耐震金物とは
耐震金物とは、地震の揺れにより接合部が抜けたり、緩むのを防止する金具です。
接合金物や耐震補強金物とも言います。耐震金物を使用する理由は単に部材を接合するためだけではありません。建物の耐震性が向上し、安全な住環境を確保でき、地震に強い住宅を実現します。
木造の戸建て住宅は建物の強度や耐震性の点で木材同士の接合部が弱点部分になりやすいです。地震や強風による振動で接合部が緩むと建物倒壊のリスクがありますが、耐震金物で接合部を堅牢にして木造住宅の弱点を補って耐震性を向上させます。柱や梁の強度が向上すると地震発生時に家屋の振動を抑え、建物全体の耐震性を向上でき、建物の倒壊を防いで中にいる住民の安全を確保可能です。
耐震金物の使用用途
耐震金物の使用目的は以下の通りです。
1. ホールダウン金物
ホールダウン (英: holddown) は地震が発生した際に振動で土台や梁から柱が抜き取られないように固定する金具です。柱の上下に設置され、土台と柱、梁と柱をしっかり固定します。ホールダウン金物を使った3階建て住宅では耐震性が向上し、倒壊被害も少ないです。
2. アンカーボルト
アンカーボルト (英: anchor bolt) は木造住宅の基礎を固定する金具で、建物本体と基礎を接続するボルトです。住宅の耐震対策では基礎と土台の固定は重要です。地震による振動でずれるのを防ぎ、建物の倒壊を防止するため土台と基礎を固定します。
3. 仕口金物
柱と梁の接点を仕口と呼びます。仕口金物は接合部を補強して地震などの振動で梁が抜けないように増強する金具です。強風や地震で建物が変形しないように早く振動を止めます。仕口金物には羽子板ボルトやT型、L型などがあり、使用場所に合ったもので強化します。羽子板ボルトは羽子板のような形状のタイプです。近年は仕口ダンパーが使用されるケースも多く、木造建物の柱と梁の交点に取り付けて地震による建物の振動を吸収できます。建物の変形が小さくなり、地震の被害を抑制可能です。