絶対圧力計とは
絶対圧力計とは、圧力計の1種でありものにかかる圧力を測定する機器のことです。
圧力計の中には「絶対圧力」を測定するものと「ゲージ圧」を測定するものがあり、絶対圧力計は名前の通り絶対圧力を測定できます。
通常圧力を測定する際は普段の生活で常にかかっている大気圧をゼロの基準として大気圧との差を「ゲージ圧」として測定することが多いですが、絶対圧力計は真空状態をゼロの基準として圧力を測定するのでゲージ圧とは異なる値が得られます。
絶対圧力計の使用用途
絶対圧とゲージ圧の関係は、下記の通りです。
絶対圧 – 大気圧 = ゲージ圧
大気圧は普段生活している中で常にかかっている圧力であり、空気の重みです。海面上での大気圧が最も高く、標高が高くなるにつれ大気圧は低くなります。
絶対圧力計は場所によって異なる大気圧の数値を加味せず、ものにかかる圧力そのものを測定できるため、真空ポンプ内や密閉された空間の圧力を測定するために使用されます。
絶対圧力計の原理
基本的に圧力を測定する場合には測定したい圧力がかかる側を基盤側とし、背面側の圧力との差を出すことで数値化しています。測定方法としては同じですが、それぞれの圧力を検出するための検出方式に差があります。
ゲージ圧力計は大気圧との差圧を測定するため、背面側の圧力を検出する部分は開放してその場の大気圧を使用するパターン、もしくは大気圧を封入するパターンのいずれかで大気圧を検出し差圧を出しています。一方で絶対圧力計は、背面側の圧を検出する部分を真空室にすることで真空圧を検出し真空圧との差圧を出しています。
これまで圧力計はメモリで表示されることも多かったですが、最近ではより高精度な圧力を測定するためにデジタルで表記されるものも増えてきています。