液体研磨材とは
液体研磨材とは、通常のペースト状研磨材よりもさらに粘度が低く、ほぼ液体に近い研磨材の種類です。
柔らかい布や、ウエスに研磨材をつけて使用するため、研磨した後の拭き取り作業が簡単にでき、細やかなアルミナ系研磨材を配合しているため、傷が付きにくく、表面に美しい光沢を出すことができます。
使用できる素材は多岐に渡り、鋼材からステンレス、アルミなどの非鉄金属、更にはプラスチック類の研磨にも適応するため、様々な場所で使用することができます。
液体研磨材の使用用途
主に金属類の艶出しやプラスチック類の研磨に使用し、種類によってはガラスの汚れや水垢の除去、タイルにも使用できるものもあり、住宅の掃除道具としても広く用いられています。
また、帯電防止剤を配合し、静電気を抑えることにより、鏡面の汚れやほこりの付着防止が可能な製品もあります。
しかし、研磨力は他の研磨材よりも低いことから、キズ落としや深いサビの除去には適しておらず、表面の艶出しや汚れの除去といった軽研削に使われます。
液体研磨材の特徴
固形やペースト状の研磨材のように専用のバフグラインダーを用いる必要がなく、使用するときは布やウエスに染み込ませて使用するので、バフグラインダーがなくても手軽に研磨することができるのが、液体研磨材のメリットです。
また、家庭内でもシンクやタイル、鏡や蛇口といった様々な場所に使用することができ、車やバイクといった乗り物の艶出しにも広く使えるため、ホームセンターなどで安価に購入することができるのも特徴です。
デメリットとしては、粘度が低いため飛び散るリスクが高いことと、研磨力が低いため重研削には向いていないことが挙げられます。
また、素材を問わず多用途に使用できる研磨材がある一方で、使用できる素材ごとに分類して売られている研磨材もあるので、必ず使用する前には研磨する素材に適しているかを事前に確認し、研磨材に配合されている研磨粒子の粗さも確認した上で、用途に適した研磨材を選定することが重要です。