リレーとは
リレーとは、外部から受け取った電気信号によって後段の電気回路のオン/オフの切り替えを行うスイッチの機能を持つ部品です。
日本語では「継電器」と呼びます。照明のように押しボタンで入り切りをするような手動制御とは違って、自動制御の場合には電気的に動作する接点が必要です。これには電磁力の力で接点が動作するリレーが使われます。リレーは電磁力によって、電気回路を開閉する装置で、設定容量によっては大きな負荷も制御することができます。 電磁継電器とも呼ばれています。
リレーの種類
リレーは有接点リレーと無接点リレーの大きく2種類に分けられます。有接点リレーはメカニカルリレーとも呼ばれ、無接点リレーはソリッドステートリレー (SSR) とも呼ばれます。
1. 有接点リレー
有接点リレーは、鉄芯に巻かれたコイルと電流のオン/オフを切り替える電気的な接点によって構成されます。コイルに電気が流れることで磁界が発生し、金属の接点が引き寄せられ、接触することで通電する仕組みです。電磁石と接点の動作は機械的には連動していますが、電気的には別のものです。 例えば、直流24Vの電圧で動作するリレーの接点を使い、交流100Vの電球を点灯させることができます。
2. 無接点リレー
有接点リレーのような機械的な動作をする部品を持たないリレーです。フォトダイオードや発光ダイオード (LED) 、パワー半導体の一種であるトライアックやサイリスタなどの電子部品で構成されています。基本的な原理としては、発光ダイオードに電流が流れることで発生した光をフォトダイオードが受光し電流が流れるという仕組みです。ICによって実装し小型化したMOSFETリレーなどもあります。
リレーの役割
リレーは小さな電流で大きな電流のオン/オフを切り替えることができるので、具体的に以下のような役割を担っています。
- モーターやヒーターなどの電流を大きく消費する電気機器を作動させる際、そのままでは操作スイッチに大きな突入電流が流れ、発熱や焼損する危険性があります。リレーをスイッチと負荷の間に挿入して扱うことによってそのような危険を防止することができます。また、電子機器を操作する人への感電対策にもなります。
- 電気機器とバッテリーの間にリレー挿入することで、大電流が流れる配線を短くでき、抵抗が少なくなります。また、リレーと操作スイッチ同士は小さな電流しか流れないので細い配線で接続でき、消費電力を大きく低減することができます。
このようにリレーには様々な効果があるため車載、通信、家電、工場の制御機器など様々な場所で活用されています。