ツールホルダーとは
ツールホルダーとは、ツーリングと呼ばれる、工具と工作機械の主軸を接続する目的で用いられる接続機器のことです。
ツールホルダーは、切削などに使用する工具を取り付けたり、保持したりすることができます。ツールホルダーは切削工具を保持する部分ですが、単一型のタイプの他に、工作機械の主軸にツールホルダを固定する用途で用いられるシャンクと一体型になっているものなどもあり、固定する方式によって、豊富なラインナップがあります。
ツールホルダーの使用用途
ツールホルダーは周辺機器として、ツーリングを行う目的で用いられ、切削に用いられる工具を保持する用途で使われます。ツールホルダーの固定には以下のような様々な方式があります。
- コレットチャック
高速で回転する切削に適しており、ドリルやエンドミルなど汎用性が高い用途で使われます。 - 油圧チャック
高精度の加工に適しており、焼き嵌めチャックは、五軸加工や高速加工に向いています。 - ミーリングチャック
重切削に適しており、ドリルやフライスで使用できます。
ツールホルダーの原理
ツールホルダーの原理について、ここでは固定方式別に説明します。
1. コレットチャック
コレットチャックは固定方式と呼ばれます。ツールホルダーに切り込みを入れることで、ツールホルダーの内部に工具を通した後に外周を締めて工具をホールドします。振れが小さく、精度が高い取り付けを行うことが可能です。
2. 油圧チャック
油圧チャックは、別名ハイドロチャックとも呼ばれています。工具を締め付ける際に、ツールホルダーの内側の油に高い圧力をかけることで油圧を生じさせます。そして、目的の箇所に対して油圧を利用して変形させて固定させています。
3. 焼き嵌めチャック
焼き嵌めチャックはツールホルダーを高温で熱することで、熱による金属の膨張と収縮を利用して、剛性とホールド力に優れた締め付けをすることができます。
4. ミーリングチャック
ミーリングチャックは、工具を締める際にニードルベアリングの力を用いています。これにより構造的に工具のホールドと剛性を上げることができます。