土留め柵

土留め柵とは

土留め柵 (どどめさく) とは、傾斜地や盛土の縁などで土砂の流出や地盤の崩壊を防ぐために設けられる資材の一つです。

比較的簡易な構造で設置できるため、造成地や工事現場、道路脇など、さまざまな場所で広く使用されています。土の動きを抑えて斜面を安定させることから、安全性の確保と周囲の構造物や自然環境の保護に重要な役割を果たします。

土留め柵は、コンクリート擁壁のように大規模な構造物ではなく、必要最小限の資材と工法で斜面を保護するための柵です。高低差のある敷地において、その境界に土留め柵を設置することによって法面が不要となり、同じ高さの土地をより広く活用することができるようになります。

一般家庭の家庭菜園や花壇などのエクステリア向けに適した、デザイン性にも優れた製品も販売されています。

土留め柵の使用用途

土留め柵は、地形や地盤条件に合わせて柔軟に対応でき、様々な場所で利用されている製品です。

1. 道路や歩道の法面保護

道路脇や歩道沿いにある法面 (斜面) では、雨や地震の影響で土砂が崩れやすくなります。こうした場所に土留め柵を設置することで、土砂の落下を防ぎ、通行人や車両の安全を確保できます。特に、山間部の道路や農道など、コンクリート擁壁が設置できないような場所において有効です。

2. 宅地造成や敷地境界の補強

新たに土地を造成する際、盛土や切土によってできた斜面に土留め柵を設置することで、造成地の安定を図ることができます。また、隣接地との高低差がある場所では、土の流出や隣地への影響を防止するための境界対策としても利用できるものです。

3. 一般住宅のエクステリア向け

一般住宅の庭に花壇や家庭菜園などを設置する際にも、土留め柵が用いられます。エクステリア向けではDIY用に切削や穴あけができたり、レンガ調などデザイン性の高さも商品の魅力になるポイントの一つです。また樹脂製品の特性を生かして、カーブ形状で設置できる製品もあります。