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PEI樹脂についての概要、用途、原理などをご説明します。また、PEI樹脂のメーカー5社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。
PEI樹脂とは、高温耐性や耐薬品性及び電気的特性に優れたエンジニアリングプラスチックです。
PEIはポリエーテルイミドの略であり、一般的には透明な黄色または琥珀色をしたプラスチックです。射出成形や押出成形などの方法で加工すれば、複雑な形状の部品を製造することも可能です。過酷な環境下でも高い性能を発揮するため、非常に多くの産業で使用されます。
特に優れているのは高温耐性です。使用温度範囲は-100℃~200℃に及び、長時間の使用でも熱変形しにくい点が特徴です。引張強度や衝撃強度にも優れており、強度が求められる部品や構造物にも適しています。
PEI樹脂は様々な用途で使用されます。以下はその一例です。
PEI樹脂は軽量かつ機械的強度が高いため、航空機の内装部品に使用されることが多いです。射出成形や押出成形を活用することで、複雑な形状にも加工することが可能です。燃料や高温ガスにも耐える能力を有するため、エンジン周辺部品にも適しています。
PEI樹脂は優れた電気絶縁性を有しているため、電子機器や電気部品にも使用されます。具体的にはコネクターやインシュレーターなどに利用されます。高い耐熱性も特徴であり、過熱が懸念される部品にも最適です。また、PEIは高周波に対しても安定した性能を発揮するため、通信機器や高周波機器にも使用されます。
自動車内部でのPEI樹脂の用途は、エンジン周りや電装品など多岐に渡ります。特に電気絶縁性能や耐薬品性が求められる部品などで使用されることが多いです。耐熱性や機械的強度及び耐薬品性が高いため、自動車部品の長寿命と信頼性を確保する有用な材料です。また、軽量なため、燃費向上や排出ガス削減のための軽量化にも寄与します。
PEI樹脂はエーテル (-O-) とイミド (-C=O-N-) を含む繰り返し単位が鎖状に結びついた高分子化合物です。この構造により、非常に高い耐熱性や耐薬品性及び機械的強度を有します。エーテル基は柔軟性に関連し、イミド基は高い耐熱性と強度を付与します。
PEIのイミド基に含まれるカルボニル基 (C=O) と窒素原子は強い共有結合を形成しており、これにより樹脂が高温でも安定します。イミド基は特に耐熱性が高いため、高温環境でも形状や機能を維持することが可能です。
PEIは高分子鎖が非常に密に結びついており、この構造が機械的強度の高さに寄与しています。特にイミド基の結合が強力で、ポリマー全体に優れた引張強度や衝撃強度を付与します。この特性により、PEIは機械的に高負荷がかかる部品にも有利です。
エーテル基とイミド基はともに電気的に安定した特性を有するため、PEIは電気絶縁体としても多くの電子機器で使用されます。特に高周波や高電圧環境での使用にも適しています。
PEI樹脂は用途に応じて以下のような種類が存在します。
添加物を使用しない純粋なPEI樹脂です。優れた耐熱性や機械的強度及び電気的特性を有しますが、加工がやや難しいため高温・高圧での成形を必要とする場合があります。電子機器など、様々な用途で利用されます。
PEI樹脂にガラス繊維を添加した製品です。ガラス繊維がPEIの機械的強度をさらに強化し、耐摩耗性や寸法安定性が向上します。特に機械的負荷が高い部品や耐摩耗性が求められる部品に有利で、自動車や産業機械の部品などに利用されます。
PEI樹脂に炭素繊維などを添加した製品です。耐熱性や耐薬品性など、性能を向上させることが可能です。特定の化学薬品に耐えるために充填される場合や、さらに強度を増すために使用されます。
透明性を持つように加工されたPEI樹脂です。通常のPEIは琥珀色や黄色ですが、透明PEIはそのままの物性を保ちながら透明性を付与した製品です。ディスプレイ部品や光学機器の部品など、視覚的に重要な部品や光学機器に利用されることがあります。
*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
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