フォークリフト

フォークリフトとは

フォークリフト

フォークリフトとは、荷物の運搬作業の効率化を目的として開発された機器です。

パレットに差し込むためのフォークと昇降させるためのマストを持ち、油圧や電力で作動します。

フォークリフトの運転には転倒や衝突防止の安全配慮が必要で、所定の技能講習を修了する必要があります。荷物を運搬する際には側面に穴が開いたパレットに積載し、穴の部分にフォークを指して持ち上げて運搬可能です。

フォークリフトの使用用途

フォークリフトは工場や物流倉庫で荷役作業の効率化のために用いられています。フォークリフトを運搬に用いると人力での持ち上げが困難な荷物を迅速に移動可能です。

近年動力源は排気ガスや操作性向上の観点からバッテリーが主に利用されています。フォークリフトは小回りに配慮して設計されていますが、狭い場所での移動や運搬にはより小型で移動のための動力を持たないハンドリフトが利用されます。

フォークリフトの原理

フォークリフトの荷物を持ち上げて運ぶための部分は荷役装置と呼ばれており、主に油圧で動きます。シリンダに高圧の作動油を送り込むと荷役装置のシリンダを動かして荷物を持ち上げ、降ろすときには逆に作動油をタンクに戻してフォーク部分のリフトやティルト動作を行います。

運搬可能な重量にはフォークを一定の高さに持ち上げた状態での基準荷重が定められていますが、より高く持ち上げて使用する場合には重心を考慮して積載量を抑えることが重要です。高さに応じた最大の積載量は許容荷重量としてリフトに表示されています。

運転する際は常に重心の位置に気を配ることが重要です。許容荷重量を超えた状態での運搬やフォークを高く上げた状態でのティルト操作は重心が前方上方に移動し、転倒の原因となるため禁止されています。坂道の移動も登り坂は前進、下りは後進するように定められています。

フォークリフトの種類

主にフォークリフトは5種類に分類されています。

1. カウンターリフト

最も一般的なフォークリフトで、重量に耐えられる構造です。車体後部に重りを設置し、重いものを持ち上げて運ぶときに平衡を保ちます。車体が安定しており、座った状態でも操作でき、フォークの動作が速いです。しかし車体が大きく、狭い場所での利用には適していません。

2. リーチフォークリフト

移動せずにフォークを前後に動かせます。立った状態で運転し、荷物の重量に関係なくフォークを内側に引き込めます。タイヤが90°回転し、屋内などで小回りがしやすく、狭い場所での作業に適しています。

3. サイドフォークリフト

車体の横にフォークがあり、運転席が高いです。荷台が広くパイプや木材のような長尺物の運搬に向いています。

4. ウォーキーフォークリフト

車両に乗り込まずにオペレーターが歩きながら手で操作して移動可能です。電動のため、手で動かすときに大きな力は必要ありません。コンパクトなため狭い通路でも移動でき、エレベーターに乗って積み下ろし可能です。

5. マルチディレクショナルフォークリフト

前後だけでなく横方向にも移動できます。横に動けるため、狭い通路でも切り返す必要がありません。

フォークリフトの構造

フォークリフトの動力は蓄電池式と内燃機関式に分けられます。

1. 蓄電池式

バッテリーに蓄積された電気によりモーターを動かします。早くからフォークリフトではバッテリータイプの蓄電池式が普及していました。現在3トン以下の小型のフォークリフトで使用される場合が多いです。

蓄電池式は騒音が少なく、深夜や早朝に住宅街で作業する際に向いています。排気ガスが出ず環境に優しく、冷凍倉庫のような閉鎖された場所でも安全です。

2. 内燃機関式

ガソリン、圧縮天然ガス、液化石油ガス、ディーゼルなどを燃料に用いています。スピードよりパワーを重視する際にディーゼルを使用する場合が多いです。しかし排気ガスで健康被害のリスクがあり、閉鎖された場所では使用できません。

参考文献
https://www.mhlw.go.jp/content/11300000/000628483.pdf
http://www.battery-service.jp/blog/?p=100
https://www.maruei-u.co.jp/word/word_1659/

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