ピペッターについての概要、用途、原理などをご説明します。また、ピペッターのメーカー10社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。ピペッター関連企業の2024年3月注目ランキングは1位:株式会社ニチリョー、2位:サーモフィッシャーサイエンティフィック株式会社、3位:エムエス機器株式会社となっています。
図1. 様々なピペッター
ピペッターとは、ホールピペットやメスピペットなどのピペットに取り付けて溶液を吸い上げ・吐出するピペッティング動作を行う器具のことです。
あるいは、それ自身が吸い上げ機能を持つピペットのことを指す場合もあります。ピペッターには、手動式の安全ピペッターやピペットポンプ、電動ピペッターなどがあります。
最近では、ボタン操作だけで手元のダイヤルでピペット量を設定し、ワンプッシュで吸引、ワンプッシュで吐出できる電動ピペッターが主流です。
ピペッターは、化学・バイオロジー分野全体において、一定量の液体を吸引して計量したり他の容器に吐出したりする、ピペッティング動作全般に用いられます。
使用する液体の例は、溶媒・溶液・試料・培地・添加剤などです。1mL以下の微量液体の注入には、マイクロピペッターなどもよく使われています。
ホールピペットやメスピペットは、古くは口で溶液を吸い上げる方法で使用されていました。しかし、薬品、特に有害物質をピペットやメスピペットなどを使って口で吸引することは危険であることから、現在では代わりとしてピペッターを使用するのが主流です。
手動式、自動式ピペッターは先端のチップのみが接液し、触れることなくチップを外すことができるので、有機物などを一定量吸引・吐出する際に使用されています。
図2. 安全ピペッターの使用方法
ピペッターの一つである安全ピペッターは、メスピペットなどに取り付けて使用する手動式のものです。空気吸入バルブを押し、ゴム球を凹ませ、液吸入バルブを押して液体を吸い上げ、排出バルブを押して液を排出することができます。
使用方法は下記の通りです。 (図2参照)
ピペットポンプは、ピストンの上下により空気を出し入れする構造で、上下する距離をダイヤルで細かく調整し、出し入れする空気量を細かく調節できるので、液体量を細かく正確に調節することが可能です。
電動ピペッターは、一連の動作をモーターを用いることにより省力化しており、ボタン操作で済むようになっています。現在出回っているほとんどの製品の動力は充電式です。ただし、充電時間や充電中に使用できるかどうかは製品によって異なります。
通常のピペットは薬品を変えるたびに洗浄、乾燥させる必要がありますが、手動および電動ピペッターを使うと、接液する先端のチップ・ピペットの交換だけですぐに違う液体の注入が可能です。先端のピペットに触れることなく外すことができる構造になっているため、有害物質が体に付着する危険性がなくなり、作業性だけでなく安全性も向上します。
図3. ピペットを装着したピペッター
ピペッターにはそれぞれ特性があるため、自分の実験用途・目的にあった適切なものを選ぶことが重要です。
まず、自分の使用したい実験系において1回のピペッティングで扱う液量を明らかにします。1mL未満になるようなスモールスケールの場合はマイクロピペットが適切な場合がありますし、100mLを超えるような場合はメスシリンダーが適切です。その上で、安全ピペッター、ピペットポンプ、電動ピペッターのいずれが好ましいかを選定します。
電動ピペッターで扱えるメスピペットの大きさは、多くのもので下限が0.5mLまたは1mL、上限が100mLです。ピペットポンプには、2mL用、10mL用、25mL用などの種類があります。また、充電時間や充電中の使用可否、吸引・吐出速度などが製品によって異なるので注意が必要です。
正確な実験データを得るため、製品選定の際には、コンタミネーション防止の観点からも製品を検討することが必要です。キャップやフィルターが洗浄しやすい構造になっているものを選ぶことが望ましいと考えられます。また、バイオロジーの実験では、キャップやフィルターなどがオートクレーブ可能なものを選ぶことが推奨されます。
*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
2024年3月の注目ランキングベスト10
注目ランキング導出方法順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | 株式会社ニチリョー |
17.1%
|
2 | サーモフィッシャーサイエンティフィック株式会社 |
14.6%
|
3 | エムエス機器株式会社 |
12.2%
|
4 | インテグラ・バイオサイエンセズ株式会社 |
12.2%
|
5 | 株式会社エー・アンド・デイ |
12.2%
|
6 | 株式会社サンプラテック |
7.3%
|
7 | ジーエルサイエンス株式会社 |
7.3%
|
8 | 株式会社アイカムス・ラボ |
7.3%
|
9 | ムロオカ産業株式会社理科学部門 |
4.9%
|
10 | メトラー・トレド株式会社 |
4.9%
|
注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2024年3月のピペッターページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
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