sn490b

sn490bとは

sn490bとは、引張強さの下限値が490MPaに設定されている建築用鋼材の1つです。

sn400bと比較すると、sn490bは強度が高くなっています。しかし、ヤング係数は同じなので、剛性は変わりません。

sn490には、b種とc種の2種類が規定されています。b種は、主要構造部材や溶接のある構造部材として使用されるものに付けられます。c種は、溶接だけでなく、厚さ方向特性も要求される部材に使われるものに付けられます。b種とc種は、ガイドライン鋼材と言われている耐震建築溶接構造用鋼材のベースになっていて、sn材の主要材です。また、sn490b-utのように末尾にutが記載されているものは、超音波探傷試験を行った鋼板、平鋼という意味です。

sn490bを構成する成分は、炭素が0.18%以下(厚さが6mm以上50mm以下)または0.20%以下(厚さが50mmを超え100mm以下)、シリコンが0.55%以下、マグネシウムが1.65%以下、リンが0.030%以下、硫黄が0.015%以下です。

sn490bの使用用途

sn490bは、主に建物の梁や柱に使用されます。強度がsn400bと比較すると高くなっているため、比較的高さのある建物や荷重が大きな建物に使用される場合が多いです。平屋建てなど軽微な鉄骨造では使用されません。

また、sn490bは使用するデメリットも多くあり、sn400bと比較すると強度が高いというメリット以外は、あまり使用するメリットはないとされています。

具体的な例でいうと、sn400bとヤング係数が同じため剛性は変わらなく、厳しい変形の場合メリットはありません。また、幅厚比の規定や横補剛の規定が厳しくなるというデメリットがあります。他にも、保有耐力接合、継手、仕口など接合部が大きくなるなどのデメリットもあります。

使用するデメリットも大きく、基本的にはsn400bを使用することが勧められています。どうしても強度の必要な場合にsn490bを使用するのが良いとされています。

T字構造の継ぎ手など、鋼材の厚み方向の引張り強度が必要なときは、sn490cを使用します。

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