ホールプラグ

ホールプラグとは

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ホールプラグ (英: Hole Plugs) とは、鋳物の加工穴やパネル穴をふさぐための、栓やふたなどの部品です。

名前のとおり穴を封じるための部品で、さまざまな用途で幅広く利用されています。工業や製造プロセスにおいて、機械や装置の加工穴などを一時的に封止するために使用します。特に、加工穴から気体や液体の漏れを防ぐとともに、異物などの侵入を防止する必要がある場合などです。

シンプルな構造ですが、製造過程や完成後の製品品質において、その役割は非常に重要で欠かせない部品の1つです。

ホールプラグの使用用途

ホールプラグ_図1

図1. ホールプラグの使用例

ホールプラグは、一時的に製造過程中やメンテナンス中の製品の加工穴などから、液体や気体の漏れを防ぐために使用します。また、機械部品や電気機器において、サービスホールのように拡張性を考慮し複数の穴あけがされていて、使用しない穴をふさぎ保護し、異物などの侵入を防止します。

実例としては、コントロールボックス (制御機器やスイッチ、ランプなどを収納する金属製や樹脂製のボックス) ケーブル取り出し用穴やドレン排出用穴などで、一次的もしくは現状では使用しない場合の封止です。また、自動車でもオプション部品取り付け用のサービスホールに、ホールプラグが使用されていることがあります。

ホールプラグの原理

ホールプラグ_図2

図2. ホールプラグの取り付け

ホールプラグの原理は非常にシンプルで、封止したい穴 (貫通・非貫通穴、ねじ穴など) に、パッキンやワッシャ・Oリングなどのシール材を挟み込み、プラグをはめ込む、またはねじ込み密封します。

1. はめ込み式

はめ込み式の場合は、ホールプラグの円筒部分には爪状の出っ張りがあり、穴に引っ掛かり抜けないような構造や出っ張りと穴の摩擦力で抜けにくくなっている構造です。はめ込む時には、爪の部分がスプリングのように引っ込み、または潰れて、穴にはまり込みます。

2. ねじ込み式

ねじ込み式は、取り付け相手側が薄板などで製作されたコントロールボックスで貫通穴の場合は、ゴムワッシャやOリングを挟んで、ホールプラグを穴に差し込み、裏側からナットで締め付けて取り付けます。取り付け相手側が鋳物などで、めすねじ加工されたものであれば、ゴムワッシャやOリングを挟んで、ホールプラグを穴にねじ込んで取り付けます。

ホールプラグの種類

ホールプラグ_図3

図3. ホールプラグの種類

ホールプラグは、材料や形状に応じてさまざまな種類が存在し、用途に合わせて選択します。

1. 形状による分類

ホールプラグの代表的な頭部の形状は、円盤状と六角形です。

円形
はめ込み式の多くは円盤状のもので、ねじ込み式の場合は、円盤頭頂部にスリットが加工されていて、マイナスドライバーなどで締め付けることができます。

六角形
頭部が六角形の場合は、主にねじ込み式です。六角ボルトと同様に、六角部をレンチなどでつかみ締め付けます。

2. 材質による分類

ホールプラグの材質は、主に樹脂製と金属製です。

樹脂製
樹脂製の場合は、ナイロンなどが使用されています。通常はナットもホールプラグと同じ材質です。また、コントロールボックスなどの電気製品に使用する場合は、米国UL規格 (Underwrites Laboratories Inc.) に適合した難燃性樹脂が使用されています。

金属製
金属製の場合は、一般名称では真鍮などが使用され、ニッケルめっきなどの表面処理が施されています。主に、ねじ込み式のホールプラグに使用されています。

ゴム製
ゴム製の場合は、シリコンゴムなどで、主にはめ込み式の場合に使用されています。

3. 寸法による分類

はめ込み式の場合は、穴部分の板厚と穴径に対して、適切なサイズを選択することが重要です。特に爪で引っ掛かる樹脂製の場合は、板厚に対して適切な寸法であることが、締め付け力に対して重要になります。

寸法の選定では、はめ込み式の円筒部分の外径、ねじ込み式のねじサイズと、穴径との適合は必須です。

参考文献
https://www.tkk-nets.jp/products/1803/
https://download.siliconexpert.com/

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