セラミック板

セラミック板とは

セラミック板とは、 粘土や珪石等の天然物を用いて焼いた板のことです。

一般的に耐火性や耐久性のある板として、古くから汎用的に利用されています。セラミックは非金属の素材で作られたものであるため、純金属や合金で作られるものとは異なります。

セラミック板の使用用途

セラミック板は、瓦や石膏ボード、陶磁器、セメント壁、ガラス板など、耐久材として使用されています。セラミック板の特徴は、金属板と比べて軽く、プラスチック板と比べて重いものが多いことや硬度と耐熱性が高いことです。

現在は、原料の精製及び加工技術の進歩に従って、機械材料、電子材料、複合装甲等の材料にも用いられています。しかし、内部における局所的な構造の欠陥によって熱衝撃破壊や脆性破壊が生じやすいため、強度のばらつきが大きく、加工が困難であることから信頼性があまり良くないことも特徴です。

セラミック板の原理

セラミック板の原料には、炭化ケイ素などを用いた炭化物系、炭酸マグネシウムなどを用いた炭酸塩系、チタン酸バリウム、ジルコニア、アルミナなどを用いた酸化物系、蛍石などを用いたハロゲン化物系、リン酸ジルコニルなどを用いたリン酸塩系、窒化ケイ素などを用いた窒化物系、ハイドロキシアパタイトなどを用いた水酸化物系などがあります。

それらの原料を使用用途に合わせて、ボード状や角板に加工したものがセラミック板です。また、複合材料として炭素を用いた炭素系の原料を用いた板もあります。セラミック板は少しの衝撃でも壊れやすいため、構造材として用いられています。

セラミックの特徴

セラミックの脆さの原因である破壊靱性の低さは、金属イオンと非金属イオンによる強固なイオン結合と共有結合によってもたらされます。金属イオンと非金属イオンの間に強い力が加わると、それらの原子は元の場所から隣の原子がある位置にずれようとします。

金属イオンと非金属イオンは強固に結合していることから、力の加わっていない原子間での位置ずれはほとんど生じません。そのため、強い力で結合がずれた領域は、再び引き付けられることがなく、脆く粘りの無い板になります。

しかし、このデメリットを克服する方法も存在します。具体的には、アルミナ繊維、炭化ケイ素、炭素繊維などの織物を強化材として混ぜ込んだセラミックを固めて焼成するという方法です。この方法で作られた繊維強化セラミックスは、セラミックの脆さを補完することができます。

セラミック板の種類

セラミック板には、素材ごとによって使用される場所や目的が分かれています。それぞれの機能性や特徴によって適切に使い分ける必要があります。

また、ほうろうは金属の上に釉薬皮膜を重ねているため、セラミックの部類には入りません。

1. ガラス製セラミック板

ガラス製のセラミック板は耐熱性に優れているため、加熱しても有害物質を発しません。また、赤外線の透過率がいいため、保護板として非加熱物と火元の間においても熱がとても伝わりやすいことが特徴です。

さらに、耐薬品性も高いことから、腐食性液体からの保護板としても優れています。

2. 石膏ボード

硫酸カルシウムを主成分とした鉱物である石膏は、防火性の高さ、遮音性に優れていることから、建築物の材料として使用されます。無機質であり火が燃え移りにくいというメリットから、内壁や天井、クロス貼りの仕上げ下地材として使用されることも多いです。

3. コンクリート壁

コンクリート壁の素材として使用されているセラミック板は、建築物の外構や内壁にも使用されており、シンプルな色や素材が持つ特徴的な質感が人気を集めています。

4. セラミックタイル

セラミックの素材を使用してタイル状にしたものをセラミックタイルと呼びます。色や模様も様々ですが、天然石のような質感のものは、キッチンや浴室などの水回りに使用できるほか、床や壁など幅広く使用されています。

また、メンテナンス性が高いことも特徴です。セラミックタイルの施工後に防汚加工を施すことによって、定期的なワックス塗布をしなくても艶のある綺麗な状態を維持できます。

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