シリアルインターフェイス

シリアルインターフェイスとは

シリアルインターフェイスとは、データを1ビットずつ順番に転送する通信方式です。

従来、データ転送には並列インターフェイス (パラレル通信) が用いられていましたが、信号線が多くなるため、配線が複雑になりやすく、長距離通信では信号の同期が困難になるという課題がありました。一方、シリアルインターフェイスは信号線を最小限に抑えながら、高速で安定した通信を実現できます。代表的なシリアルインターフェイスの規格には、RS-232C、USBなどがあります。

シリアルインターフェイスの使用用途

下記は使用用途の一例です。

1. 産業用制御システムにおけるシリアル通信

工場の生産ラインや自動化設備では、多くの機器が連携して動作しています。制御装置と各種センサー、アクチュエーター、ロボットなどの間で正確なデータ通信を行うためにシリアルインターフェイスが使用されています。

2. 計測・監視システムにおけるシリアル通信

環境計測、医療機器、通信インフラの監視システムなどでは、センサーやデータロガーから取得した情報をリアルタイムで送信し、管理することが求められます。医療機器では、USBを用いて測定データをPCに転送することで、簡単な接続で高い互換性を確保することができます。また、病院のモニタリングシステムでは、シリアル通信を介して患者の生体情報を収集し、中央管理室で一括監視することで、迅速な対応が可能となります。

3. IoTデバイスのデータ通信

シリアルインターフェイスは、センサーやスマートデバイスがインターネットと連携し、データの送受信をする際の通信手段としても使用されています。スマートメーターやホームオートメーション機器では、シリアルインターフェイスを通じて制御システムと接続され、エネルギー管理や遠隔監視が可能です。産業向けIoTでは、工場設備の状態監視や予知保全システムにも応用され、シリアル通信を活用して異常検知や遠隔制御を実現しています。