鋼管パイプ

鋼管パイプとは

鋼管パイプ

鋼管パイプとは、農業用ビニールハウスの支柱などに使用される鋼管のことです。

農芸用鋼管とも呼ばれ、天井部分はアーチ形のパイプが多く使われます。農業用の鋼管はJIS規格があり、外径が19.1mm、22.2mm、及び25.4mmのパイプが多く使われます。積雪地や果樹栽培では、さらに大径のパイプが使用されます。

鋼管パイプは湿度が高く風通しが悪い環境で使用するため、耐食性に優れた表面処理が行われています。内外面に溶融亜鉛めっきや溶融アルミニウム亜鉛合金めっきなどが施されます。ガルバリウム鋼管を使う場合も多いです。

鋼管パイプの使用用途

鋼管パイプは、農業・農芸用ハウスの支柱などに多く使われます。また、野菜や果樹、花きの支柱にも有用です。

この他、植栽棚、道路関連ではガードパイプ、住宅関連では住宅構造材、手すり、土木関連ではトンネル内ハンドレール、工場関連ではパレット、自動車部品など用途は多岐にわたります。農業用の鋼管に替え、単管パイプを使用することもあります。

農業用は外面の亜鉛付着量が約200g/m2に対し、単管パイプは約120g/m2程度であるため、耐食性は単管パイプが不利になります。

鋼管パイプの特徴

農業用で使用するものをハウスパイプや園芸用鋼管、農業用パイプと呼びます。これらにはJIS規格で定められたサイズがあり、19.1mm、22.2mm、25.4mmの3種類が最も多く使用されています。

仮設資材や足場として使われるものに、単管パイプと呼ばれるものがあります。こちらは直径φ48.6、厚み2.4mmのサイズが主流です。足場などに使用されることが多いですが、農業でも仮設の小屋などを建設する際に使用されています。

長所

強度が強いため、丈夫なビニールハウスを作る事ができます。雪国では太いパイプを使用することによって、耐雪型のビニールハウスを建てている農家も多いです。

ハウスパイプや単管パイプは個人でも扱いやすいため、業者に委託しなくてもビニールハウスや小屋を建てることができます。

短所

重量が重たいため、一度に多くの鋼管パイプを持ち運ぶことができません。サイズが長い状態で使用することが多いため、持ち運びなどの作業をする際には、周りに十分注意する必要があります。

注意を怠ると、大きな怪我につながる可能性もあります。特に鋼管パイプの落下による事故は、大事故につながりやすいので特に注意しなければなりません。

鋼管パイプの種類

農業用の鋼管パイプには、直管のものとアーチパイプと呼ばれる曲げ加工をされているものがあります。ビニールハウスを建てる際は、アーチパイプを2本ずつ組み合わせてハウスの形を作っていきます。

一定の間隔でアーチパイプを組み合わせていき、それを直管の鋼管パイプでつなぎ補強していきます。農業で使用する鋼管パイプは直径でサイズを別けており、以下の3種類が一般的です。

  • 19.1mm
  • 22.2mm
  • 25.4mm

鋼管パイプにビニールハウスシートを固定する際に使用するパッカーには19、22、25という数字が記入されております。これらはそれぞれ鋼管パイプのサイズである19.1mm、22.2mm、25.4mmに対応しているという意味です。

仮設資材や足場として使用されている単管パイプは、直径φ48.6が一般的でありますが、厚みは2.4mmのものに加え、軽量タイプである厚み1.8mmのものがあります。軽量タイプは厚み2.4mmのパイプに比べ24%軽く、作業しやすですが、その分強度は落ちます。

鋼管パイプの選び方

直径が小さいものほど軽くて作業がしやすく、コストも安いです。雪が降らない地域や冬場にビニールハウスを撤去する場合においては、コストの安い19.1mmを選ぶのがおすすめです。

雪が降る地域で一年中ビニールハウスを建てていたいという場合には、強度のある25.4mmが適しています。しかし、1日の降雪量が多い地域では、25.4mmよりもさらに太い資材を使用する必要があります。

また、台風による被害の多い地域でも、直径の大きいものを使用するのが望ましいです。

鋼管パイプの使い方

農業でビニールハウスを建てる際は、直管の鋼管パイプを繋げる必要があります。この直管のパイプ同士を繋げる部品をジョイントと呼びます。

鋼管パイプの中には、スウェージ加工されている物があります。この加工がされている場合は、ジョイントを使わずに直管の鋼管パイプ同士を繋げることが可能です。

アーチパイプと直管のパイプとを繋げる際には、フックバンドや角バンドと呼ばれる資材を使用します。仮設資材や足場として使用されている単管パイプは、直管ジョイントやクランプと呼ばれる資材を使用して、パイプ同士をつなぎ合わせて小屋などを作ります。

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