにホイールピッチを選定します。

4. 勾配

自走に必要な勾配を決めます。搬送物の重量や材質などの要因があり、技術資料などで設定することが多いです。

ホイールコンベアのその他情報

ホイールの材質

ホイールの材質は、スチール、ステンレス、アルミ合金、樹脂、ゴムなどです。スチール製は鋳造、削り出し、プレスなどで製造されます。削り出しホイールは外輪・内輪を丸鋼などから削り出す仕組みです。軸受保持器によって鋼球同士の接触がなくなるため、回転音が静かです。

ステンレス製は耐水・耐蝕性に優れています。また、アルミ製は軽量であり、多くは軽量物の搬送に使用される点が特徴です。その他、高密度ポリエチレンなどの樹脂製や合成ゴム巻などの製品が販売されています。搬送物の底面を傷つけにくく、接触面の騒音をやわらげることが可能です。

参考文献
https://www.okurayusoki.co.jp/product/conveyor/gravity/wheel/function/
http://www.takahashi-inc.com/standard/wheel.html
https://www.taiyokogyo-kk.co.jp/c12-c2118.html
https://www.taiyokogyo-kk.co.jp/c12.html
https://www.makitech.co.jp/conveyor/index-2.html

ベルトヒーター

ベルトヒーターとは 

ベルトヒーターとは、加熱を目的としたベルト形状のヒーターであり、対象物の周囲を覆いながら加熱する装置です。

加熱対象物の形状に左右されず加熱が可能で、複雑な形状をしたものや直火での加熱が困難である物の加熱に使用されます。ベルトの材質により、人間の生活温度域から200℃前後までの加熱を得意とし、さまざまな分野で使用されているヒーターです。

電気を熱に変えて対象物を加温するため、電気さえあれば加熱することができます。他の道具もほとんど必要としないため、使用難易度が低く使いやすいヒーターです。

ベルトヒーターの使用用途

ベルトヒーターは、保温や加熱を目的とするさまざまな用途に用いられます。医療機器や健康器具、理化学機器など、使用用途の分野は非常に幅広いです。寒冷地の冬季では、水道管などの配管凍結防止目的でも使用されており、生活する上でも重要なヒーターです。

発熱時は面で均一に加熱できるため、解凍時など破損の原因となる局所的な温度変化を嫌う用途でも使用されます。ベルトヒーターを使用する際は、ベルト部分が切断、破損されないように、カッターのような鋭利な道具を近くで使用する際は十分に気を付けましょう。

特に、ベルトヒーターを取り外す際、ヒーターと加熱対象を固定している補助治具 (ヒモやラップ等) と一緒にベルト部分も破損させてしまうケースが多いです。また、ベルトヒーターがどのように取り付けられているのか、取り外しの際はしっかり確認しましょう。

ベルトヒーターの原理

電気を熱に変えて対象物を加熱するヒーターですが、電圧と電気容量でヒーターとしての性能がグレード分けされています。また、加熱部分となるベルトは、加熱対象物のさまざまな形状に追従するためにフレキシブル性を十分に確保していることが大事です。使用の際は、ベルトの稼働域以上の極端な形状変化を起こさせないように取り扱いましょう。

電気が流れるヒーター部分の回路が断裂してしまうと、加熱するところが局所的、又は加熱が止まってしまったり、不具合の原因にもなったりするので取り扱いの際には十分に注意が必要です。

ベルトヒーターの構造

ベルトヒーターは、加熱するための電源を取るリード線と加熱部分であるベルトの大きく2つの構成となっています。加熱部分に使用される材質によって、対応可能な温度域は異なります。

類似製品として、コードヒーターやテープヒーターと呼ばれる製品もありますが、加熱部分がベルト形状であるかその他かの違いであり、加熱原理や構造はほとんど同じです。使用目的に応じた形状を選択して使用することをおすすめします。

ベルトヒーターの選び方

1. 材質

シリコン系のゴム状材質を使うことが多いですが、加熱温度が高い領域では耐熱繊維 (ポリアミドやポリエステル等の耐熱性高分子繊維) を編み込んで作られたベルトも使用され、使用が想定される温度域によって材質はさまざまです。

形状の加熱対象にしっかりと追従することが大切であるため、剛直な材料をベルトの素材に使用するのは不向きです。その他、電気絶縁性や耐熱性、薬品耐性など、用途に応じて必要な耐性を持つ材質を必要に応じて選択する必要があります。

2. 形状

加熱対象となる物の大きさや形状によって、細いものから太いもの、短いものから長いものとさまざまな形状のベルトヒーターがマーケットに展開されています。また、小径の加熱対象物を覆うためには、ベルトの厚さが薄いものでないと上手く覆うことができません。

使用したい形状はどのようなものなのか、長さや対象物への追従性をしっかりと確認してベルトヒーターの形状を選択しましょう。 新規にベルトヒーターを導入する場合、使用用途に合わせたヒーター長、電圧/容量、リード線長を組み合わせて、ベストな選定、設計をすることが大切です。

場合によっては専門業者に依頼して、特注にてカスタム仕様のベルトヒーターを製作してもらうのも1つの手です。さまざまな材質や形状のベルトヒーターを用いて、加熱を少しでも効率的に行えるよう計画的な導入をおすすめします。

プッシュロック

プッシュロックとは

プッシュロックとは、配管や水回りの接合部分に使用される部品です。

配管内の液体や気体の調圧作業を容易にします。パイプを直接差し込むだけで使用できるため、容易に継手にできます。現場で加工をする必要がなく、施工にコストを割かないで済むこと、接続の作業管理がしやすいことが特徴です。

プッシュロックの使用用途

給水管などの様々な管の継手として使用されます。

継手の形により様々なタイプがあり、用途に合わせて、口数を増やしたり、向きを変えたりできます。水道用の硬質塩化ビニル管などをポリブテンパイプと直接接続するなど、異なる種類の配管との接続も可能です。

樹脂でできた配管用の部材なので、機械の振動などによってロックナットが緩んでしまうことを防ぎます。

プッシュロックの原理

プッシュロックは、複数の部品から構成されています。

コレットは、パイプを挿入した際に、パイプを保持し、継手からパイプが離脱するのを防ぐための部品です。Oリングは、耐久性に優れたEPDMゴムを用いたシール材で、液体が漏れることを防ぎます。Oリングの脱落を防止するためにナイロン製部品の受け板もあります。これらの部品によって、パイプをプッシュロック内で頑強に保持できるため、変換継手として機能させることもできます。

電食や水質の影響を受けないように、耐食性と耐熱性に優れた材質を用いています。

プッシュロックの種類

形状には、ストレートタイプ、チーズタイプ、エルボータイプがあり、用途に合わせて口数や形状を選択できます。

逆流機構などが付いているタイプでは、アクチュエータと電磁弁の間においてレギュレーターとして用いることができるため、機器調整としての機能も持ち合わせています。

参考文献
https://www.bridgestone.co.jp/products/dp/pushmaster/pushlock/index.html
https://www.pisco.co.jp/product/detail/b/b31/

NXPジャパン株式会社

NXPジャパン株式会社の会社概要

NXPジャパンは、NXP Semiconductorsが開発・製造する製品、サービスを日本市場に提供をしています。

NXP Semiconductorsについて

フィリップス社が半導体部門を、投資家グループに売却をしたことで発足し、2021年にはNASDAQに上場をしました。

NXP公式HPより

TDK株式会社

TDK株式会社の会社概要

TDK株式会社はソフトフェライトの工業化を目的として、1935年に設立されました。現在の売上は1兆4790億円になります。(2021年3月期)

セグメント別の売上としては、下記になります。(2021年3月期)

  • 受動部品: 27.5%
  • センサ応用製品: 5.5%
  • 磁気応用製品: 13.5%
  • エナジー応用製品: 50%

TDK株式会社公式HPより

セイコーエプソン株式会社

セイコーエプソン株式会社の概要

セイコーエプソン株式会社の成り立ち

  • 1942年に有限会社大和工業として設立
  • 1959年に株式会社諏訪精工舎に組織変更
  • 株式会社諏訪精工舎がエプソン株式会社を合併、商号をセイコーエプソン株式会社に変更

セイコーエプソン株式会社公式HPより

 

セイコーエプソン株式会社の決算

2020年度通期

売上9,959億円、事業利益は616億円となっています。

セグメント別売上は、プリンティングソリューションズ7,077億円、ビジュアルコミュニケーション1,414億円、ウエアラブル・産業プロダクツ1,486億円となっています。

セグメントは下記のようになっています。

  • プリンティングソリューションズ
    • オフィスホームプリンティング
    • 産業プリンティング
  • ビジュアルコミュニケーション
    • プロジェクター
    • スマートグラス
  • ウエアラブル・産業プロダクツ
    • ロボット
    • 時計
    • 半導体
    • 水晶
    • PC

2020年度通期決算より