sn400b

sn400bとは

sn400bとは、建築構造用圧延鋼材で、ss400の欠点を補うために生まれた比較的新しい素材です。降伏比や降伏耐力の上限が規定されています。

先頭についている「sn」の文字は、sは鋼(Steel)、nは新しい(new)の頭文字に由来しています。新しいというのは、ss材に変わって新しい建築用の鋼材という意味です。数字の部分は、引張強度の下限値を表しています。また、末尾のアルファベットは、鋼材がどの部位(用途)で使用するのが適しているかを表しています。a種、b種、c種の3種類があります。a種は、補助材として少し溶接する程度、b種は、建築物の中でも主要構造材としての利用する場合、c種は、b種では力不足となるような厚み方向の強度が求められるときに使用します。

sn400bの構成成分は、炭素が0.20%以下(厚さが6mm以上50mm以下)または0.22%以下(厚さが50mmを超え100mm以下)、シリコンが0.35%以下、マグネシウムが0.60%~1.50%、リンが0.030%以下、硫黄が0.015%以下です。

sn400bの使用用途

sn400bは、建築用の構造材料として使用されます。 建物の変形性能を考慮した鋼材で、主に梁として使用します。

軽微な建物では、建物の塑性域を考慮せず強度を高めるような設計はしません。その一方で、比較的大きさのある建物は変形性能を高めて、地震力を効率的に吸収できる設計を考える必要があります。そういった設計法に、ss400は対応することができずsn400bが使用されるようになりました。

現在では、比較的小規模な建築物でもsn400bを使用するようになりました。また、公共の建築物ではsn400bを使用するのが一般的です。

また、耐震設計では降伏点が高ければ高いほど良いわけではありません。耐震設計は、地震が発生したときに、部材の塑性変形を利用したエネルギー吸収をする必要があります。部材の耐えられる力にばらつきがあってはいけません。壊れると想定していた場所が壊れず、壊れないと想定していた場所が倒壊するなどの危険が発生してしまうからです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です