サークルフィーダーとは
サークルフィーダーとは、ストックホッパー形式の粉粒体供給機です。
サークルホッパーやテーブルフィーダーなどとも呼ばれています。ホッパー内部で撹拌羽根が回転しており、粉体原料を少量ずつ下部の排出口から排出します。これにより、粉体原料を均一に供給しつつ、ブリッジと偏析を防止することが可能です。
サークルフィーダーの使用用途
サークルフィーダーは様々な産業で幅広く使用されます。以下はその用途一例です。
1. 食品産業
パンの製造において、小麦粉や砂糖などの粉末状の原材料をサークルフィーダーで供給します。材料を均一に混合しつつ、レシピ通りの量を供給することが可能です。その他にも、菓子やチョコレートなどの製造においても、顆粒状の材料を正確かつ均一に供給することができます。
2. 化学工業
塗料の製造において、顔料や溶剤、添加剤などの粉末状原材料をサークルフィーダーで供給します。均一に混合することで、塗料の品質と性能を保証することができます。また、化粧品や美容製品の製造においても、正確に原材料を供給することで、製品の質感や上質な仕上がりを確保することが可能です。
3. 製薬業
製薬業界では粉末や顆粒状の医薬品原料をサークルフィーダーで供給します。これにより、正確な投与量と均一な混合が保証され、製品の品質と正確な効能を確保します。
4. エネルギー産業
発電所や工業プロセスにおいて、粉末状の石炭やバイオマスなどの燃料をサークルフィーダーで供給することができます。これにより、正確なに燃料を供給し、効率的なエネルギー使用が可能です。また、添加剤や触媒の供給にも利用され、プロセスの効率化や安定化に貢献します。
サークルフィーダーの原理
サークルフィーダーは粉体原料を供給するための装置です。構造としては供給ユニットや偏析防止機構、排出口などから構成されます。
供給ユニットは材料を供給するための部分で、通常は円形または楕円形の容器状構造物です。この部分に粉体原料を収容し、旋回運動によって均一な供給を可能にします。
サークルフィーダーの底部または側面には偏析防止機構が取り付けられています。一般的には振動装置や撹拌装置を使用されることが多いです。この機構によって材料を循環させ、均一な供給を促進します。
排出口は材料が供給されるポイントであり、この部分を生産ラインに接続されます。通常はゲートバルブやディスチャージャが取り付けられており、材料の供給を制御することが可能です。緊急遮断させたい場合は、空圧または電動バルブを使用することもあります。
サークルフィーダーの選び方
サークルフィーダーを選ぶ際は、以下の選定要素を考慮することが重要です。
1. 供給能力
サークルフィーダーの供給能力は1時間あたりに供給できる材料の量を示す指標です。一般的には体積/時間の単位が使用され、㎥/hやL/hなどと表記されます。数値が大きいほど、多くの原材料を供給することが可能です。
生産ラインの需要に合わせて適切な供給能力を選択する必要があります。一般的に供給能力が高いほど大型化し、高価になります。材料の種類や粒度、供給速度などを考慮して選定します。
2. 供給精度
供給精度は材料を正確に供給する能力を示す指標です。一般的には%などの単位が使用されます。製薬業界などでは、高い供給精度が必要な場合があります。
供給精度は制御装置やセンサーの性能に左右されます。供給精度が高いほど、高度な制御装置または排出装置が必要です。
3. 材質
サークルフィーダーの材質は原材料や周辺環境に応じて選択する必要があります。特に食品や医薬品の生産ラインでは、衛生基準を満たす材質が必要です。一般的には優れた耐久性と衛生性を有するステンレス鋼などが使用されます。
4. 排出ポート数
排出ポート数は排出に使用可能なポートの数を示す指標です。複数の排出ポートを有する場合、複数の生産ラインに材料を供給することが可能です。
5. その他の機能
サークルフィーダーにはさまざまな追加機能があります。自動制御装置や清掃機能、異物検出システムなどがその一例です。これらの機能を有する機器を選定することで、生産プロセスの効率性や品質管理を向上させることが可能です。
参考文献
https://www.yoshikawa-cf.co.jp/products/archives/1
https://www.circlestd.co.jp/circlefeeder/
https://www.jyuuten-ki.com/table.html