ベローズカップリング

ベローズカップリングとは

ベローズカップリングとは、薄肉金属ベローズを用いたゼロバックラッシュの軸継手です。

薄板を蛇腹状に成形したベローズ部が弾性を持ち、微小な角度ずれ・平行ずれ・軸方向変位を吸収しながらトルクを伝達します。一般にステンレス製ベローズとアルミまたはステンレスのハブで構成され、溶接一体またはろう付けで接合されます。ねじり剛性が高く位相遅れが小さいため、サーボ系の反転精度を確保しやすい構造です。

潤滑を必要としないため発塵が少なく、作業環境を清潔に維持しやすい特長を持ちます。一方で許容ミスアライメント量は限定的であり、過大な偏心・角度ずれは疲労破損の原因です。用途に応じ、クランプ式やセットスクリュー式などの固定方式を選択します。

ベローズカップリングの使用用途

ベローズカップリングは以下のような用途で利用されます。

1. 工作機械・FA

ベローズカップリングは、CNC工作機械の送りねじや直動ステージなどで、サーボモータと機構を直結する用途に使われます。がたつきがないため反転時の遊びが少なく、制御信号に対して素早く応答できます。剛性が高いため位置決めの精度が安定し、立ち上がりの応答性も良好です。

選定の際は、トルクや回転数、許容できる角度やずれの大きさを確認する必要があります。電子部品実装機や搬送装置でも採用されています。

2. 半導体・検査装置

ベローズカップリングは油を使わない製品が多く、半導体製造の真空チャンバーや検査装置など、清浄さが必要な場所に適しています。ステンレス製ベローズはさびにくく、加熱処理を行う条件にも対応しやすい材質です。

軸方向へのわずかな伸び縮みは許容されるため、温度変化や組立時の誤差を吸収できます。高速で使う際は振動や共振に注意が必要で、全体の寸法や回転条件を考慮した設計が求められます。

3. 計測・医療・食品包装機械

検査機の走査機構や流体を送るポンプ、食品包装機のタイミング機構など、正確な動作が必要な場面で使われます。遊びがないため低速でも安定した回転が得られ、速度のばらつきを抑えられます。

洗浄剤や薬品と接触する可能性がある場合は、耐食性を考慮した材質選びが重要です。取り付け精度を管理することも長期の安定した運転に役立ちます。安全に使うためには、許容範囲を超えたずれを避ける設計や、定期点検でのひびや変形の確認が必要です。

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絶対に触らないでください(日本会社ニュース)

浜田製作株式会社様のメトリー導入事例を掲載しました

この度浜田製作株式会社のメトリー導入事例を掲載しました。

◼︎導入の背景

大手企業など既存の取引先を持っていましたが、オートメーションを内製化する企業が増え始め、10年ほど前から少しずつ取引が減少しはじめました。

一方で、ニーズはまだ高まるはずだと見込み、新規顧客を積極的に獲得するため、約7年前にホームページを作り直しましたが、会社としての知名度が低く、展示会に出展したり、ホームページへのアクセス数を増やす対策に乗り出しました。

◼︎導入の成果
  • 新規のお客様のお問い合わせが増加した
  • 以前は、ホームページからの問い合わせが1〜2件/月だったのが、現在は安定して5〜10件/月程度
  • 問い合わせ件数は、3〜5倍に増加している
  • 地元関西だけでなく、関東や東北エリア、長野県の企業、全国各地からの問い合わせが増えた
  • メトリーのカスタマーサポートによる定期フォローがあり、Googleアナリティクスの分析結果を見て、アクセス数を増やすために製品の写真やコメントのブラッシュアップ、顧客ターゲットにマッチしたカテゴリー変更など、手厚いサポートで効果を実感
■概要詳細

メトリー成功事例紹介 浜田製作株式会社

https://metoree.com/guides/373876/

【導入事例公開】浜田製作株式会社、産業用製品検索サービス「メトリー」活用により新規問い合わせ数5倍の増加を実現

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000084.000032842.html

慣性計測装置

慣性計測装置とは

慣性計測装置とは、物体の位置や速度、姿勢の変化を計測する装置です。

慣性計測装置は、加速度センサやジャイロスコープ、場合によっては磁気センサを組み合わせて物体の位置などを計測しています。各センサから得られるデータを統合することで、外部の基準信号に頼らない自律的な計測を実現しています。

GPS信号が届かない環境や通信が途絶した状況でも移動体の動きを継続的に推定できるため、高度なナビゲーションや制御システムの中核技術として活用されています。

加速度センサは直線的な加速や減速を、ジャイロスコープは角速度を測定し、両者を組み合わせて演算することで位置や姿勢を推定できます。さらに磁気センサを利用すれば、地磁気を基準とした方位計測も行うことが可能です。

慣性計測装置の使用用途

外部環境に依存せずに位置や姿勢を推定できる慣性計測装置は下記の用途で使用されています。

1. 航空・宇宙産業

航空機では、GPSが利用できない電波干渉下や高緯度地域での飛行時に、飛行経路を維持するための補助として機能しています。宇宙分野では、人工衛星や探査機が地球や他の天体を周回する際、外部信号に頼らず軌道や姿勢を維持するために使用されており、長期間にわたる安定した航行を可能にしています。

2. 自動車産業

自動運転車両や先進運転支援システム (ADAS) においては、車両の位置推定や姿勢把握に慣性計測装置が用いられています。GPSの信号が遮断されるトンネルや都市部の高層ビル街でも精度の高い走行を実現しています。またカーナビゲーションシステムにも搭載され、走行環境に左右されない案内を提供しています。

3. 建設・土木業

建設機械や産業用ロボットでは、作業精度や安全性の向上のために慣性計測装置が活用されています。例えば、油圧ショベルのアームの動きを高精度に制御するために、慣性計測装置を用いた姿勢検出が行われています。その他にも、地盤調査や構造物の傾斜監視に慣性計測装置が使われています。

ETFEフィルム

ETFEフィルムとは

ETFEフィルムとは、エチレン・テトラフルオロエチレンというフッ素系樹脂を原料とした高機能フィルムです。

ETFEは、ポリマーの中でも特に耐薬品性・耐候性・耐熱性に優れています。フィルム状に加工することで、軽量かつ高強度な素材として活用できます。厚みは一般的に12〜250μm程度です。透明性が高いうえ、紫外線透過率に優れています。

ETFEフィルムの最大の特長は、耐久性と柔軟性が両立されている点です。高温環境下でも物性が安定しており、−200℃から+150℃程度まで使用できます。自己洗浄性を持ち、表面に汚れが付着しにくいため、メンテナンス性にも優れています。さらに難燃性を有しており、火災への安全性が求められる用途にも使用可能です。

ETFEフィルムの使用用途

軽量で高強度、耐候性や耐薬品性に優れた素材であるETFEフィルムは下記の用途で使われています。

1. 建築・土木

膜構造建築において、ガラスの代替材料としてスタジアムや大型アトリウムに使用されています。ガラスの約1%の重量であるため、構造物全体の軽量化が可能となり、施工コストや輸送負担の低減につながります。また自己洗浄性を持ち、雨水で表面の汚れが流れ落ちるため、メンテナンス性に優れているという利点もあります。

2. 電子・半導体

ETFEフィルムには耐薬品性と絶縁性があるため、クリーンルーム内で使用される保護フィルムやフレキシブル基板の絶縁材として使用されています。高周波特性にも優れているため、RFIDタグやアンテナ部材などの通信関連の部品にも使われています。

3. 食品製造業

食品製造業において、ETFEフィルムは食品包装材として利用されています。耐熱性・耐寒性に優れ、高温殺菌や低温保存の両方に対応できるため、レトルト食品や冷凍食品の包装に適しています。また酸素や水蒸気の透過を抑えることで食品の鮮度や風味を長期間維持できるため、真空パックや電子レンジ対応パッケージなどにも使用されています。

難燃剤

難燃剤とは

難燃剤とは、素材が燃えにくくなるように処理するための化学物質です。

火災の発生時に燃焼の進行を抑制し、延焼を防ぐために利用されています。プラスチック・繊維・木材・ゴムなどの可燃性材料に添加され、素材自体の燃焼性を低下させます。難燃剤には、ハロゲン系・リン系・窒素系・無機系などの種類があります。

ハロゲン系難燃剤は、燃焼時にハロゲン化合物が分解し、ラジカル反応を阻害することで燃焼を抑制します。リン系難燃剤は、凝縮相で炭化層を形成し、熱や酸素の侵入を防げます。窒素系難燃剤は、熱分解時に不燃性ガス (窒素・アンモニアなど) を発生させ、酸素の供給を遮断します。無機系難燃剤は、加熱により水分を放出し、冷却効果と希釈効果で燃焼を抑制します。

難燃剤の使用用途

安全性を確保するため、難燃剤は下記の用途で使用されています。

1. 電気・電子機器

電気・電子機器は、発熱やショートによる火災のリスクがあるため、筐体や内部部品に難燃性が求められます。プリント基板 (PCB) には難燃性樹脂が使用され、コネクタやケーブルの被覆材にも難燃剤が添加されています。

2. 建築・建材

建築物の内装材・断熱材・床材・壁材などにも難燃剤が使用されています。火災発生時の避難時間を確保し、延焼を防ぐために、建築基準法でも一定の難燃性が求められています。環境配慮型の無機系難燃剤を用いた断熱材や、リサイクル可能な難燃性建材もあります。

3. 自動車・輸送機器

自動車や鉄道車両、航空機などの輸送機器では、乗員の安全確保のために難燃性部材が使われています。シート・内装・電装部品・ワイヤーハーネスなどに難燃剤が使用され、万が一の火災時にも燃焼の拡大を抑える設計がされています。特にEV (電気自動車) では、バッテリー周辺の部材に難燃剤が用いられており、車両の安全性を高めています。

ガラスフリット

ガラスフリットとは

ガラスフリットとは、ガラスを高温で溶融し、急冷して得られる粉末状のガラス材料です。

ガラスフリットの粒径は数ミクロンから数百ミクロン程度で、粉末化されているため焼成時に溶融しやすく、被覆性や接着性に優れています。無色透明のものだけでなく着色されたものもあります。

シリカ・アルカリ金属酸化物・ホウ酸・アルミナなどを主成分とし、用途に応じて酸化物を調整することで、融点や化学的性質をコントロールすることが可能です。

ガラスフリットは、釉薬やコーティング材として使われています。基材に塗布して焼成することで、美しい光沢や色彩を付与できるだけでなく、耐摩耗性・耐薬品性・電気的絶縁性などの機能を付与できます。ガラスフリットは一度焼成されているため安定した化学構造を持ち、再加熱時に滑らかに溶融する特性があります。

ガラスフリットの使用用途

低融点・接着性・装飾性といった特性があるガラスフリットは下記の用途で使われています。

1. セラミックス・建材業界

ガラスフリットは、陶磁器やタイルの釉薬 (ゆうやく) として利用されています。タイルにガラスフリットを施釉することで、光沢や美しい色合いを表面に持たせられます。さらに耐摩耗性や耐水性を付与できます。浴室やキッチン用タイル、外壁タイルなどは、フリットによるガラス質の被膜により耐久性を高められます。

2. 電子機器業界

ガラスフリットは、電子部品の封止材や絶縁材として利用されています。センサやコンデンサなどの製造工程では、金属とセラミックの接合部にガラスフリットを用いることで気密性と電気絶縁性を確保できます。

3. 自動車業界

自動車のフロントガラスやリアガラスの縁には黒色のセラミック層が印刷されています。「セラミックエッジ」と呼ばれ、紫外線の遮蔽・接着剤の保護・美観の向上といった目的のために印刷されます。この黒色層の形成にはガラスフリットを含むペーストが用いられ、焼成によってガラスと一体化します。

アルミ押出形材

アルミ押出形材とは

アルミ押出形材とは、アルミを金型から押し出すことで成形された材料です。

アルミ押出形材は、アルミニウム合金を加熱し、押出機によってダイスと呼ばれる金型の開口部から圧力を加えて押し出すことで成形されます。アルミニウムは軽量でありながら、強度が高く、耐食性や加工性に優れています。また押出し加工により、複雑な断面形状を成形することが可能です。

アルミ押出形材は、同一断面を長尺で連続的に得られるため、一定の寸法の部材を大量に生産できます。合金の種類や熱処理によって強度や硬度を調整できるため、機械的特性や用途に応じた製品を作ることが可能です。さらに押出後に、切断・曲げ・溶接・アルマイト処理などの二次加工を施すことで機能性や美観を高められます。

アルミ押出形材の使用用途

軽量性・強度・耐食性・加工性といった特長があるアルミ押出形材は下記の用途で使われています。

1. 建築・建材業界

アルミ押出形材は、窓枠・手すり・外装材などに使われています。軽量で加工性が高いため施工性に優れ、建築現場での作業効率を高めます。またアルミは、酸化皮膜による耐食性を持ち、アルマイト処理によってさらに防錆性や装飾性を強化できるため、長期間にわたり美観と耐久性を維持できます。

2. 輸送機器業界

軽量化による燃費の改善や二酸化炭素の排出削減が求められる輸送機器業界では、車両のフレーム・バンパー補強材・シートフレームなどにアルミ押出形材が使われています。また鉄道車両では、車体外板や窓枠、内装材に使用され、軽量化によるエネルギー効率の向上や高速運転時の安全性に寄与しています。

3. 産業機械・設備業界

工場などで使われるアルミフレームとしてアルミ押出形材が活用されています。アルミフレームは、アルミ押出形材に専用の溝を設け、ボルトやナットで自在に組み立てられます。設備の作業台・安全柵・搬送ラインのフレームなどに使われています。アルミ押出形材は放熱性や導電性もあるため、ヒートシンクや電子機器の筐体としても利用できます。

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絶対に触らないでください(日本会社ニュース)

トップページバナーをハロウィン仕様にリニューアルいたしました

 

メトリーのトップページのバナーを、ハロウィン仕様にリニューアルいたしました。

私たちメトリーは、業務に携わる皆さまの日常がより便利に、そして少しでも楽しくなるようなサービスづくりを目指しています。

今後も、季節ごとのイベントなどにあわせて、皆さまの毎日に小さなワクワクをお届けできるよう、トップページのデザインを工夫してまいります。ぜひお楽しみにしてください🎃

難燃シート

難燃シートとは

難燃シートとは、火を近づけても燃え広がりにくく、着火しても自己消火性を持つシート状の素材です。

不燃シートのように「燃えない」わけではありませんが、燃え広がりを抑え、人や設備の安全を確保する性能が求められます。一般的には、特殊な難燃剤を添加した樹脂や繊維を用いて製造されています。

難燃シートと混同されやすいのが防火 (防炎) シートです。防火シートは、火花や粉じんから一時的に周囲を保護する目的で用いられ、必ずしも不燃認定を受けているわけではありません。

一方で難燃シートは、消防法に基づく防炎性能基準やJIS規格に適合することによって信頼性が担保されています。また国土交通大臣認定を受けた製品もあり、建築物や公共空間での使用に際して、一定の安全性が法的に認められています。

難燃シートの使用用途

難燃シートは、その特性を活かして多岐にわたる分野で使用されています。

1. 建築現場での養生材

難燃シートは、建築現場での養生材として広く利用されています。壁や床、柱、設備の表面を覆うことで、作業中の傷や汚れを防ぐと同時に、火災が発生した場合には延焼を抑える役割を果たします。特に木材や可燃性資材を扱う現場では有効性が高いものです。

2. 工事現場での仮設カバーや幕

工事現場では、足場の外周や資材置き場を覆う仮設カバーとして難燃シートが使われます。溶接や切断作業で発生する火花が飛散しても燃え広がりを抑制できるため、二次火災のリスクを低減します。

3. イベントや展示会での装飾資材

展示会や舞台、イベント会場でも難燃シートは欠かせません。背景幕やブースの壁面、仕切りなどに利用され、来場者が多い空間での火災リスクを抑える効果があります。

4. 物流・産業分野での資材保護

倉庫や工場では、製品や機械を覆う資材保護用カバーとして難燃シートが活用されています。これにより、火災時に資材への延焼を抑制し、大規模な被害を防ぐことが可能です。場合によっては、UL規格やJIS試験に基づく難燃性が求められることもあり、製造・物流の現場においても欠かせない存在となっています。

車両架装

車両架装とは

車両架装とは、トラックなどの土台部分に取り付けられる特殊装備です。

工場から出荷された時点のトラックは多くの場合、運転席とフレームなどの骨組みだけで構成されたシャシーと呼ばれる状態です。このシャシーに、使用目的に合わせた様々な種類の装備を載せることで、特定の役割を持つ車両が完成します。このシャシーに載せられる装備部分が車両架装です。

どのような車両架装を選ぶかによって、その車両の用途が決まります。例えば、箱型の荷台を載せれば貨物輸送用のトラックとなり、クレーンを載せればユニック車となります。このように、特定の機能を持つ車両架装を搭載した車両は特装車とも呼ばれ、社会のあらゆる分野でその専門性を発揮しています。

車両架装の使用用途

車両架装は以下のような用途で使用されます。

1. 物流・運送

物流の現場では、運ぶ荷物の特性に合わせた様々な架装が活躍します。一般的な架装の一つがバンボディです。雨風や盗難から荷物を守る役割を果たします。荷台の側面が翼のように大きく開くウイングボディは、フォークリフトによる荷役作業を効率的に行うための架装です。また生鮮食品や医薬品などの輸送には、断熱構造の荷室と冷凍・冷蔵機を備えた保冷バンが用いられます。

2. 建設・土木

建設や土木の分野では、力仕事や危険な作業を補助するための専門的な架装が不可欠です。荷台を油圧で傾け、積載した土砂や資材を滑り落とすダンプが代表例です。トラックの荷台と運転席の間に小型のクレーンを装備したユニック車も、重量物の積み下ろしや移動に頻繁に利用されます。

3. 公共サービス

私たちの生活を支える公共サービスや特殊な業務においても、専門性の高い架装が数多く存在します。家庭ゴミなどを回収するためのゴミ収集装置は、投入されたゴミを自動で荷室に圧縮しながら送り込む機能を有します。ガソリンや化学薬品といった液体を安全に運ぶためのタンクや、事故車・故障車を積載するキャリアカーも重要な架装です。