ダイヤモンドカップとは
ダイヤモンドカップは、コンクリート、ブロック、レンガ、石材等の研削に使用する研磨材です。カップホイールの砥粒(削るための硬い粒)に、ダイヤモンドを使用していることからダイヤモンドカップと呼ばれています。ディスクグラインダーなどの電動工具に取り付けて、硬い材料の広い面積の面取りや研削加工に使用します。
研磨材に使用される砥粒は、一般砥粒と超砥粒に大きく別けられます。さらに一般砥粒は、アルミナ質と炭化けい素質、超砥粒は立方晶窒化ほう素とダイヤモンドに分けられます。硬い材質を削る能力は、アルミナ質<炭化けい素質<立方晶窒化ほう素<ダイヤモンドの順に高くなっています。
ダイヤモンドカップの使い方
ダイヤモンドカップを、ディスクグラインダーなどの電動工具に取り付けて使用します。なおダイヤモンドカップは、回転させる方向が決まっていることから、回転方向に気を付けて電動工具に取り付けます。
またダイヤモンドカップには、角で削るシングルカップと面で削るダブルカップがあります。より広い面積の研削加工を行う場合は、カップの外周、内周にダイヤモンドを配されたダブルカップを使用します。
使用時は保護メガネ、保護マスクを必ず着用します。また切断する対象物を固定し、動かないことを確認した後、作業に入ります。電動工具には保護カバーを取り付け、ダイヤモンドカップ回転時は手で触れないようにします。
ダイヤモンドカップの選び方
研削する対象物や加工工程、ならびに使用する電動工具のスペックに合わせて、取り付けるダイヤモンドカップを選択します。
研削する対象物による選び方
ダイヤモンドカップに表示されている用途を確認し、研削する対象物が適合しているかどうか確認します。
また対象物の研削箇所や面積を考慮し、操作性重視や部分的な研削にはシングルカップを、より広い面積の研削にはダブルカップを選択します。
研削工程による選び方
研削工程は大きく分けて、余分な部分を削り取る荒仕上げ加工と、仕上げ加工の準備段階の中仕上げがあります。ダイヤモンドカップも研削工程に合わせて、荒仕上げ用、中仕上げ用いずれかを選択します。
電動工具のスペックによる選び方
ダイヤモンドカップの各種サイズを確認し、使用する電動工具に取り付けることができるものを選びます。
まず「外径」と「穴径」を確認します。電動工具は、機種により取り付け可能なダイヤモンドカップのサイズが決まっています。外径が電動工具の最大値以下のものを選びます。内径は電動工具の数値に合わせます。電動工具の取り付け可能寸法は以下のとおりです。
外径 100mm、125mm、150mm、180mm
内径 15mm、22mm、25.4mm、30.5mm
電動工具の回転速度も、ダイヤモンドカップに定められている範囲に収まっているかどうか確認します。