アンカーボルト固定金具

アンカーボルト固定金具とは

アンカーボルト固定金具とは、コンクリートや石材などの基礎に対して、構造物や設備機器を確実に取り付けるために使用される金属部品です。

アンカーボルトは、基礎に埋め込まれたねじ付きの棒状部材で、建築物や装置の荷重を支える役割を果たします。一方、固定金具はそのアンカーボルトに接続される構造体や機器を安定的に保持するための補助パーツです。

固定金具の形状には、L型・U型・平板型などがあり、使用目的に応じて選定されます。素材としては、亜鉛メッキ鋼板やステンレス鋼が一般的で、腐食環境や屋外使用にも耐えられる仕様となっています。また、振動や衝撃による緩みを防ぐため、ワッシャーやロックナットなどと併用されることもあります。

アンカーボルト固定金具の使用用途

アンカーボルト固定金具は下記の用途で使用されます。

1. 建築・土木分野

建築・土木分野において、アンカーボルト固定金具は柱や梁、鉄骨フレームなどの基礎固定に使用されています。特に鉄骨造やRC造 (鉄筋コンクリート造) の建物では、基礎コンクリートに埋設されたアンカーボルトに対して、固定金具を介して構造部材を接合することで、地震や風圧などの外力に耐える強固な構造を実現します。耐震補強工事でも、既存構造物に新たな補強材を取り付ける際にアンカーボルト固定金具が利用されています。

2. 産業機械分野

工場やプラントなどの産業現場では、大型機械や制御盤、配管設備などを床面や基礎に固定するために、アンカーボルト固定金具が使用されています。アンカーボルト固定金具を使用することで、稼働中の振動や荷重変動によるズレや転倒を防止することができます。

3. インフラ分野

道路標識、照明柱、防護柵、通信アンテナなどの屋外構造物にもアンカーボルト固定金具が使われています。これらの設備は風雨や温度変化にさらされるため、耐候性に優れたステンレス製や溶融亜鉛メッキ処理された固定金具が使用されます。