エアブローノズル

エアブローノズルとは

エアブローノズル

エアブローノズル (英: Air blow nozzle) とは、圧縮空気やガスを使用して高速で空気を吹き出すためのノズルです。

空気を集中的に吹き出すことで、物体表面から汚れや塵を除去したり、乾燥させたりすることができます。エアブローノズルによって効率良くエアーを消費し、コンプレッサなどの省エネ効果を期待できる場合もあります。

エアブローノズルの使用用途

エアブローノズルは工業用途として広く使用される装置です。自動車産業から食品業界まで広い分野で使用されます。

1. メンテナンス

メンテナンスや清掃に使用される場合は、機械や製品表面の塵埃や汚れを除去します。人の体に付いた埃を払うために使用されることもあります。

2. 物質の冷却

空気によって対象物を冷却する場合があります。樹脂加工成型ラインや鋳物加工品搬送ラインなど、急速冷却が必要なラインに設置されます。空気圧によって異物をはじき出す際などにも利用されます。

3. 自動車産業

自動車産業などでは塗装した表面を早く乾燥させるためにエアブローノズルを使用します。食品加工業界では果物や野菜の乾燥を行うためにエアブローノズルを使用します。紙幣や衣類の乾燥に使用されることもあります。

エアブローノズルの原理

エアブローノズルは一般的に、圧縮空気やガスが注入された狭い管から広い開口部に向かって流れるように設計されます。この狭い管部分はノズルスロートと呼ばれ、圧縮空気が速度を上げて加速します。ノズルスロートから広がる先端部分はノズルディフューザと呼ばれ、ここで空気の速度を減速し、圧力を下げます。

この速度変化によって、エアブローノズルから吹き出される空気は高速で流れることになります。この空気の流れを利用して上記用途に使用するのがエアブローノズルです。

また、エアブローノズルの中には空気の吹き出し方向を調整できる製品もあります。可動部分を調整することで、エアブローノズルから吹き出される空気の流れを調整することができます。

エアブローノズルの選び方

エアブローノズルを選ぶ際には、以下のような点に注意することが重要です。

1. 形状

エアブローノズルの形状は使用目的に合わせて選択する必要があります。細い管状の製品は狭い隙間に入り込んで操作することが可能です。一方、広い扇形の製品は大面積をカバーすることができます。

2. 吹き出し口サイズ

吹き出し口のサイズは使用する空気圧や吹き出し量によって選択する必要があります。一般的には吹き出し口の内径が使用する空気圧の値に比例するように選択します。エアブローノズルの製造元は、吹き出し口の内径と空気圧の関係図を提供している場合があります。

電子メーカーや自動車産業などの分野では、吹き出し口サイズが非常に小さくなる場合もあります。

3. 空気圧

使用する空気圧に応じた選定が必要です。エアブローノズルは、使用頻度や使用環境によってはすぐに劣化してしまうことがあります。

適切な空気圧に合わせて設計されたエアブローノズルを使用することで、エアブローノズル自体の寿命を延ばすことができます。耐久性の高い素材や設計のエアブローノズルを選ぶことも重要です。

4. 配管接続口

エアブローノズルのエアー元配管との接続口も選定する必要があります。配管の口径に合わせて接続口を選定します。また、エアー元圧力に応じた継手・接続方法を選定する必要もあります。

接続の簡便性も考慮する必要があります。ワンタッチ継手などの簡単に接続可能な接続口を選択することで、作業時間を短縮することができます。

5. オプション

エアブローノズルは高速で空気を吹き出すため、誤った使い方をするとけがをすることがあります。適切な安全装置を備えたエアブローノズルを選択することで、安全性を確保することができます。

また、エアー量の調節や噴射・停止を制できるエアブローノズルも存在します。必要なオプションが付いた製品を選定する必要があります。

参考文献
https://www.kirinoikeuchi.co.jp/download/file/catalog/700c.pdf
https://www.spray.co.jp/Literature_PDFs/Japanese/J922J_WindJet_Air_Products.pdf
https://engineer-education.com/machine-design-24_fluid-dynamics3-bernoulli-theorem/
http://www.kogi.co.jp/img/bumon/kikai/transe/mokuji/TX.pdf

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