監修:株式会社ALTECH
現場カメラとは
現場カメラとは、映像をリアルタイムで確認するために設置するカメラです。
製造現場や公共事業などにおいてはセキュリティ・監視用のカメラを指すことが多いですが、映像作品用のハイエンドカメラやライブイベント用カメラを指す場合もあります。
公共場所やプライベートな施設ではセキュリティを向上させ、犯罪の抑止力として機能します。また、道路上では交通監視や違反の取り締まりに使用し、交通安全向上に寄与します。製造現場においては、生産プロセスのトラブルシューティングや品質管理を支援することで生産性を向上させ、不良品を削減することが可能です。
現場カメラの使用用途
現場カメラは幅広い用途で使用されます。主要なものは以下の通りです。
1. 工事現場
工事現場には貴重な建材や機材が使用されるため、盗難のリスクが高いです。現場カメラによって工事現場を24時間監視し、不正侵入や盗難を監視することができます。また、日々の作業や進行状況を記録し、プロジェクトマネージャーが進捗状況を把握するためにも使用されます。
2. 公共施設
公園やアリーナなどの公共場所の多くでは、セキュリティ用の現場カメラが設置されます。これらのカメラによって犯罪行為の監視や防犯対策または事件の証拠収集などに使用されます。また、道路や交差点に設置する場合は、交通の流れを監視し、違反行為や事故を記録するために使用されます。交通安全を確保するのに有用です。
3. 製造業
工場や生産ラインにおいて、製造プロセスを監視しつつ製品の品質管理を行います。異常な事象や欠陥を早期に検出し、生産性を向上させることが可能です。不良品の削減やリコールの防止に寄与します。
4. 博物館・美術館
博物館や美術館においては、希少価値が高い展示品が多く収納されています。したがって、これらを盗難されないために現場カメラが設置されることが多いです。これにより、不正アクセスや窃盗を記録し、セキュリティスタッフにアラートを送ることが可能です。
現場カメラの構造
現場カメラは光学や電子技術を組み合わせて映像を捉え、記録またはライブストリームするために使用される装置です。多くの種類が販売されていますが、一般的には光学系や電子部品で構成されます。
光学系にはレンズや絞り部品などが代表的な部品です。レンズは光を収束または拡散させて被写体からの光をカメラ内に導く部品であり、カメラの性能や特性に応じて多種のレンズが使用されます。絞り部品にはシャッターなどが使用され、レンズへの光量や光を通す時間調整することで露光時間を制御します。
電子部品にはイメージセンサーが使用されることが多いです。一般的なイメージセンサーのタイプには、CMOS (英: Complementary Metal-Oxide-Semiconductor) センサーとCCD (英: Charge-Coupled Device) センサーがあります。イメージセンサーによって光の強度に応じた電子信号を生成し、画像データを形成する仕組みです。
イメージセンサーから生成されたデジタル信号を信号処理回路で処理します。処理した信号をシリアル通信やEthernet通信などによって制御装置へ伝送します。最終的にはHDMIなどの信号でディスプレイ機器に表示することが多いです。
現場カメラの選び方
現場カメラを選ぶ際に考慮すべき要因は多岐にわたります。以下は主な選定要素の一例です。
1. 解像度
解像度はカメラが撮影できる画像の詳細度やクオリティを示す指標です。一般的には高い画素数のカメラが詳細な画像を提供します。高解像度の画像は証明材料として重要であり、映像解析においても有利です。ただし、高画素数のファイルはサイズが大きくなり、ストレージを消費することに留意が必要です。
2. 記録メディア
現場カメラの記録メディアは、撮影された映像を保存するための媒体です。一般的な記録メディアにはSDカードやSSDまたはクラウドストレージなどがあります。選択するメディアは、容量や信頼性などから検討する必要があります。
3. 伝送方法
映像をリアルタイムで伝送する必要がある場合、伝送方法が重要です。一般的な伝送方法には有線と無線があります。有線接続ではEthernetケーブルを使用して映像を送信することが多く、無線接続はWi-FiやBluetoothなどの技術を使用して映像を送信します。
4. フレームレート
フレームレートは1秒間に表示されるフレーム数です。一般的なカメラでは24fps (フレーム/秒) から60fpsの範囲で撮影が行われます。高速アクションやスローモーション映像の撮影には120fpsなどの高いフレームレートが使用される場合もあります。
本記事は現場カメラを製造・販売する株式会社ALTECH様に監修を頂きました。
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