監修: 株式会社エステック21
遮熱シートとは
遮熱とは、放射熱(輻射熱)をカットすることです。
同じ気温でも日向から日陰に移動すると涼しく感じます。これは、太陽からの電磁波(放射熱/輻射熱)の一部がカットされるからです。
熱の伝わり方には3種類(放射・伝導・対流)あります。遮熱シートは、そのうち放射熱をほぼ全てカットすることで、夏は超日陰で快適に、冬は室内の熱を逃がさず暖かくなります。
高温設備に適用すると
- 外壁から熱が逃げないので、投入エネルギー削減、立ち上がりが早い=省エネ、生産性向上
- 体感温度が下がり快適環境=熱中症対策、空調費削減
遮熱シートの使用用途
遮熱シートの具体的施工例は、建屋では屋根、壁、テントなど。工場設備では工業用の各種炉、高温配管、制御盤、エアコン室外機などがあります。
- 建物への適用
建物を移動する熱の割合は、圧倒的に放射熱が多いです。
※ペンシルバニア州立大学、オークリッジ国立研究所の見解として報告されております。
また、人が寒暖を感じる要素は「放射熱40%、気温30%、湿度20%」と言われており、放射熱を抑えることが重要です。
屋内については、 体感温度=(部屋気温+周囲表面温度)÷2のような見方もあります。
建物事例
暑熱対策、空調費削減、保管製品劣化防止等のメリットがあります。
工場内設備事例
暑熱対策、空調費削減、生産性向上等のメリットがあります。
- 非鉄金属製造炉
- 大型塗装乾燥炉(都市ガス)
- 食品焼成炉
夏に直射日光が当たる設備や、高温設備付近の制御盤の盤内温度上昇を防止するメリットがあります。
- 制御盤、配電盤
その他
学校、幼稚園、保育園、老齢者施設、公共施設、店舗、ビル、倉庫、仮設テント、植物工場、牛舎、豚舎、養鶏場、キノコ栽培など…アイデア次第で様々な用途に使用できます。
遮熱シートの原理
断熱材との違い
遮熱シートは、熱を跳ね返す性質を持ち、室内の気温上昇が抑えられます。結果、エアコンの稼働を抑えられます。
一方、断熱材は熱を蓄え室内の気温上昇を防ぎます。ただ、断熱材に溜まった熱がじわりと室内に入ってしまうため、エアコンを使って温度を下げる結果になります。
遮熱効果(技術的説明)
一般に、屋内設置で表面温度が70℃の炉における炉壁からの放熱ロスは、対流と放射とほぼ同等になります。その設備に遮熱シートを施工すると、放射熱ロスをカットし、ロスを低減できます。
遮熱シートの動画例
Youtube動画 よくわかる!遮熱シートの原理 – YouTube
本記事は遮熱シートを製造・販売する株式会社エステック21様に監修を頂きました。
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