圧力試験機とは
圧力試験機は、容器や配管などに圧力を与えて、耐久性を検査する装置です。圧力試験には外圧試験と内圧試験の2種類があります。外圧試験は、窒素などの気体や水を利用して試験対象物の外側から圧力をかける試験です。
一方で、内圧試験は、試験対象物の内部から圧力をかける試験です。内圧試験の延長線上に破裂試験があります。これは内部にかけられた圧力で、対象物が破裂する時の圧力を計測する試験です。
機種によっては、温度や振動、パルス加圧を与える装置があり、過酷な状態での試験も可能です。
圧力試験における基本となる設定値は、圧力、周波数、圧力波形、サイクル数、試験時間です。また、一般的な評価項目は、耐圧強度、耐圧縮強さ、耐久性です。
圧力試験機の使用用途
圧力試験機は、圧力媒体に気体もしくは水が使えるため、試験対象物が実際に使用される環境に近い状態で試験が可能です。例えばガス配管や、高圧ガス容器は、窒素などの気体を使用した試験が適しています。また、水道管を試験する場合は、水を使うことで適切な評価が可能です。
一般的には「容器」や「配管」などの気密性を確保する必要がある製品・部材に対して試験が行われます。また、漏れが生じやすい「バルブ」や「配管のつなぎ目」のテストにも重宝されます。
圧力試験機の原理
外圧試験機は、強制的に圧力を加えていき、そのときの反力を測定する方法で荷重の大きさを計測します。圧力を加える装置として、一般的には、油圧ジャッキが使われます。計算の際は、油圧を計測して荷重に変換します。また、機械的にネジを締めて圧力を加える機種もあります。この場合の駆動力は、電気モーターを使用します。
荷重の大きさを精度よく測るために、ロードセルが内蔵されています。ロードセルは、歪みゲージにより、圧力を電気信号に変換する装置です。
内圧試験機は、ウォータージェットと呼ばれる超高圧水を利用します。ノズルから高圧で噴射し、密閉容器などに水を押し込んで、生じる圧力を試験に利用します。また、加圧に波を持たせたインパルス型の試験機も存在します。内圧の変動に対して、耐久性を確保しなければならない機器や器具の評価に用いられます。例えばウォータージェット装置に使用する超高圧ホースがそれに当たります。過酷な圧力波形をパルス的に加えることで、短時間に評価シミュレーションが可能な耐圧試験装置です。