リフタピン

リフタピンとは

リフタピンとは、製品や部材を上げ下げする「リフタ」の構成部品のひとつをいい、スプリングと組み合わせて使われるもので被加工物を上げ下げするために使用されています。

リフタピンは、スプリングとその固定台座となるスクリュープラグと合わせて収容されるホールに設置され、リフタピンの一方で被加工物の上げ下げを行います。

そのため、リフタピンやスプリングが収容されるホールの径は、たわみやガタツキを考慮して設計していく必要があります。

リフタピンの使用用途

リフタピンは、FA化された生産ラインなどでは流れてきた製品や部材の位置決めに使われ、処理が終わると押さえが解除され、自然と持ち上がり次工程へと流していくといった使い方もされています。

また、リフタピンは、プレス機械加工では、プレス時のワーク表面のレベル面平滑化に使われ、プレスが解除されるとスプリングの力で浮き上がり完成品取り外しに寄与しています。

さらに、リフタピンは、半導体製造装置内での基盤の所定位置での固定と処理後の移動にも使用されています。

リフタピンの選び方

リフタピンは、用途に応じ多くのバリエーションがありますが、一番オーソドックスなタイプの仕様の一例を以下挙げてみます。

標準タイプのリフタピンの仕様例は、全長10mmで軸径2mm(ツバ軸径3mm)かつ先端部Rが0.3mmです。材質は「SK4」で、ねじはM4×P0.7 h4、公差は0/-0.05mm、硬度が53~58HRC(但し、ツバ部焼きなまし45HRC以下)となっています。

そのほか、リフタピンの形状が一般的な円柱以外に角柱、ブロック形(ピンが2本)などもあり、また先端形状もフラット以外も製作されており、金属以外に樹脂製も作られています。

さらに、リフタピンのバリエーションは、スプリング穴付き、パイロット逃し穴付き、エア穴付き、マグネット付きなど多彩です。リフタピンの一種で「ガイドリフタ」というものがありますが、これはリフタとしての役目とガイド部分で材料(薄板)の固定も行えるという一石二鳥の部品です。

また、パイロット逃し穴付きリフタピンは、薄板加工の位置決めで使われるパイロットが逆にワークを押し下げてしまわないよう、リフタピンの逃がし穴で吸収することで防止を図ったものです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です