シュリンクラベル

シュリンクラベルとは

シュリンクラベル

シュリンクラベルとは、加熱により収縮する樹脂製のラベルです。

凹凸やカーブのある形状にもフィットするため、飲料や化粧品の容器のラベルなどに使われています。

シュリンクラベルの使用用途

シュリンクラベルは、加熱により収縮し凹凸にもフィットするため、ペットボトルのラベルに多く利用されています。ペットボトルの湾曲および凹凸のある表面に直接写真や文字を印刷するのは難しく、シュリンクラベルに印刷してペットボトルに貼り付ける方法が一般的です。

シュリンクラベルを切り替えるだけでペットボトルのデザインを変えてバリエーションを増やせるため、商用的に非常に価値があります。

シュリンクラベルの原理

シュリンクラベルは、シュリンクフィルムを加工したもので、シート状に加工したシュリンクフィルムの端同士を貼り合わせて筒状に加工した加工品です。すなわち、シュリンクフィルムと同様の材質で製造可能です。ただし、シュリンクラベルはペットボトルのような筒状の製品の装飾や保護に使用されるため、縦方向の縮みがほとんどなく、横方向のみの収縮がある素材を使用しています。

材質としては、ペットボトルと同素材であるPET (ポリエチレンテレフタレート) 、PS (ポリスチレン) が代表的で、PETとPSの混合タイプ (ハイブリッドスチレン) を使用する場合もあります。なお、耐薬品性が必要な場合は、PVC (ポリ塩化ビニル) が好適です。

ペットボトルのラベルとして使用する場合は、まずシュリンクフィルムの状態で所定の印刷を行い、これを筒状のシュリンクラベルに加工します。次にペットボトルに被せ、温風トンネルに通しシュリンクラベルを熱収縮させペットボトルの凹凸に密着させて完成です。

また、加熱工程でペットボトルなど被包装物が熱変形を起こす可能性があります。作業する際には、シュリンクフィルムの熱収縮に必要な温度と被包装物の耐熱温度の確認が必要です。

シュリンクラベルのその他情報

1. シュリンクラベルへの印刷

シュリンクラベルに印刷を行う場合、ラベルを構成するシュリンクフィルムが透明なため、カラー印刷しても透けてしまう現象が生じます。そのため、意図しない色合いになったり、文字が読みにくくなったりする点に注意が必要です。

この対策として、白いインクで下地を塗ることでコントラストや文字をはっきりさせるテクニックがあり、以下の工程で印刷を行います。

  1. 印刷したい画像データをレイヤーに分けて作成し、最下層に白く塗りつぶしたレイヤーを加えます。あえてイラストの一部を透けさせたい場合は、透けさせる部分だけ白く塗らずに残します。

  2. プリンターにシュリンクラベルをセットし、下地のみ印刷します。

  3. プリンターにシュリンクラベルを再セットし、下地以外のレイヤーを印刷します。

2. シュリンクラベルの熱収縮方法

シュリンクラベルを熱収縮させるには温風や熱湯などによる加熱が必要です。熱を加える手段としては、温風トンネルが一般的ですが、他にも温浴やドライヤーなどがあります。

温浴
水槽に水を張り加熱して所定の温度に達したらシュリンクラベルを浸して加熱収縮させます。熱湯に浸した箇所を均一に加熱できること長所ですが、シュリンクラベルが濡れてしまうため、水に触れさせたくない物品には使えません。

ドライヤー
製品によってはヘアドライヤーでも熱収縮でき、通常はシュリンクラベル用の高温ドライヤーを使用します。操作が簡単である点が長所ですが、均一に熱を加えるのが難しい点が短所です。

3. シュリンクラベルのメリットとデメリット

シュリンクラベルのメリットとデメリットについて解説します。

メリット
シュリンクフィルムを貼り合せて筒状にするため、ミリ単位でサイズ設定可能で、容器に合わせてこまめな加工ができます。シュリンクフィルムに印刷してから加工するため、印刷ムラがありません。

デメリット
シュリンクラベルの材質として代表的なPETおびPSのフィルムは収縮温度が高めで、加工できない商品もあります。PSのフィルムは、機械的強度が弱い場合があります。

参考文献
https://chuetsu-web.jp/label/
https://prwarter.com/petbottle-label-design
https://www.orikane.co.jp/orikanelab/5445/
https://www.sunplastic.jp/?cn=100004&bgc=10000074

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です