基板用コネクタ

基板用コネクタとは

基板用コネクタ

基板用コネクタとは、基板を電気的に接続する際に用いるコネクタです。

電子部品等が搭載されたプリント基板と評価装置、別の機器、基板等を配線ケーブルを用いて電気的につなぐ場合のオスやメスのコネクタを指します。

EIAJ規格でコネクタは「接続および切り離しを目的とした導体を接続する機構部品」と定義され、基板用コネクタの場合には片側や両側に基板との接続が想定されています。

基板用コネクタの使用用途

基板用コネクタの使用用途は接続する部品に応じてさまざまです。

例えばPCとメモリカードやICソケットと基板の接続で基板間や基板パッケージ間を直接コネクタで接続する場合には、「電子部品評価用基板ボード」「測定器を電気的配線でつなぐための基板」「ハーネスの接続のために用いられる場合」に大別できます。

その中でもPCや端末などの情報機器向け、自動車などの車載向け、産業機械インフラ用途など、扱う用途事例も多種多様です。

基板用コネクタの原理

1. 基板対ハーネス

基板対ハーネス (電線) のコネクタは一般的にハウジング (ケース) でコンタクト (端子) を覆って格納した構造を有しています。端子にはタブと呼ばれる板状の導体とタブを包むリセプタクルがあり、オス・メスの関係です。

通常ハーネス側をリセプタクルにして両者は圧着接続でつなぎます。はんだ付け接続と異なり熱ストレス印加がなく、接触面は外気からの遮断状態となるため非常に高い接続信頼性が保たれます。圧着の場合にはリセプタクルの大きさとクリアランスでピッチが決まるため、より高密度な実装コネクタの形成が可能です。

2. 基板対基板

基板対基板はコネクタ間で基板を接続するため、基板の支持応力による接触不良に気を付ける必要があります。とくにコネクタ同士の接触ではレセプタクル側の金属接点と差し込み側の金属接点の有効接触距離が小さい場合が多く、両者の角度や基板用コネクタ間の取り付け位置の精度に十分注意が必要です。

基板用コネクタの種類

基板用コネクタの種類は1ピースタイプと2ピースタイプに分類可能です。

1. 1ピースタイプ

単独で用いるタイプです。直接プリント基板にはんだ付けされます。

2. 2ピースタイプ

ソケットとプラグの2つのピースで構成されています。ソケットとプラグをはめ合わせる箇所を接触部、電線やプリント基板を取り付ける箇所を接続部と呼びます。

基板用コネクタの構造

一般的に基板用コネクタはハウジングとコンタクトで構成されます。

1. ハウジング

端子を収容してコンタクトを組み込むためのケースです。人が触れるため、絶縁体の樹脂などで作られます。挿される側をリセプタクル、レセプタクル、ソケット、挿す側をプラグと呼びます。

2. コンタクト

ターミナルや端子とも呼ばれ、コネクタを接続する際に相互に電子的接続をする接触子です。挿される側をリセプタクルコンタクト、レセプタクルコンタクト、ソケットコンタクト、挿す側をタブコンタクト、ピンコンタクトと呼びます。

基板用コネクタの選び方

基板用コネクタの接続形態には複数あります。

1. 基板とリード線

接続形態はBtoW (英: Board to Wire) で、基板とリード線で繋ぎます。スイッチやランプのような外部機器と基板の電気信号をやりとりでき、幅広い用途で用いられます。

2. 基板同士

接続形態はBtoB (英: Board to Board) で、直接基板同士を繋ぎます。2階建ての基板になり、1枚の基板では載り切らない部品も2枚にして接合可能です。設計や保守の柔軟性を上げ、小型化を達成できます。

3. I/O

接続形態はI/O (英: Input/Output) で、機器同士を繋ぎます。組み立てられた複数の機器を繋ぐ場合に使用されます。

4. 短絡コネクタ

ジャンパーピンとも呼ばれ、設定スイッチの代わりとして用います。自由に回路の短絡パターンを変えられます。

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