捕虫器

捕虫器とは

捕虫器

捕虫器とは虫を捕らえることを目的とした機械や設備を指し、その誘因方法や捕獲方法によってさまざまな種類が知られています。もっとも代表的に使われる捕虫器として、光を利用して虫を引き寄せる光捕虫器が挙げられます。これは特定の波長の紫外線に虫が誘引される性質を利用したものであり、電源が利用可能であれば設置可能なことや、薬剤を使用しない種類のものが多いことが特徴です。その他に誘引フェロモンや殺虫・忌避成分を持つ薬剤を使用するものなどがありますが、有効範囲が限られていることから、農業用途には通常使用されません。

また誘引した虫を捕らえる方法としては、粘着シートを用いて捕獲するもの、ファンを用いて吸引するもの、電撃を用いて殺虫するものなどがあり、用途に応じて選択することができます。

捕虫器の使用用途

捕虫器の使用用途は発生した害虫を捕らえることが主ですが、そのほかにも害虫の数をモニタリングすることや、害虫を施設・設備の外側に誘因することなども可能です。とくに医薬品や化学、食品などの工場・プラントでは害虫の侵入そのものが問題となるため、捕虫器を設置することで害虫を誘因するリスクを避け、主要な設備にはあえて捕虫器を設置せずに、その前段階や工場の外周部分で捕虫・モニタリングを実施することがあります。

これに対して農業用途においては、一般的に害虫の侵入を防止し、発生した害虫を捕らえることが目的となります。このため捕虫器は通常農作物の育成場所近傍に設置することが多く、薬剤を用いない形式のものが好まれます。また捕虫器は少数の害虫捕獲やモニタリングには有効ですが、殺虫効果は薄いことから、大量に発生した害虫に対しては殺虫剤や農薬などを併用して対応することが多く見られます。

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