ねじり試験機

ねじり試験機とは

ねじり試験機とは、試験片にねじり負荷を与え、強度や変形特性を測定する装置です。

この装置は、金属や樹脂、複合材料などの試験片に対してトルクを加え、その際のねじり角度との関係を精密に計測します。得られたデータに基づき、せん断弾性係数やねじり降伏点、最大トルクなどの機械的性質を算出できます。引張試験や圧縮試験とは異なり、材料断面内で中心から表面に向かって変化するせん断応力の挙動を評価できる点が大きな特徴です。

この特性を活かし、本装置は自動車のドライブシャフトや各種ボルトなど、実環境で回転力が加わる部品の安全性評価や、新素材開発における基礎データの取得において不可欠な役割を果たしています。静的な強度測定だけでなく、繰り返し負荷を与える疲労試験に対応した機種も存在します。

ねじり試験機の使用用途

ねじり試験機の主な使用用途を以下に示します。

1. 自動車・輸送機器分野

自動車産業では、エンジンの動力をタイヤに伝えるドライブシャフトやプロペラシャフト、ステアリングコラムなどの重要保安部品の評価に利用されます。

これらの部品は走行中に常に変動するねじり負荷を受けるため、静的な破壊強度だけでなく、長期間の繰り返し負荷に対する耐久性を確認するねじり疲労試験が重要視されます。また、クラッチディスクやトランスミッション部品の摩擦特性やばね定数の測定にも活用され、車両の安全性と快適性の向上に寄与しています。

2. 医療・ヘルスケア分野

医療分野では、骨折治療に使用されるボーンスクリューやインプラント、注射針などの安全性の確認に用いられます。

ボーンスクリューが骨にねじ込まれる際のトルク解析や、破損に至るまでの強度測定は、手術の成功率や患者の安全に直結するため極めて重要です。さらに、カテーテルやガイドワイヤーのような柔軟な器具についても、血管内での操作時の追従性を評価するために、微小なトルクを高精度に測定する試験が行われています。

3. 建設・産業機械分野

建築や機械組立に不可欠なボルト・ナット・ドリルねじなどの締結部品の評価にも広く導入されています。

公的な工業規格や各業界の厳格な基準に基づき、締め付け時の破断トルクやねじり耐力を測定することで、製品の品質管理や施工時の安全基準策定に役立てられています。特に高層建築や大型プラントで使用される高力ボルトでは、極めて高い信頼性が求められるため、製造ロットごとの厳密なねじり試験が実施され、構造物の安全性を支えています。