チャージプレートモニタとは
チャージプレートモニタとは、イオナイザの除電性能を評価する計測器を言います。静電気をコントロールしたり除電を目的とするイオナイザの性能評価は、国際標準のIEC規格に規定されています。チャージプレートモニタを使用して除電時間とイオンバランスを評価したり、モニターを行います。
チャージプレートモニタには、所定の大きさの金属プレートが付属されており、これに帯電した後、イオナイザを作動させて、静電気の減衰時間を測定します。また、金属プレートを未帯電とし一定時間後の電極の静電位を測定してイオンバランスを評価します。
チャージプレートモニタの使用用途
チャージプレートモニタは、主としてイオナイザの除電性能の測定及び管理に使用されます。目に見えない静電気の電界強度、帯電電位、及び減衰時間を目で見えるように表示できるメリットがあります。
用途例をあげると、半導体や液晶製造装置の放電検出、電子部品の製造及び実装工程での発生個所の特定、静電気除去商品の評価などです。また、電子機器の静電気放電による誤作動判定や製造工程における静電気対策の検証などにも使われます。さらに、工具の電荷減衰測定、半導体収納用ケースやバッグの帯電防止効果の判定などの用途もあります。
チャージプレートモニタの原理
イオナイザは、イオンを発生させ対象物にぶつけることで静電気を除去します。イオナイザの性能評価では、プラスイオンとマイナスイオンの混合比であるイオンバランスの測定が重要です。イオナイザから出てくるイオンの中に、チャージプレートモニタの電気的に絶縁され未帯電の金属プレートを置き、電極の静電位を測定してその極性と静電位がプラスかマイナスか、どのくらいずれているかをを測定します。イオンバランスは0Vがイオナイザの理想的除電性能です。金属プレートは1辺150mm角で20pFの静電容量のものを使用するように定められています。
イオナイザの除電速度の評価は、ディケイタイムと言って、イオナイザが静電容量20pFの帯電電極にためた静電気を中和する時間をチャージプレートモニタで測定します。除電時間の測定は、帯電させた金属プレートの電位が10%に減衰するまでの時間測定で行います。ディケイタイムが短いと除電能力が強力ですが、半導体の場合は濃度の高いイオンによって短時間で除電すると、半導体が破壊されることがあり、注意が必要です。