チューブ充填機

チューブ充填機とは

チューブ充填機

チューブ充填機とは、粘度のあるクリームなどをチューブ型の容器に充填するための装置です。

充填のみならず、チューブの洗浄や排出といった充填前後の工程を一貫して行える製品が多いです。充填する内容物やチューブの材質は様々です。充填量の再現性は高く、品質検査のためにウエイトチェックが可能な製品も販売されています。

また、充填作業の高速化に伴い各機構も高速で動作するため、安全ドアカバーが設けられている製品が多いです。これにより、充てん作業を安全に実施することができます。高精度の充填によって、内容物のロスやチューブへの付着も軽減することが可能です。

内容物の品種切り替えが短時間で行える製品も多く販売されており、多品種生産においても生産性が向上します。

チューブ充填機の使用用途

チューブ充填機は様々な用途で使用されます。以下はその一例です。

1. 化粧品

化粧品産業では、クリームやローションまたはリップグロスなどの製品をチューブに充填するために、チューブ充填機が使用されます。これらの製品は美容やスキンケアに関する製品であり、顧客が直接肌に塗布するものが多いため、衛生的な充填が重要です。化粧品の特性に合わせて粘性や流動性、粒子の大きさなどを考慮した設計がされています。

2. 医薬品

医薬品産業では、軟膏やクリーム、ジェル、歯磨き粉などの医薬品をチューブに充填するためにチューブ充填機が使用されます。医薬品の製造は厳格な規制に従う必要があり、充填機は衛生基準と品質管理基準を満たすように設計されています。また、医薬品は患者の健康に直接影響するため、充填機は高い精度と信頼性を有することが重要です。

3. 食品産業

食品産業ではソースや調味料などの食品をチューブに充填するためにチューブ充填機が使用されます。食品の充填は食品安全規格に合致する必要があり、食品品質と衛生基準を満たすように設計された製品を使用します。また、食品の特性によっては、流動性や粘性、温度管理などの要因を考慮することが重要です。

4. 化学産業

化学産業では、接着剤やシーリング材料などの化学製品や工業用製品をチューブに充填するために、チューブ充填機が使用されます。これらの製品は建築業や自動車などの産業で使用されるため、耐久性や耐腐食性が重要な要素です。化学製品の特性によっては、特殊な材料や設計が必要な場合があります。

チューブ充填機の原理

チューブ充填機には、まずチューブが供給されます。カセット式の供給装置が搭載されていることが多く、カメラチェックなどによる個数管理が可能です。供給されたチューブはエアーなどによりチューブ洗浄されます。

その後、チューブにカラーマークを合わせセンサーで読み取ることで位置合わせを行います。これにより、漏れなくチューブに対象物を充填することが可能です。この際に、容器回転が可能な機構を有する製品も販売されています。

チューブの位置合わせが完了したら、規定量をピストンで吸引して充填します。シリンダーピストン式やバルブレスロータリーピストン式の製品が多いです。この工程での気泡混入を防ぐため、高速回転などによって気泡除去を行います。

充填されたチューブにはシーリングを実施します。シーリングによって製品に封をして、漏れを防止する仕組みです。シールにはホットエアー式や折り締め式、ヒートシール式、超音波式などがあります。

チューブ充填機の選び方

チューブ充填機を選ぶ際は、以下の要因を考慮することが重要です。

1. 充填物の性質

使用する物質の粘度、流動性、粒子の大きさなどに応じて、適切な充填機を選択する必要があります。特定の物質対しては、特別なポンプやノズルが必要なことも多いです。

2. 速度

日々の生産量や必要な充填速度に応じて、適切な能力を持つ充填機を選択する必要があります。高い生産量を必要とする場合は、高速で効率的な充填機が必要です。

3. 充填精度

製品の品質と一貫性を確保するために、充填機の精度が重要です。特に医薬品や化粧品の場合は、非常に正確な充填が必要とされます。

4. チューブ形状

使用するチューブのサイズや形状に応じて、充填機の調整や設定が必要です。一部の充填機は複数のサイズや形状のチューブに対応できる場合があります。

参考文献
https://jutenki-sanmi.com/feature/about/
https://www.matsubo.co.jp/product/file904-html/
https://www.mutual.co.jp/product/atpack_at60at80/
http://www.jm-mfg.co.jp/product/mk5
http://www.discus.co.jp/machine_f.html

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