投光器とは
投光器とは、反射鏡やレンズを使って、特定の方向を狙って光を発する照明器具です。
電球や蛍光灯などのように、部屋全体を照らすのではなく、目標を絞って照らしたいときに使います。
光源の種類は、大きく分けて「LED」「水銀灯」「メタルハライドランプ」「ハロゲンランプ」の4つがあります。近年では、LEDが主流になっています。その理由は、電力消費が少なく長寿命であり、瞬時に明るくなるのに加えて水銀灯は2020年から製造、輸出、輸入が禁止となっているためです。
投光器の原理
投光器は、燃料タンク、発電機部分、照明部分からなります。
燃料タンクには、発電機で使用する燃料が収納されています。一般的には灯油や軽油などが使用されます。稀にガソリンを使用する場合もあります。作業中に燃料が切れないように、少なくとも8時間程度の燃料が収納できるようになっています。
発電機部分では、燃料タンクの燃料を使用して発電機を回し、照明部分に供給する電気を発生させます。発電機は構造が簡単で小型にしやすいエンジン発電機が採用されます。国内では電源電圧に100Vまたは200Vが使用され、過電流から発電機を保護するためにほとんどの場合遮断器が取り付けられます。
照明部分は、近年ではLED投光器を使用するのが主流です。発光ダイオードに電圧を印可して光を取り出しています。発電機を使用するような照明には、蛍光灯換算で400W~800W級の大型投光器が使用されます。360度全方位を照らしたい場合には、バルーン型投光器も使用されます。
投光器の使い方
投光器は、電気機器のため、使用するにはまず、電源の確保が必要になります。コンセントにケーブルを差し込んで電源供給をするタイプや、充電バッテリーを使ったコードレスタイプのものがあります。工事現場などでは、持ち運び式の発電機を使用して、どこでも照明が付けられるようにしています。
設置方法も様々で、野球場などのように、一つのフレームに大量に取り付けることがあります。他にも、天井から吊り下げたり、スタンドを使って高さを調整しながら設置することもあります。
投光器の選び方
投光器の選び方のひとつとして、光源の種類があります。ここでは光源別の特徴を紹介します。
1. LED
LEDは、現在もっとも多く売れている投光器になります。LEDは従来の光源に比べて圧倒的に省エネ性能が高く、しかも長寿命であるため特別な理由でもない限りLED以外を選択しておけば問題ないといって良いほどです。
2. 水銀灯
水銀灯は、かつては主流な光源でしたが、人体や環境に有害な水銀を使用しているため、製造および輸出入が禁止となっています。
3. メタルハライドランプ
メタルハライドランプにも少量の水銀が含まれていますが、水銀含有基準をクリアしているため、規制対象にはなりません。メタルハライドランプは、ランプ内に封入する混合気体の比率を変えることで、省エネ効果を高めたり、自然光に近い発光にすることができます。
4. ハロゲンランプ
ハロゲンランプは、発光時に発熱するため、雪が降ってもランプの上には雪が積もりません。また、ヒーターとして周囲の温度を少し上げる効果があります。