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酸化ニッケルについての概要、用途、原理などをご説明します。また、酸化ニッケルのメーカー18社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。酸化ニッケル関連企業の2025年1月注目ランキングは1位:大崎工業株式会社、2位:小原化工株式会社、3位:株式会社高純度化学研究所となっています。
酸化ニッケルは、ニッケルと酸素無機を結合させた化合物の総称です。
ニッケルは様々な酸化数をとり、それに応じて多種多様な酸化ニッケルが存在します。酸化ニッケル (II) (化学式:NiO) や酸化ニッケル (III) (化学式:Ni2O3) はその代表例で、通常は緑色または灰色の粉末として存在し、それぞれ異なる性質や用途があります。
またその特性により、触媒、顔料、電子材料など幅広い分野で利用され、セラミックスの着色剤やニッケル水素電池の正極材料としても重要な役割を果たしています。
酸化ニッケルは、その特性を活かして多岐にわたる分野で利用されています。
鮮やかな緑色を呈するためガラスや陶磁器の着色剤として古くから使われており、とくにニッケルグリーンと呼ばれる緑色の顔料が有名です。
ニッケルの高い活性ゆえに、油脂や水素添加反応において触媒として重要な役割を果たします。その理由は、水素によって酸化ニッケルが還元されて生成される、微粒子状のニッケルが触媒作用に優れているためです。例えばニッケル水素電池の正極材料や、水素の吸蔵・放出反応を促進する触媒として利用されています。
電気伝導性や磁気特性を持つことから、電子管・特殊鋼の添加剤としての利用以外に、サーミスタ・P型半導体・フェライトなどの電子材料と最適です。例えば抵抗器やセンサーなどの電子部品の材料として用いられ、透明導電膜の研究も進められています。
くわえて反強磁性体としての性質を持つことから、磁気記録媒体などの磁性材料としても利用されており、その他にも、燃料電池の電極材料やメッキ液の添加剤など様々な用途で活躍しています。
酸化ニッケル (NiO) は、化学的および物理的性質にていくつかの重要な特徴を持つ化合物です。
分子量は74.69、融点は1,960℃、密度は6.67g/cm3で、室温では反強磁性を示し、1.3BMほどの磁気モーメントを持っています。通常は緑色または灰色の粉末として存在し、その色はNi2+イオンが可視光を吸収することで生じますが、粒径や製造方法によって色合いが変化し、高温で焼成すると黒色を帯びることもあります。結晶構造は塩化ナトリウム型で、Ni2+イオンと O2-イオンが交互に配置した立方晶系です。
化学的に安定な塩基性酸化物です。酸に溶けると緑色の水和ニッケルイオンを生じますが、水にはほとんど溶けません。ただし、加熱によって結晶化した酸化ニッケルは酸に溶けにくく、特定の条件下では金属酸化物と反応して複合酸化物を形成します。また、アルカリ水溶液にはほとんど溶けませんが、アンモニア水には徐々に溶け、淡い青紫色のアンミン錯体を生成します。
物理的性質として、電気伝導性や磁気特性を有します。純粋な酸化ニッケルは絶縁体ですが、不純物や酸素欠損を導入すると、半導体的な性質を示す、反強磁性体です。
ただし、人体に対して毒性を持つことが知られており、粉末を吸入すると呼吸器系に炎症を引き起こしたり、皮膚に接触するとアレルギー反応を引き起こすこともあるため、取り扱いには注意が必要です。
酸化ニッケルのCAS登録番号は1313-99-1です。国内法規上、労働安全衛生法では「名称等を表示すべき危険物および有害物」「名称等を通知すべき危険物および有害物」「特定化学物質第2類物質」、「作業環境評価基準」(法第65条の2第1項)の指定を受けています。
また、化学物質排出把握管理促進法では「特定第1種指定化学物質・特定第1種-No. 309」、水質汚濁防止法 (水濁法) では「指定物質」、大気汚染防止法では「有害大気汚染物質 (優先取組物質)」に指定されてます。そのため、取り扱いには十分な注意が必要です。
酸化ニッケル (II) は、塩化ナトリウム (NaCl) 型の結晶構造ですが、NiとOの比が1:1ではない不定比化合物となることもあります。この構造は、Ni2+イオンとO2-イオンが交互に配置された立方晶系であり、Ni2+イオンは6つのO2-イオンに囲まれた正八面体形の間隙に位置し、O2-イオンも同様に6つのNi2+イオンに囲まれた正八面体形の間隙に位置しています。
Ni2+イオンのイオン半径は0.069nm、O2-イオンのイオン半径は0.140nmであり、O2-イオンの方が大きく、このイオン半径の差が、塩化ナトリウム型構造を安定化させる要因の一つです。単位格子は立方体で、各頂点にO2-イオン、各辺の中央にNi2+イオン、中心にO2-イオンが位置し、単位格子の一辺の長さ (格子定数) は、約0.417nmです。
最も一般的な酸化ニッケルであり、様々な方法で合成することができます。
水酸化ニッケル (II) (Ni(OH)2) 、硝酸ニッケル (II) (Ni(NO3)2) 、炭酸ニッケル (II) (NiCO3) などのニッケル (II) 化合物を高温で熱分解することで生成可能です。また、金属ニッケルを高温で酸素と反応させても生成でき、純度の高い酸化ニッケル (II) を得られます。その他、水熱法やゾルゲル法などの合成方法もあります。
酸化ニッケル (II) よりも酸化数が高く、化学式はNi2O3です。
硝酸ニッケル (Ⅱ) を酸素雰囲気下で高温に加熱したりオゾンと反応させたりして合成でき、灰黒色の粉末で、アルカリ蓄電池などに使われます。
ただし酸化ニッケル (III) は、不定比の酸化ニッケル (II) とも考えられており、文献には記されているものの明確に確認されていない化合物です。一方、ニッケルが表面に微量に存在する、もしくはニッケルの酸化の中間体であるという文献もあります。
さらに酸化数の高いニッケル酸化物で、化学式はNiO2です。二酸化ニッケルや過酸化ニッケルとも呼ばれ、酸化剤として使用される緑灰色の粉末です。
酸素が酸化ニッケル (Ⅱ) に吸着したもので、アルカリ性溶液中で水酸化ニッケルを次亜塩素酸塩や過マンガン酸カリウムなどの強力な酸化剤を用いて酸化すると得られます。
参考文献
https://labchem-wako.fujifilm.com/sds/W01W0114-0536JGHEJP.pdf
https://www.nite.go.jp/chem/chrip/chrip_search/dt/html/GI_10_001/GI_10_001_1313-99-1.html
*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
2025年1月の注目ランキングベスト10
注目ランキング導出方法順位 | 会社名 | クリックシェア |
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1 | 大崎工業株式会社 |
11.3%
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2 | 小原化工株式会社 |
9.9%
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3 | 株式会社高純度化学研究所 |
8.5%
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4 | 草葉化学株式会社 |
8.5%
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5 | 正同化学工業株式会社 |
8.5%
|
6 | XI'AN FUNCTION MATERIAL GROUP CO.,LTD |
7.0%
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7 | 住友金属鉱山株式会社 |
7.0%
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8 | 有限会社日下レアメタル研究所 |
5.6%
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9 | 日本イオン株式会社 |
4.2%
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10 | 安田薬品株式会社 |
4.2%
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注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2025年1月の酸化ニッケルページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
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