業務用掃除機ロボット

監修:株式会社テナントカンパニージャパン

業務用掃除機ロボットとは

業務用掃除機ロボットとは、清掃箇所を学習して、障害物を避けながら自律的な清掃を行うロボットです。

家庭用ロボットに比べて、よりプロフェッショナルな仕様なので長時間運転、大容量のごみ収集、広い面積の洗浄等が可能であるという特徴があります。機種によってはナビゲーションシステムやセンサーを駆使して、効率的で、精度の高い清掃も可能です。ロボットの動作環境は各メーカーの機種により大きく異なり、必ずしもであらゆるエリアの清掃が可能な訳ではありませんが、こうしたロボットをうまく取り込み、省力化していくことにより、人件費のコストダウン効果も期待されます。

業務用掃除機ロボットの使用用途

業務用掃除機ロボットは、様々な業務における清掃シーンで活用されています。

主な活用施設には下記のようなものがあります。

  • 飲食店
  • 宿泊施設
  • オフィス、会議室、事務室
  • 医療機関、介護施設、福祉施設
  • 工場
  • 小売店
  • 空港
  • 運動施設 (屋内競技場など)
  • 各種公共施設

これらの施設において、業務用掃除機ロボットは、

  • 効率的で均一な清掃を行う
  • 清掃における人件費を削減し、効率的な人員配置を行う

などの目的を達成することが可能です。

業務用掃除機ロボットの原理

1. 清掃機能

業務用掃除ロボットは、ゴミや塵を吸い込む乾式のスイーパータイプのものと、ブラシ・吸引口・モップの機能がついている水拭き式床洗浄機 (スクラバー) タイプのものがあります。基本的な原理は従来のスイーパー、あるいはスクラバーと変わりません。

各社、色々な製品方式がありますが、概して水拭き式の製品では、一度の作業でモップがけと、その際発生する汚水の回収が同時に完了させることが可能です。また乾式の製品であれば、ホコリをブラシでかき上げ、バキュームで吸引する作業が同時に完了させることが可能です。

2. センサー・ナビゲーション

業務用掃除機ロボットは、センサー技術を駆使して周囲の障害物や壁、家具などを検知することが可能です。障害物に接近した際には自動的に方向を変えたり、避けることができ、衝突や事故のリスクを最小限に抑えます。また、光学センサー技術、人工知能、ナビゲーションシステム、クラウド技術を統合的に活用することで、効率的な清掃が可能です。

多くの業務用掃除機ロボットは、マッピングまたはティーチングという方式で走行ルートを決めてから自走します。一方、製品によってはランダム走行モード、センサーウォール機能を用いることで、掃除機ロボットを敢えて入れない場所を決めて回避したり、一度に清掃できない広いスペースを複数に分けて清掃させることも可能です。

業務用掃除機ロボットの種類

1. 大きさ

業務用掃除機ロボットには様々な製品があります。大きさごとでは、大型、中型、小型の分類があります。

大型の業務用掃除機ロボットは清掃速度が速く、最大清掃可能面積が広いというメリットがあります。また、1時間あたりの清掃範囲でも、2000m2以上の範囲を清掃できます。

中型の業務用掃除機ロボットは70〜200m2の店舗・施設の清掃に適しています。大型の業務用清掃ロボットでは入れない狭い通路の清掃も可能であり、細かい部分の清掃が求められる中規模店舗・施設での使用に最適です。

小型の業務用掃除機ロボットは、清掃するスペースが小さい現場に適します。小回りが効くため、テーブルや椅子の下、壁際などすみずみまで清掃作業を行うことができます。

2. 機能面

機能面でも製品によって多様な種類があります。床の掃除やモップがけ、除菌など、さまざまな清掃タスクに対応することが可能です。製品によっては、Wi-Fiと専用アプリに対応しており、スマートフォンやタブレットで遠隔操作が可能なものもあります。

対応床面は、タイルなどの硬質床のみに対応している製品と、カーペット使用可能な製品とに分かれます。

業務用掃除機ロボットのその他情報

1. 業務用掃除機ロボットの選び方

業務用掃除機ロボットの選定の際は、下記のようなポイントに注意する必要があります。

  • コスト・予算: 総費用に対して見合った効果が得られるか
  • 清掃能力: 清掃範囲の広さや汚れの種類に製品機能が合っているか
  • 操作性: 作業者が容易に操作・管理可能であるか

これらを考慮して、適切な製品を選定することで十分な清掃効果を得ることができます。

本記事は業務用掃除機ロボットを製造・販売する株式会社テナントカンパニージャパン様に監修を頂きました。

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